前へ目次 次へ 20/30 健やかなる時も、病める時も 「健やかなる時も、愛することを誓いますか」 「はい」 式場は緊りつめていた。 「病める時は?」 神父の口調も固い。 「誓いますわ」 よし。 ……一歩前進だ。 だが油断はできない。 「では富める時も……」 「……」 予想通り黙る彼女。 「まさか、また?」 「はい。適当に誓っては申し訳ありません。よく考えてみます」 一礼して出て行く彼女。 「……次はいつでしょうね」 神父が呟いた。 「健やかで二ヶ月、病めるで四ヶ月……次は半年後かな」