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ゆめさんぽとフラジール  作者: ななし
3/5

ゆめさんぽ

「じゃあ私とお散歩しましょう!」

突然、このるかという少女はそんなことを言ってきた。

どうした?

ついに頭のネジがぶっ壊れたのか?

なんて思って少し睨みつける。

「……はぁ?」

「この夢の世界をお散歩しましょうよー!そうしたらきっと夢の世界から出られます!ほら、夢ってある程度見たら覚めるじゃないですか?夢って、時間は勝手に進むんじゃなくて、誰かが動いて初めて時間は進むんですから!つまり!誰も何もしなかったらここは時の止まったへんてこりんな世界です!なので是非ともお散歩しましょう!」

へんてこりんは貴様じゃろ。

言いそうで、何とかこらえた。

時間は何をしなくても進んでいくはずだ。

なのに、この世界では……我々が動かなければ時間が進まないだと?

夢の世界だから?

そのおとぎ話はなんだ?

でも、るかが嘘を言っているとは思えなかった。

「この世界の人達は個性的な人ばかりですから、会いに行きましょう!そう、自分から動かないとこの世界は時間すら動きませんから!」

「……そうか、」

考えるのを放棄することにした。

今はやめよう、目眩どころか吐き気がしてくる。

つまり、るかの言っていることが本当ならこの世界から目を覚ますにはこの街を歩き回らなくてはいけないということか。

まぁたしかにずっとここに寝ているわけにもいかないし、歩いてなにかしら探すものはあるはずだ。夢にしては生々しすぎるこの感覚も少し気味が悪いが何かあるはずだ。

そもそもなんでこんな世界にまよいこんでしまったのか、そもそもここに入る前に余は何をしていたのか……。

それを深く知る必要がある。

そうに決まっている。

それに、人の体を今体験していることに少し新鮮さを感じている。

人間の指や足とはこんなにも暖かくて、胸では鳴るはずのない鼓動がとくとくと脈をうっている。なんだか、健気な体に少しだけ愛しさが芽生えるくらいだ。

これは、仕方が無いのか。

そう、仕方ないのだ。

しかし、あまりネガティブに考えてもいけない。


……少し、ゆめさんぽを楽しんでみるとしようか。


「わかった。いくぞ。」

「わぁい!行きましょいきましょっ!」


そんなこんなで、ゆめさんぽが始まったのだ。




とりあえずここで世界観ENDになりますが、「箱庭シリーズ」には月海が言っていた通りENDがありません。

ENDにならない訳をのちのち描きます!

よろしくお願いします!

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