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異世界に弟を奪われた姉達の奮闘記 〜なお弟はTSしても異世界を気ままに満喫中〜  作者: 狐のボタン


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ワンッダへの旅



宿に戻ったらリオとミミもログインしてたからちょうどいい。

二人にも服を買いに行かせないと。


そう思ってたんだけど、二階に上がると廊下でしゃがみこんでるミミが。何してんだ?


「ミミちゃん…? 部屋に入らず覗き込んでるわね」

うちも気になったから覗いてみた。


あー…これは入れないな。

リオが泣きながらレイアに謝ってる。

あいつも泣くんだな…。

お母さんに叱られたり、殴られても絶対泣かなかったのに。


「このまましばらく二人にしておきましょう」

部屋からそっと出てきたユリノ。間違いなくなにか言ったんだろう。

うちが手を貸す必要なかったか…。


「リオがどさくさでマーキングの要求してるわよ〜…」

「ま、まぁ…うちらもしてもらったし、仲直りしたのなら仕方ないだろ」

「そうね〜。でもそれ以上はさせないわよ〜!」

リオが勢いのままレイアを押し倒しやがった!


レイアもびっくりしてるしやめろ。

また怯えさせたらどーすんだ。

目がキマっちまってるし! 落ち着けリオ!


うちらがリオを取り押さえるスキにユリノまで!!

しかもレイアは素直につけてるし、なんだか満足そう!?

…後でユリノとも話し合いだな。



「と、取り敢えずワンッダに向かいませんか?夜行馬車も出てますし」

バスかよ…。

というか今は絶対混んでるよな?



ミミの案内で馬車乗り場に行ったのだけど、案の定すごい行列。

「なぁミミ、これはゲームのほうか?それともオレのいる世界か?」

レイアは何を…?


「えーっと……多分ゲームじゃないかな。馬車のシステムがゲームのだし」

「そうですね、こちらの世界はそもそもこんなに人口が密集してませんし、夜間に定期馬車など走りません」

あー、レイアはどちらの世界の影響が強いか確認してたのか。

ほんとそういうとこ鋭いね。


「レイア。走ろう?疲れたらお姉ちゃんが抱いてあげるから」

「距離わかってんの? というか走るのならオレも自分で走るぞ。レベルが上がってるからな」

零くんも元のポテンシャルは高いはずだから、レイアになってステータスが数値化されたからしっかり反映されてるのかな…。


ミミは渋っていたけど、馬車待ちの列を見たら諦めざるを得ない。

「レイアは相棒の私が抱いて走ります!」

「姉のうちが!」

「私のがいいわよね〜?」

「…私に任せて。お願い」

リオから有無を言わせない圧が…。お、おぅ…。


レイアが疲れたら、って条件で同意ももらった。

うちらは仕方なくリオに譲る。仲直りしたところだし、何かしてあげたいんだろ。

たまには姉の余裕を見せないとな。



街をでて夕方の街道を駆ける。

レイアも宣言通りしっかりとついてきてるね。

リオは不満そうだけど、頑張ってるんだから褒めてあげないと。


むしろ一番やばいのミミだ。

一時間ほどで遅れだしてる。いざとなったらまた抱えてもいいけど…。

「少し休もうぜ」

ミミの遅れに気がついたのかレイアがそう言って止まる。

うちらはレイアがそう言うなら休むよ。



「はぁ…はぁ…ほんと皆さんどんなステータスしてるんですか!」

「うちはもうレベル30こえてるな」

「オレは24だな」

「えぇ…!?私レイアちゃんにも負けてるの?」

「レイアはダンジョンで戦闘をしてますし、カフェで過酷なバイトも経験してますから。舐めないでください」

「なんでユリノ姉がドヤるんだよ」

ほんとだよな。気持ちはわかるけど。


「というかミミはワンッダに行ったことねぇの?」

「あるよ! 私はチュートリアルもちゃんとこなしたもん!」

「ならシノ姉にもらったアクセサリーで飛べねぇのか?」

ミミが真っ白になるんじゃないかってくらいショック受けて固まった。

確かにその発想は無かった。レイア天才でしょう。さすがうちの惚れた弟だよ!


「で、でも、私だけワープしたらズルいし!」

「気にすんなよそんな事。宿取っといてくれ。すぐに行くからよ」

「だな。何も言わずうちらを置き去りにして一人でワープした人もいるし」

「そんなこと誰がしたんだよ。ひでぇな…せめて言っていかないと心配かけんだろ」

「………」

言われてるぞシノ姉。


「本当にいいの?」

「いいって。それにフレンド機能だっけ?それでグループチャットも使えるのなら、向こうの様子を姉たちに伝えてくれ。オレも知りたいから」

「そ、そうね〜。それがいいわ。港の様子も見てきてくれるかしら〜」

ミミは申し訳なさそうにしながらもワープしていった。



「よし、行こうぜ! シノ姉も今回は飛べねぇんだから頑張れ」

「なんで私だってわかったのよぅ〜!」

「自分で言ってたじゃねぇか…あん時だろ?」

「悪気はなかったのよ…?早くレイアちゃんに会いたくて〜…」

「知ってるって。シノ姉に悪意があるなんて思わねぇよ」

なんでかな!?シノ姉だけレイアからの信頼度が高くない?


