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異世界に弟を奪われた姉達の奮闘記 〜なお弟はTSしても異世界を気ままに満喫中〜  作者: 狐のボタン


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VR中は無防備だから!



VRゴーグルをつけたままのうちらは、お母さんにしこたま殴られてゲームをログアウト。

流石に文句も言いたくなる。

完全に無防備なボディに攻撃するとか鬼かよ。 いや魔王か。


「お母さんひどいわ〜。むちゃくちゃして…身構えてないと私でも痛いのよ〜?」

「ホントだよ。あっちで変な声出たし!」

「もう少し穏便な方法なかったの!?」

「キーキーうるせーよ! 何度も呼んだのに無視しやがったのはお前らだろうが!」

あのな? お母さんよ…ヘッドセットしてたら、音も聞こえねーんだよ。といっても体験しなきゃわかんねーか。


「それで? 無理やりうちらを呼び戻してどうしたの?」

「これの使い方教えろ!」

お母さんが持っていたのは、ゲーム機と例のゲーム。


「「「……」」」

嘘でしょ? うちらがあんなに苦労したのに、あっさり手に入れてる!?


「お母さん、それどうしたの〜」

「昔のツテを使って買った。そんなことはどーでもいい! 使い方を教えろ! 今すぐ」

昔のね…確かお母さんって凄まじい人数を束ねてたレディース・花散流乱無(はなちるらむ)の総長だったよね?

一個だけルールをうちも知ってる。”もし男ができたら強制追放。そいつを優先して幸せになれ”ってやつ。

お母さんもそれで総長をやめてる。お父さんに出会ったから…。 

やめてもお母さんの名前はいつまでも伝説の様に残り続けてるし、規模の小さくなった今もそのルールだけは残ってるとか。


きっと、その中の誰かなんだろう。伝説みたいなお母さんに逆らえるわけもなく、無茶言われたんだろうな…。


説明書を見せながら使い方の説明。

お母さんもそこそこな機械音痴だから説明が大変…。

未だにスマホも基本しか使ってないし。

詩乃姉でさえ頑張ったんだからお母さんも頑張ってくれないかな。


「あぁー! めんどくせぇ!! とりあえずスイッチ入れりゃいいんだろ? あとは向こうで教えろ」

お母さんはヘッドセットをかぶってしまう。

今からやるの!? もう夜ご飯なんだけど…。


「私は夜ご飯の仕度しなきゃ〜。由乃か理乃が行ってあげて」

「理乃、一人でお母さん止められる?」

「無理無理!」

だよね…。


「二人で行くから、詩乃姉ごめん!」

「わかったわ〜。ご飯できたら呼ぶから…」

「穏便にお願いね?」

「殴るのはやめて!」

「わかってるわよ…あれはキツイもの〜」

うちは理乃とゲームを起動。


ーーー


「あれ…?」

「由乃、じゃないユナ姉どしたー?」

「さっきログアウトしてから数時間だよな?」

「そうだね。お母さんに説明したりとかしてて、一時間ちょいかな。 え…零は!?」

そうなんだよ。宿屋でぐったりと寝てる零くんの目の前でログアウトしたはずなんだけど、部屋に誰もいない。


「女将さんならなにか知ってるかも」

「そっか、聞いてみよう」

しばらく安静にって言われてたのに…何処行ったんだよ。

まさか…悪化して病院!?


うちは焦る気持ちをなんとか落ち着けて、一階で客に食事を出している女将さんを捕まえた。

ほんと、詩乃姉にそっくりだ…。

「すいません、零くん…じゃない、えっと…」

「レイアとユリノがどこに行ったか知りませんか?」

それだ! まだ慣れないや…零くんはレイアね。


「あら、まだうちにいたの? 泊まるならお金払ってね〜?」

「泊まらないから! レイアは何処!?」

「お客様の事をペラペラと話すようじゃ宿屋の女将なんてやってられないわよ〜」

くっ…詩乃姉手強い! 似てるだけだけど!


「ほら、この人を見て! ユリノにそっくりでしょう? 姉妹なんだよ! だから教えて!」

「ん〜…そういえばそっくりね。私はレイアちゃんにしか興味ないからあまり気にしてなかったわ〜」

どういう意味だそれは!!


「ユナ姉落ち着いて」

「…わかった」

「家族ならいいか〜。 レイアちゃんならしばらく療養するってユリノだっけ? あの人が連れ出していったわ〜。しばらく帰らないとか言われて寂しかったけど、療養じゃ引き止められないし〜」

「どこへ行ったの?」

「そこは教えてくれなかったわ〜」

なんでだよ…。どこに連れて行きやがった!


