7日間の留学を終えて〜ただいま、魔法学園〜
「……帰ってきた、私の場所」
ここが――リリィ・アズラが帰るべき場所。
たった七日間の人間界への留学。けれどその七日間は、私の中に深く、確かに刻まれていた。
「……」
魔族の王女として、そして一人の魔術師見習いとして送られた異邦での滞在。その中で私は、ある人間と出会い、自分がずっと知らなかった魔法の意味に触れた。
――だから、戻ってきた。
もう使命や王の意志じゃない。これは、私自身の選択。
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魔法学園の正門前に立った瞬間、風が髪を揺らした。懐かしさと少しの緊張が胸を満たす。
生徒たちのざわめきが耳に入る。
「えっ……リリィ・アズラ?」
「たった一週間で戻ってきたって聞いたけど、本当に……」
「……雰囲気、変わった……?」
その視線のすべてを、私はまっすぐに受け止める。もう逃げない。もう怯えない。
私は見せる。私が何者なのかを。
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教室の扉を開けたとき、空気が一瞬だけ止まったようだった。
「……戻ってきたのね」
そう言ったのは、ルナ・ヴァルゴ。誇り高く、そして真っ直ぐな剣士。彼女は、変わらない眼差しで私を見つめていた。
「七日間。短かったけど……あんた、何か変わったわね」
「……わかる?」
「わかるわよ。だって、前よりずっと……強い目をしてるもの」
それは、何よりの歓迎の言葉だった。
「何を見てきたかは聞かない。でも、もし強くなったつもりなら――」
「私がちゃんと試してあげる。覚悟してなさい、リリィ・アズラ」
「ふふ……その挑戦、望むところよ」
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席に着いた私は、そっと窓の外を見た。
――カイ。あなたは、今どこにいるの?
人間界で出会った少年。彼はもう、ここにはいない。でも……その声も、眼差しも、まだ私の中にある。
きっと私はもう迷わない。
ここからが本当の始まり。リリィ・アズラとしての、私の物語の続き。
「ただいま。魔法学園――もう、私は私のままでいい」




