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異世界に弟を奪われた姉達の奮闘記 〜なお弟はTSしても異世界を気ままに満喫中〜  作者: 狐のボタン


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堂々と



レイアに会えたお母さんは本当に嬉しそうだった。

ログアウトするのを渋るくらいに。

お父さんが心配するし、うちとリオも一緒に落ちるからと説得してようやくログアウト。


夕食を用意してくれてたお父さんにお母さんは色々と報告してて、お父さんはニコニコとそれを聞いてた。


「やっと肩の荷が下りたね」

「だな…。新しい問題も出来たからアレだけど」

「詩乃姉だね…」

今のところ零くんも詩乃姉も、ハッキリとした原因も分からないままだからな。

やっぱり早いとこノーラの姉に会うしかねーな。


お父さんの姉の会社まで行ったのに、何も手掛かりはなかった訳だし。

手に入れたのは情報じゃなく、多額の小切手だけ。

零くんがこっちにいるのなら意味もあったけど、今となってはそれも…。


「そういえば由乃姉、詩乃姉の預金の確認頼まれてたよね?」

「あぁ。 ログアウト出来なくなったしな。零くんの為にって貯金してたのがどうなったか、自分の貯金もどうなったか見てきてほしいって」

「それ、私も一緒に行っていい?これ、銀行に預けたいし」

小切手か。うちも銀行に預けておかないと。


「学校はいいのかよ?」

「明後日、創立記念日だから休み」

「そうだっけか…」

美緒も連れて行くって言うから銀行へは明日じゃなく、明後日だな。


お母さんはまたログインしたがるかと思ったけど、毎日は我慢するらしい。

お父さんのパン屋もあるから…。基本お母さんってお父さんにベッタリだし。

まぁ、お母さんが店に出ないとお父さんが女性客に囲まれるってのも原因なんだろうけど。

うちが言うのもなんだけど、一定数は可愛い男に惹かれる女がいるのは間違いない。




翌朝、学校へ行く理乃を見送ったうちはログイン。


可愛いドレス姿のレイアを見て、色々と限界になりそうだった。

本人は不服そうなんだけど、似合いすぎてもう…。

見た目が髪や目の色以外は零くんの時と同じだから、完全にご褒美です。ありがとうございます。


ただレイアが言うには、城から出られないんだとか。それはうちも困る。

早くノーラの姉に会いに行かなきゃいけないのに。


レイアの提案で、ゲームアイテムで打開策を練ろうと、シノ姉の手持ちアイテムを確認。

シノ姉の手持ちからは意味わかんねー量が出てきた。


確認したユリノが知らないアイテムは、今回のイベントアイテムでもある船のガチャだけ。

「シノさんが此方へ来てしまったことで、アイテムが変わった、もしくはゲームアイテムは無くなった可能性もありますが…」

「船のガチャはあるのにか?」

「把握してなかったからわかんないわ〜」

この量だからな。シノ姉を責めるのも違うし。


結局、脱出手段は見つからず…どうしようかと相談していたらレイアが突然ひっくり返った。

体調でも崩したのかと慌てたけど、顔にちっこいドラゴンがへばりついてた。

うちのレイアに何してやがる。

離れろって言ったのに拒否しやがったし!


しかもノーラ達の姉で、またレイアと繋がったらしい…。レイアはどれだけドラゴンを引っ掛ける気!?

うちがピリピリしてたからか、レイアがこのドラゴンについて教えてくれた。

「この大陸そのものがドラゴンなんですね」

「そう…?」

なんでお前が疑問系なんだよ。自分の事だろ…。

そう思ったんだけど、単にそういう話し方みたい。ややこしい!


城から出たいのなら手を貸してくれるのはありがたいけど、リオを置いてはいけない。

ログインするまで待ってもらうようレイアが頼んでくれた。

これで城を出られるなら、ひとまず問題はないな。


ユリノも安心したのかセーラって名前のちっこいこドラゴンに話しかけてる。

「こちらにあるダンジョンはどうなってるのです?」

「全部私の管理下にある…?」

背中にあるんだからそうだろな。


元々身体の大きいセーラは陸を移動せずに海を移動していたらしい。

沈まない背中は長い年月の堆積物で木が生え林になり森になり、山ができて川が流れ…。

たまたま陸近くで寝ていたら背中に魔族が住み着いていて動けなくなったと。

ドラゴンの生体エネルギーで肥沃な土地はあっという間に発展し、ダンジョンからはありとあらゆるものが取れるから、経済的にも豊かな魔の国が大きくなるのは必然。


ずっと動けないのを不便に感じたセーラは、このちっこい身体を作り、気が向けばそれでウロウロとしてるらしい。

「今回はノーラとフォーラの力を感じたから見に来た…?面白い子だったから私も加護をあげた…?」

ドラゴン四姉妹の中でも最大で最強のセーラの加護は、レイアにとってプラス効果しかないのはありがたいんだけどな?

