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王様と勇者くん  作者: 鈴澄泪
10/19

ようこそ!トリカブト貴族へ!

変質者(神様)とポンコツ(王さま)に強制的に

勇者に祭り上げられてしまった。

とりあえず、当座の手付金5万と

雑費1万の計6万ゴールド(こちらの価値に換算すると6万円)

を受け取り、仲間を集める為に

酒場トリカブト貴族の前まで着た勇者くん

彼の冒険はまだ始まっていない!

上手く交渉してやっとこさ

6万ゴールド(=6万円換算)まで、増額させた。

とりあえず、次は仲間を集めないと

冒険者が集まる酒場

トリカブト貴族まで来た。

扉を勇気を出して開けると元気の良い声が聴こえてきた!

「いらっしゃいませ~!ようこそトリカブトへ~!」

ウェイトレスのお姉さんが接客に近付いてくる。

「あの~ここで冒険者を募集出来ると聞いたのですが?」

恐る恐る訪ねると嫌な顔もせずに素敵な笑顔で応対してくれた。

どうやら、手前は居酒屋で奥にクエストや仲間募集などを斡旋するカウンター、あと打ち上げや、作戦会議などが出来る個室も完備されているらしい。

早速、奥に進み斡旋カウンターに向かう

「いらっしゃいませ冒険者さん、今日はどのような御用件でしょうか?」

ウェイトレスのお姉さんも可愛かったが、こっちのお姉さんも綺麗な人でちょっとドキドキしてしまう。

「あ、あ、あの仲間を募りたくて」

あはー!緊張してドモッちゃった!

キモいとか思われなかった今のは?

「仲間の募集ですね?どの様な職種の方を募集中ですか?」

おお!流石はプロのお姉さんだけあってドモッたぐらいでは全然ビクともしない!

それにしても、どのような職種があるのかは詳しくは近衛隊長から聞いてなかったな

「どんな職種があるんですか?」

コホォンと一つ咳払いして説明してくれた。

「まずは肉弾戦の花形!

戦士、あらゆる武器に精通し使いこなす、戦いのスペシャリスト

重い鎧も着こなせる為、前線には不可欠な存在」

絶対に一人は欲しいな、やっぱり肉弾戦は避けれないしね。

次に

「魔法使い、マナの力を使い物理攻撃の通じない相手などにダメージを与えたり、集団を殲滅するような魔法などを駆使する後方支援のスペシャリスト」

この職種も必要とメモをとる。4人だとして複数に囲まれたら絶対に必要だろうしな

「僧侶、多少の肉弾戦と快復や蘇生、アンデェッドなどに対して神の加護で後方支援します」

この職種も欲しい、快復は絶対に必須だよなぁ

次に

「シーフ、宝箱の解錠から、探査や察知、はたまた相手の持ち物を盗みとるスキルなど、冒険には一人は居ると便利な存在」

あーどうしょう戦士を諦めてシーフかぁ・・・

「遊び人、遊び大好き!豪遊大好き!宵越しの銭は持ちません!酒場の英雄にして、エンターテイナー!」

友達には欲しいが仲間としては必要ないな・・・

「以上です!ここでは、中々会えることはないですが、それ以外にも隠された転職でなることが許される職種や、ユニーククラス(固有職種)なども存在します。

貴方の職種を判定致しますね。

こ、これは今まで見たことないクラスです!!!!」

ふふふっ!そうでしょう、そうでしょう!

なんて言っても神から選ばれし者

そう!勇者ですから!!

「貴方の職種は貴重なユニーククラスその名も勇者!!特徴として、全職種の力も身に付ける事が出来ます!そして、勇者のみが使えるユニークスキル(固有技能)も有ります!ただし、本職には絶対勝てません、悪しからずとなっています」

・・・

「単なる器用貧乏じゃないですか!」

「・・・プププ、残念、いや、でも、ユニークスキルもありま す ぷぷ、頑張って下さい ぷ」

笑い堪えすぎでしょ!!

