十章 shine victory
「さあ―・・・こい!!」
燈麻の威勢良い叫びとともに、魔王は一瞬だけひるんだ後躊躇いもせずにその手を振りかざす。そして、暗黒の闇を纏った拳を燈麻のいる地面に叩き付けた。―が、
「シャイニング・フェニックス!」
魔王の攻撃を、不死鳥のパワーをまとった武器ではねかえす。
キィンッ!
<ッなッ!>
そのすきに燈麻は後方に回り込み、
「スターダスト・シャイン・ファイナル!!」
ヒュウウウンッ!!ドドドドドッ
不死鳥の炎で、さらに進化した技が魔王を追う。
<トリプルダーク・バリゲート!>
俺の技をギリギリで受け止め、消し去った。
―(さっきの一瞬で・・・ここまで強く―――!!)
「エンジェル・ハリケーン!」「アルテミス・シャイン!」
燈麻はどんどん技を出して、魔王の体の輝きを削っていく。
―これが・・・伝説の翼の力・・・
―(この私が負けている・・・!そんなことはッ認めん!)
<っちくしょおおお!!>
叫び声をあげて、今度こそ燈麻を地面に叩き付けた。
ドォンッ
「っく・・・」
<俺たちは・・・>
「!?」
<俺たちは!孤独だったんだ!こんな悲しみがうまれる世界なら・・・すべてが、闇に包まれた方が・・・いいと思ったんだ!!>
「あ・・・!!」
――――――― 一人で良い――――――――――
そうか・・・魔王は、心の闇から生まれた―
「違うだろ―・・・」
声を絞り出し、魔王の手の下でひそかに力をこめる。
「お前には、悪霊たちもいる。俺たちにとってはよくないものだけど、それでもお前にとっては―・・・」
ありったけの力をこめ、魔王の手を跳ね返すように立ち上がった。
「仲間だろおおおおおおっっ!!」
<・・・――!!>
魔王が驚い、退く。
「だけど悪いが、その悪霊も俺が元の世界に戻してしまった。お前も―この世界で出来た仲間と共に行け!!」
<なんだ―・・・>
「お前の意見は聞かないよ」
武器を握り、魔王を鋭い目つきで見つめる。
「shine in darkness―・・・。闇の中に輝きは眠る。闇の中でこそ光はその力を解き放つ――・・・」
<その術は―っ!!>
―(強大な力を恐れて封じられたはずの・・・!!)
魔王は自分のひざまでも満たない人間に、信じられないほどの恐怖を覚えた。
燈麻は翼を大きく広げ、黄金の光の粒の尾をひきながら魔王にむかい、飛んだ。
「アルティメッド―――・・・ シャインっ!!」
―――――世界が暗転した――――――




