表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
毒妻探偵〜サレ公爵夫人、愛人調査能力で殺人事件を解く〜  作者: 地野千塩
第3部・サレ公爵夫人の危険な日常〜お嬢様学園殺人事件〜

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

157/162

番外編短編・毒夫探偵〜サレ公爵、妻の愛人を調べていたら殺人事件に巻き込まれました〜

 ブラッドリー・アガターは世間では薔薇公爵と呼ばれていたが、その内情は全く違う。


「おぉ、アンジェラ。困ったよ、また妻のフローラに愛人ができたよ」


 ブラッドリーは食堂で泣いていた。この公爵、見た目は美男子だが、妻のフローラに浮気されていた。いわゆるサレ夫。世間ではこの悪評もたち、毒公爵と噂されていたりもした。


「仕方ないですよ、奥さんは芸のこやしで不倫してますから」

「そんな、アンジェラ……」


 メイド頭のアンジェラに愚痴ったが、同意は得られない。


 フローラは悪役女優として活躍していた。が、芸の肥やしとして今は恋愛カウンセラーの男、オーガストと不倫中。このオーガストは癖の強い男で数々の敵を作り、魔術師にまで呪われていた。


「一体どうしてフローラは男の趣味が悪いんだ?」

「それ、ブーメランですよ!」


 新米メイドのフィリスにまで突っ込まれ、もうブラッドリーの立場はない。


 そうは言ってもこの前オーガストに負けるわけにもいかない。


 ブラッドリーはオーガストの尾行をし、不貞の証拠を見つけようとしたが……。


 何とオーガストが自宅で殺されているのを発見した。鈍器なようなもので殴られ、血を流していた。


 フローラもかこの場に現れて大泣きしていた。


「ああ、オーガスト! 一体なぜ!?」


 フローラの叫び声を聞きながら何かがキレた。通報を受けた白警団にまで疑われ、ブラッドリーは拳を握る。


 こうなったら犯人を捕まえるしかない!


 サレ夫、いや、毒公爵の事件簿が今始まった。


 ◇◇◇


「という企画書を作ってみたんだが、どうだ? マムの事件を俺とフローラの立場を入れ替えて、新作作るというのは?」


 ブラッドリーは書き上げた企画書を担当編集のネイトに見せた。ネイトは顔を引き攣らせ、首を横に振る。


「さすがにこれはフローラさんがブチギレると思いますね……」

「そうか?」

「ええ。シタ女のキャラにしたら、あの奥さん、一体どういう反応するか分かったもんじゃないですよ!」


 ネイトは顔を青くし、震えている。


「そっか。仕方ない。まあ、この企画は没か」


 企画書を丸めてゴミ箱へ。しかし、フローラがシタ女になるのもちょっと面白く、同人誌でパロディでも書いても悪くないと思うブラッドリーだった。


ご覧いただきありがとうございます。完結です。


10月は作者の私生活が多忙予定になってしまい、3部は変則的にアップしました。申し訳ありません。


新作は年末ぐらいの予定です。新作はまだ未定ですが、中世修道院っぽい所が舞台で聖女とハーブのホッコリ系の話(ヒューマンドラマ〜ライト文芸系)で進めてます。その間に短編、中編等書く感じです。よろしくお願いします。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