納得いかねー…。間違いなく独り占めは不可能になったじゃねーか。

「それはさせません!」

ユリノ、お前はプライバシーって言葉知ってるか?

ったく…。ちょくちょくレイアの心も読んでるみてーだし。


”むしろ貴女はわからないのですか?“とか煽ってくる始末。

そんな特殊能力持ってねーよ…。



城で用意された豪華な昼食後に、レイアは黙って城を出ていくのはやめると言い出した。

「じゃあどうするのよ〜ここに残るの…?」

「いや、ちゃんと話して説得していく!」

「出来るのですか?」

「んー、あのおっさん話せばわかってくれそうなんだよな」

レイアは自信有りげだけど、どうなるやら…。


「それなら協力してあげる…?」

「いいのか?」

「私の頼みなら断れない…?」

「助かるぜ。世話かけるな!」

「繋がった私の子みたいなものだからまかせて…?」

母親代わりか、まぁそれなら…。

お母さんが聞いたらブチギレそうだけど。



リオがログインするまでに、レイアは角のおっさん…、見たことあるな?と思ってたのをようやく思い出した。

魔王からの通達って映像でボコボコになってたやつだ。

あの時は、顔の形が変わってたから気が付かなかった。


そのおっさんにレイアは城を出たい理由を説明。

「うちの妹に会いに行かなきゃいけない…?行かせてあげて…?」

「セーラ様の妹様に!? そんな使命をお持ちでしたか…」

「まぁな、他の二人の妹には会ってきたんだよ」

「なんと…! そのような崇高な使命をお持ちで旅をされていたのですね…引き止めて申し訳ありませんでした! 国の事はこのポチョムキンにお任せください。お帰りをお待ちしております」

いや、名前…。


レイアとセーラのおかげで無事に城を出る許可も貰い、リオのログインを待って堂々と魔王城を脱出。


「あっ、そうだ! レイア、一つすごい報告があるのよ!」

街への道すがら、興奮気味のリオは今回のゲーム側のイベントについて話してくれた。

もう忘れてたわ…。そもそも便乗しただけで、イベントに参加してる感覚も薄かったし。


「私達が優勝したのよ」

「は?」

「おい、リオどういう事だよ?」

「ほら、レイアの組み立てた船で海上のトラブルを全部回避してズンドコ進んできたじゃない?」

確かに戦闘とか一切しなかった。浮上したのも、沈没した船の残骸を撤去するための一度きり。


優勝したうちらは、ゲーム世界に広大な土地を手に入れたらしい…。

お母さんのところ、と言うか魔王城の宝物庫でせっかくいい物をもらってきたのに、意味ねーじゃん。

キューブ型の簡易の土地で、どこからでも中にアクセスできるし、居住区も作れるからと貰ってきたのに。

まぁ、いいか…これはレイアと二人で使えば。

「ユナ姉、何をニヤニヤしてんだよ?」

「な、なんでもないよ!」

今はまだ内緒。少しずつ内部を快適空間にしておくんだから! 

うちが許可した相手しか入れないから邪魔されずにレイアと二人きりになれるし!


街ではミミとも合流。

レイアがアクセサリーをプレゼントしてて羨ましくてキレそうだった。

ただ、レイアは街であちこちの店へ入ると買い物をしてて、何かと思ったら…。

「これはユナ姉へプレゼント。色々とありがとな。お母さんにも会えたし、セーラにも会えた。これも姉達のおかげだからな」

はぁ〜もう。どうしてくれよう!

シノ姉やリオ、ユリノも貰ってるのは仕方ねーけど、これは嬉しすぎる。


うち好みな、程よい可愛さのペンダントトップのついたネックレスはうちの宝物になった。

現実に持ち出せないのだけがツライ…。

誕生日プレゼントとかでも零くんからアクセサリーは貰ったことないんだよ。

いつも零くんは洋菓子の詰め合わせとか、消え物を選んでたから…。
















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