「やられた…」

「リオ、それどういう意味だよ?」

「ほら…零、というかレイアが倒れたのってうちらが接触してからでしょ?」

「タイミング的にはそうだな。でもあれは…」

「ユリノにとっては僕たちはレイアの障害でしかないんだよ」

「なんでだよ!!」

リオは説明してくれるけど納得できるか! 零くんは、うちの…うちらの家族だ!


「療養させるのにも僕達は邪魔だと判断した可能性がある」

やっと…やっと会えたのに。しかも零くん気絶してて、うちらは顔さえ見てもらえてないのに。


「今はそれよりお母さんだよ! 何するかわかんないよ! 零くんは後で探そう!」

そっちもあった…。

まずは居場所の確実な方から探そうって決めて、お母さんを迎えに行く事にした。



うちらは宿屋を飛び出し、最初に降り立った地へ走った。

夜道だけど、マップがあるから迷いもしないのは助かる。



しばらく走り続けて、到着した森はびっくりするほど静かだった。

「なぁ、おかしくない?」

「由乃姉もそう思うよね」

「お母さんが大人しくチュートリアルなんてやる?」

「ない! 絶対にない。めんどくさがって、私達以上に暴れて森を消し飛ばしてる」

「その姿で私っていうな。違和感すごいから」

「うるさい! 今はそれどころじゃ…」

たしかに…。

お母さんは何処に行った?


宿屋でひと悶着あって、それから走ってきて…お母さんがログインしてから長く見積もっても一時間半ほどだ。

それで森が壊れてもいないし、静かって…。

「あれ…? よく考えたら森がキレイなのおかしくない? 僕らで道をつくったよね?」

「リオ、そこは、ゲームだから。一定時間でリセットとかされるんじゃね?」

「あぁ、そっか! 体感がリアルだからわけわかんなくなるね」


一応確認も兼ねて森へ入ってみたけど、動物くらいしか出会わなかった。

「スタート位置ってランダムなの?」

「私が知るわけ無いじゃん。 ちょっと美緒に確認してみるから、由乃姉はこの辺確認してて」

「わかった。 じゃあ、アイテムのテントをここに設置しとくか」

「おっけー、私はそこで一度落ちるよ」

二人でテントを組み立てて、リオはログアウト。


一応フレンド欄から確認したけど、ミミはいない。

ログインしてないとメッセージも送れないみたいだし。


「探すって言ってもなぁ…もう真っ暗だし、そもそもあの状態のお母さんが静かに動くわけが無いんだよなぁ」

テントを中心にウロウロと歩き回ってみたけど、案の定何も見つけることは出来なかった。


精々わかったのは、テントを作るとマップにそれが表示されて便利って事くらい。

テント内も狭くて、ギリ二人寝れるか? って程度。

初めから一人に一つ配られてるものならこんな物かもな。仮の拠点として設定するだけのものらしいし。

拠点として設定すれば、戦闘でやられたりしてもここで復帰できるんだとか。



「由乃姉、戻ったよ!」

「おかえりー。それで?」

「始まりはここが普通らしい。でも、特殊な職業を選ぶことが出来ると、スタートがそこになる場合もあるって」

「特殊な職業?」

理乃が言うには、ごく稀に初期ステータスが高いと、初めから上位の職種につけるとかで、そうなると初めから城努めの騎士だったり、船の船長だったりするらしい。


「今までも数人いたらしいよ。ある程度リアルの身体能力とかが反映されるらしくて、それで…」

「じゃあうちのお母さんは何になったの?」

「…さぁ?」

あの母親はうちらのスペックを遥かに凌ぐから…。

元ヤンのくせにエリートだからなあの人。 


うちらはめんどくさくて職業なんて選んでない。選んだのは武器くらいか。

使いやすいものを選ばないと意味がないと思ったし。



その時だった。うちとリオに突然、変な通知がなったのは。

ピコンピコンとうるさいな。なんだよこれ…

「なに!?」

「うちが知るかよ…」

音が止まると、目の前に突然画面が現れて、なんか顔がボッコボコになった、角の生えたおっさんが話し始めた。


「ねぇ、由乃姉。私嫌な予感しかしないんだけど」

「奇遇だね、うちもだよ」

絶対にお母さんがなんかやった!!










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