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日曜日のランチ
美容院に電話したが、やはり日曜日予約が一杯であったので
あきらめることにした。
こう見えても一途な私は美容院でも浮気はしない。
ジャニーズも若いグループが出てきても決して
乗り換えない。
嵐一筋だ。
だから、他のお店に行くことはせずに、自分の部屋の
掃除と洗濯を始めた。
やっと落ち着いたら、いつの間にか時計の針は
11時半を指していた。
その時であった。
彼からのメールを知らせる着信音が鳴り響いた。
料理上手で何かと器用でそれでいてマニアックな彼なので
着信音は魔法使いの弟子に設定していた。
「何これえ~。」
メールの添付写真はテレビで見たことある派手な人形であった。
大阪名物の何とか太郎だったかな。
そんでもって、文面はこうである。
「今、大阪に着いた。
日曜日なので凄い人だかり。
ランチをどこにしようか検討中です。
君のランチは冷蔵庫の中に作っておいたから。
チャーハンとスープ。
チンして食べてね。
じゃあ、また。」
まったくやることが憎い。
私はスキップしながら冷蔵庫に向かった。