…仕方ないか。シノ姉は零くんを叱るときしか怒ったりしなかったもんな…。

不必要に手を上げたりもしてない。この差は大きい…。


「ユナ姉、頑張ろ」

「そうだな…」

リオも察したのか落ち込んでる。


「置いてくぞー!」

「お姉ちゃん置いてくとか酷いよ!」

「はは!」



ワープしたミミからワンッダの様子を聞いたけど、港がすっごい人で、宿も探してるけど期待しないでほしいと言われた。

拠点として登録する為には本当に部屋を確保するから仕方ねーよな。

今回が公式初のイベントらしいし。

当然プレイヤーも集まってるのは間違いない


「無理そうならオレのテントで良いだろ。姉達はテント無いのか?」

「うちのは壊されたねー」

「あっても狭くて使いたくはないかな」

「じゃあ悪ぃけどオレと一緒のテント使ってくれ。風呂もあるし、中も広いからな」

それってお誘い!? 

いやいや…そんな意図はないよね、落ち着けうち。

だから睨むなユリノ。お前も一回やらかしてんだろーが!

こいつホント心読むのなんなの?エスパーかよ。

「姉妹ですね…」

「羨ましいか?」

「…別に。私はパートナーですし」

そーかよ。




張り切ってたレイアも、更に一時間ほどしたらバテたのか遅れだした。

「こ、ここはオレに任せて先に行ってくれ…」

レイアは何言ってんの! うちらがおいて行くわけ無いでしょ!


「私の出番かな。レイアちょっとごめんね?」

「へっ!? ちょ…リオ姉恥ずかしいからやめろよ! まだオレは頑張れるから!」

「街に近づいたら下ろしてあげるから。今はお願い…」

「…リオ姉は大丈夫なのか?」

「レイアは軽いし平気。少しくらい姉らしい事させて」

「わかったよ…お願いします」

くっそー…やっぱ譲るんじゃなかった! 素直なレイアとか可愛すぎるだろ!


リオはレイアを抱きかかえてるのに速度上がるのはなんなんだよ!

ターボでもついたのか!?

「リオ嬉しそうね〜」

「…邪魔したくならねー?」

「なるわね…」

「私も協力します」


「リオ姉、右に避けろ!」

「ん? ちょっと! 何するのよ!!」

「次左だリオ姉!」

レイアがサポートするから邪魔がうまくいかない!


「レイアはどっちの味方なのですか!」

「そのセリフ、ユリノ姉に思いっきりぶん投げていいか? なんで邪魔すんだよ!」

「イラッとしたからです!」

「意味わかんねぇ! リオ姉また左にジャンプ!」

…なんかちょっと楽しくなってきた。



レイアとリオのコンビネーションに手も足も出ず、気がついたらワンッダらしき街が見えてきた。

「なぁ?姉達は何がしたいの? ゲーム感覚なの?オレはモグラたたきのモグラなの?普通に走れねぇの?」

「ほんとだよ! 無駄に疲れたわ…」

「…リオ姉ごめん。オレのせいだよな」

「違う! レイアは悪くないよ。邪魔した三人のせい!」

仕方ねーじゃん。なんか見てたらイラッてしたんだから。


「ありがとな、リオ姉」

「…べ、別にこれくらいまたしてあげるわよ」

「もう大丈夫だぞ。次からは飛べるしな」

リオのツンデレもレイアには通じねーのちょっとウケる。


「リオ姉以外はオレのテントにいれねぇからな!」

なんで!?

「レイア!? 私はパートナーです」

「じゃあ聞くけど、移動中に攻撃してきて邪魔するパートナーがいるか?」

くっ…。 勝ち誇ってるリオが恨めしい!


「レイアちゃんひどいわ〜食事作ってあげるから…」

うわ…ズルっ!!


「オレが作るからいい」

「そんなぁ〜…食べたいもの何でも作るからぁ〜」

シノ姉がレイアにすがりついててちょっと見てられない。


「…何してるんですか」

「ミミ! 聞いてくれよ! 姉達がひでぇんだ」

「またトラブル? なんとか宿の確保ができたから、迎えにきたのに…」

「マジかよ! やるじゃんミミ!」

「ふふっ! 穴場の宿だから一部屋だけとれたよ」

「それダメじゃねぇか?」

「うん?一部屋だけど広いよ?」

「いや…なんつーか…ほら?な?」

レイアは意識としては男の子の零くんだから、ミミに気を使ってるんだね。

そういうところもホントポイント高いよ。


「なにー?レイアちゃんは私の寝込みを襲う様なことするの?」

「しねぇよ! いきなり押し倒してくるような、うちの姉達と一緒にすんな!」

「「「「……」」」」

「お姉さんたちダメージ受けてるからこの話題はやめよう?」

「お、おう…」

もう無茶はしないから許してよぉ…。










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