「もう分かりました、とりあえず、仲間斡旋して下さい、戦士と」

「生憎と只今、戦士の方が一人も居ません」

マジか!まあ、僕が前線立てば言いか、本職程では無くても少しは戦えるだろうし

「では、魔法使いの方は?」

「いらっしゃいます。マネー・司郎、この方は貴方と同じくユニークスキルをお持ちで身体の一部を大きくすることが出来ます!」

おお!魔法使いで有りながら身体の一部を大きくして戦えるなら素晴らしい!

「ただし、主に耳と親指を1.5倍大きく出来るに限りますが」

「辞めておきます、他には居ないんですか?」

不安しかないなんだよ!耳と親指だけって!

「では、この方の師匠で宜しければ、縦じまのハンカチを横」

「結構です!」

新年の演芸場かここは!役立たずしか居ないのか!

「じゃ、僧侶」

「はい、一人だけ、矢追・獅子尾、この方は男のみが入山を許される由緒ただしい寺院で厳しい修業を積み、下山してからも僧侶として活躍、今では二つ名までお持ちで、あ!二つ名とはその方の過去の戦績や、冒険などでの活躍など、他の冒険者が敬意を評して送られる通り名でして」

おお!なんか凄く格好いい!

疾風とか鋼とか氷結とかそんなんでしょ!

「凄いですね!なんて二つ名なんですか!」

「漢殺しの二つ名を、」

「結構です」

男ばかりの山で何を修業して、下山してからの何の戦績ですか!

この人と冒険に出たら、日帰り以外は怖くて活躍出来るか!!

活躍するまでに括約筋が活躍してしまうわ!

「シーフは?」

「居ません」

・・・

・・・

「遊び人なら選び放題です」

「結構です!」

コラ受付穣!凄く悲しそうな顔をするな!

「今なら男性キャスト選び放題ですよ!」

「ホストクラブか!!」

「私の押しメンは亮くんで彼、ダンスは下手なんですけど、歌声が凄く可愛くて、ほら、見てくださいよ!この団扇!メチャクチャ可愛くないですか!ホラホラ!」

お願いだから、キラキラした眼で押しメンについて燃えないで、いや、萌えないで頂きたい・・・

これは最早、斡旋ではなくて勧誘にしか聴こえない

「亮くんのことは分かりました、他に冒険者が登録してきたりはするんですか?」

「日によって変わりますよ、あっ!でも、絶対に亮くん良さは分かってないです!今日DRQ48のライブあるんで一緒に行きましょう!生亮くんは本当に素敵ですから!パーティー組むのはそれ見てからでも遅くは無いでしょ!視察に行きましょう」

戦争のお陰で女性の割合が増え、ドラクエアにはDRQ48と言う

男性ばかりの地下アイドルが存在する。

彼等は職種が遊び人になる為、パーティーが組めない男達を集めてアイドルグループを作り、人気を博しているのだ。

まあ、確かに歌やダンスで戦えれば苦労はない。


17:30

「お疲れさまでした~!交代しまーす」

斡旋カウンターを次の勤務に引き継ぎお姉さんが更衣室に向かう

少し待つとペンライトにハッピ姿で現れた。

「お待たせしました!勇治さん!さあー楽しみましょう」

制服とはなんと女性を素敵に見せることか・・・

ちょっとでも綺麗とか思った自分の眼力の無さを嘆きたい。

「おい!ちょっと待て!視察に行くと行ってたのに最前線でオタ芸披露する気満々じゃないか!」

お姉さんは歩みを止め前を向いたまま

「ソソソソ、ソンナコトナイヨ~」

と片言で応える始末だ。

「大体さ!冒険者のしかも、男の僕が男の歌やダンスなんかに」




すげー格好良かった!

あぁ、すげーな、歌詞も良いしダンスも良い

あと亮くんだっけ?見た目女の子みたい!

やっぱり地下って言ってもプロのアイドルなんだから

凄く努力してるんだろうな!

「どうですか?百聞は一見にしかずというでしょ?」

最前線でオタ芸を踊り狂い、良い汗かいたとヤりきった感出しながらお姉さんが帰ってきた。

「ごめん、見直したわ!じゃ、亮くんをパーティーメンバーにします!強く無くても僕が守ります!」

満足そうにうんうんとお姉さんも頷いていた。

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