二章 next story
どこからか葉の擦れる音がする。そんな闇の中、さらに濃い影が二つ佇んでいた。
「―これで供物がそろった」
「あとは奴らが来るのを待つだけだな」
二つの影は、その会話に似合わない女の声を響かせる。不気味な風が吹き抜けた。
「これで我々の望みが果たされるのだ」
一方の影が片手をあげ、あるのかもわからない闇に包まれた空に手を掲げた。
ポウッ
影がなぞった場所が、蜃気楼のように揺らぐ。そこに、どこかの映像が映し出された。
―そこは、光の勇者が悪霊たちとの戦いを繰り広げた場所―・・・。
そこに、一筋の光が閃き、後に人影が残される。
「さて・・・私たちに勝つことが出来るのか、“燈麻”?」
「まじかよ・・・」
「―・・・」
燈麻と雅は、唖然としていた。
その日、マネージャーが休みだったのだ。
「み、雅・・・。これ、何か絶対あるよ」
燈麻は呟くと、誰の返事も待たずに図書室へ駆けて行った。
扉を開き、棚の間を駆けていく。
一つの棚の前で、立ち止まった。
「・・・っ!」
そこには、あつはずのない背表紙・・・。
「darkness a ruler・・・」
「燈麻・・・」
「ああ」
燈麻はそっと本を手に取り・・・開く。
一瞬で、世界が眩んだ。
タッ タッ
もう―できれば来たくなかった本の世界。
そして、屋上に二人は立った。
そこから見る景色は、初めてここに来た時と変わらず。
ただ、一つ違うところをあげるとするならば。
「雅・・・」
「まじかよ・・・くそ」
広い広い校庭の真ん中には、マネージャーが一人、佇んでいた。




