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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

9月27日は休ませてください。部長「10月辞めるんだから、年休消化の関係で9月20日から休んでいいぞ」

作者: 孤独

部長。


「俺の言い方が悪いのか……?」


……さぁ、どうなんやろうねぇ……。


部長。


「病欠と年休は違うからね。ウチはちゃんとしてるからね」


◇       ◇



仕事を辞めると決意した人を、何百人も見て来たんだが……その……。病気や怪我は抜くとして、色んな辞め方があるというものだが。いつもネタの1つにさせて頂くが、いや、なにしてんの?って出来事ってよくあります。


仕事を辞めます。二度と来ませんって言った方が、


ユニフォームの返し忘れと辞表の出し忘れで、もう1日働かされたとか。


辞めるって決めたんなら、ちゃんとしっかり辞めてくれよって……現場からのお気持ちです。面倒くせぇから。


そんな方って50人の内の1人くらい、面白い辞め方をするなーってのは、長い事を務めていて知れる良い経験だなって思います。ですが、その頻度が最近やたら高いのはなんなんだ?ちょっと前にもあったぞ。


「9月27日。休ませてください」


全然違う部署だったので、その経緯についてはよく分かっていないが。1人が10月に辞めるとは聞いていた。仕事が肉体労働だから、身体がもう無理ギブアップという形なのだ。

そりゃあ、まぁいいか。


「え、ああ。分かったけど……」


勤務を作る方も忙しかったから、9月27日は休みってのは打ってたらしいのだ。しかし、総務の方がやってきた。


「年休が残ってるんで、年休消化をさせてください」

「ほ~ん。勤務変えなきゃいけないね」


で、その勤務の変え方が……。その辞める方の年休をそのまま後ろにはめ込んでいくだけだった。ようは、一緒に働く連中の勤務はイジらないという采配である。

そうされるって事は、この職場ではそーいう人材ってわけだ。特に困ってないわけだ。抜けようが抜けまいが……。

そーいう勤務を見て、退職するんだからって事で。そのための手続きはもちろん、返してもらうものと出してもらうもんを言うついでというか、部長がその人に話をしに行く。


「10月辞めるんだから、年休消化の関係で9月20日から休んでいいぞ」


そんな感じに言ったのだ。

……すると、予想していない答えが返って来た。


「9月末まで働かせてください!!」

「は?」

「10月から年休じゃないんですか!?」

「え?」


本人の中では10月に仕事を辞める感覚だったらしい。ただ、職場としては年休消化があるため、9月20日から休んでいいよって配慮をした。仕事のギブアップ系だからねぇ……。


◇         ◇


契約社員の面倒なところではあるが、契約期間が決まっている。

”9月までここで働きます”って了承しちゃっている以上は、その前で辞められるのはかったりぃー話なのだ。仕事が辛かったら辞めていいってのは、そうなんだが。ここ肉体労働の仕事で


『腰が痛いので今日休みます』

「OK」

『暑くてダメです』

「いいよ~」


7月~8月下旬ぐらいは、確かに自分もその人の姿を見てなかったな~って思い起こせた。理由聞いたら、そーいう感じねぇ。困るねぇ~。いや、なんで応募したんだよ……?

そんな感じの病欠で1か月半は姿を消して、復帰したら、外の仕事じゃなくなってたのには気付いた。というか、中の仕事と言っても……まぁ、雑用である。手が足りないから雑用をやってという、仕事だ。


言っちゃあなんだが、いたら楽だけど、いなくてもまぁ現場は回る。といった、ポジションのお仕事を任されたわけだ。3週間ほどだ。

ビックリしたというと失礼過ぎるが、病欠が全然なかったですね……。

周囲はもう辞めるのを知ってたんで、仲良くなる気もなかったんですが。辞表も結構前に出してるらしいので、辞める準備はできてるんだろうなって思っていたらの。



「この仕事だったら、9月末までできます!」

「いや、別にええって……うん。身体を休めた方が良いよ。9月20日から休んでいいから」

「いえ!30日まで!!そこから年休で!!」



職場にも”定員”ってのがある。

人手不足だって訴えて、募集をかけたり、色んな制度を見直したりとする。人員整理も必要である。契約社員の辛いところだけど、不要な人は捨てられるものだ。

自分が、楽ができた仕事を続けるというのも、また大変なお話である。



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