六章 satan arrive ~1~
六章 satan arrive 〜1〜
ようやくだな―・・・
雅を封印した、本人が―
まあ、予測通りのクラスメイトの吉田だった。・・・でも俺は少し安心していた。
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<じゃあな―・・・>
先生が消えた後、そこには二本の剣があった。
「・・・?」
不思議に思っていると、集めた悪霊の宝石がそこ剣にまとわりつき、さらにかっこy・・・強化されたきがした。
『今までの集めた欠片と反応したのか・・・』
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雅曰くすごい魔力らしいので、それで戦うことにしたが・・・魔王はやはり、
―あの大輔より強い
<ふっ・・・>
「・・・・・・!!」
<私に怯えて動けないか?>
「なっ・・・」
突然空気が(・)爆発した(・・)。目に見えない敵が燈麻に襲い掛かる。
ドッガラガラ・・・
校舎に体をうちつけ、コンクリートの壁が剥がれ落ちる。そのコンクリートがさらに燈麻を傷つけた。
「うっ・・・!!」
燈麻は力を振り絞って空中に舞いあがる。
『燈麻ァァァ!!』
「スターダスト・シャイン!!」
ドゴォォンッ!!
「シャイニング・ギャラクシィ・スパークル!!」
ドゴォンゴゴゴッ
吉田は欅から離れ俺の技を華麗に躱していく。
<私の手下をすべて倒したというから少し戦いを楽しめそうだと思ったんだが・・・その程度か>
「っ・・・そんなこと・・・言うなあ!!」
勢いよく跳躍し、二本の剣を交わらせる。
「シャイニング・サザンクロス!!」
気づくと、吉田の正面に銀色の十字かが張り付いていた。
<・・・?>
「サザンクロス・リストリクション!!」
<・・・甘い>
パリンッ
ガラスが響くような音を残し、銀色の十字架が割れた。吉田が不敵に笑う。
グガァアォォ・・・
目に見えない何かが発する熱風と咆哮が木々を揺らし、その周りの空気が蜃気楼のように蠢いた。そこからなんとか空気の流れを読む。
「っ・・・・・・」
高く上に跳び、ぎりぎりで避けて学校を囲む電信柱のうち一本に立つ。さっきまで燈麻がいた場所の地面が無音で溶け、数秒差で爆音が聞こえた。
<ほほう・・・読めたとは意外だな。ならこれはどうだ>
「あっ・・・・・・!?」
次の瞬間には、周りを囲まれたような気がした。熱い空気の中に、冷ややかな目線を感じる。
「・・・あ゛・・・うう」
―体が、食われていく・・・
『燈麻っ!!くそ、あいつ攻撃名も唱えず・・・うあ!?』
遅れて上がってきた雅が見えない壁に弾いかえされたかのように転がって行った。
<雅―!!そうか、なるほど>
吉田はニヤリと笑った。そして俺にかけていた技を解く。
ドサッ
燈麻は一気に倒れこんだが、なんとか立て直した。
「俺は守るんだ―雅を―世界を」
<―ふっ>
燈麻の目の色が変わる。
「―海の王ポセイドンよ・・・わが力となりたまえ」
吉田は平然と燈麻を見つめる。
「シャイニング・ドルフィン!!」
幻想上の波が吉田を襲った。
<!!>
波なのでさすがによけきれず、吉田は波にのまれる。
ドゴォォオオンッ
後からイルカの速さで突き進む光が追う。
ざっばあん・・・
波が引くと、吉田がダメージを受けている姿が目に入った。
「はあ・・・はあ・・・」
<確かに・・・お前が手下を倒してきたのは確かだ。だが・・・
勝負はこれからだぞ?>
ヒュウンッ
吉田が高速で飛んでくる。
「・・・っああ」
ドゴォンッガガガッキィン
二刀流だからだろうか、前より攻撃と防御が早いな・・・。ここまでは吉田は魔法で返していたが・・・。
<くっ・・・>
吉田が出したのは俺が以前だした鎌だった。