前へ目次 次へ 17/30 ライバル多いなとは思った 志保子は会場へ向かう途中、向こうから歩いてくる幼馴染を見つけた。 「……あんたどうしたのよその格好」 「ちょっと勘違いしてさ。帰るところさ。お前は頑張れよ」 「何をどう勘違いしたのか一目でわかるよ」 「スポーツ特待の話だと思った」 「なんでこのポジションだけなのか疑問に思わなかったの?」 「ふっ……」 「……ま、来年頑張りなよ」 そう言ってセンター試験会場へと向かう志保子を見送る彼は、野球のユニフォーム姿だった。