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異世界に弟を奪われた姉達の奮闘記 〜なお弟はTSしても異世界を気ままに満喫中〜  作者: 狐のボタン


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迎えに行くよ!



”ボディスキャンを開始します”

これかー、言ってたのは。

一応キャラの確認はしておくか。

おぉ…設定項目すっごいな。これは零くん触らないわ。


んー…確かにうちが男になって女の零くんを…っていうのも燃え萌シチュではあるんだけど、何かそれってうちじゃない気がするんだよな。

別に女同士でもいいんだけど、それだと女になった零くんの初めてを奪えないし…。

うちのはほら…リアルに戻ってから貰ってもらえばいいだけだし?


なんとかなんねーかと色々とキャラメイクをイジってたら見つけちまったよ!

うちの見た目のまま、バット装備! さすがR18指定のゲーム。

これで零くんにナイターで連続ホームランかましてやろう。

最高か?ふふっ…これで詩乃姉や理乃より、うちだってハッキリ零くんに印象つけられるな!


職業かぁ…当然前衛でしょ。うちと零くんの邪魔する奴らはなぎ倒してやる。

ついでにうちから寝取ろうとしたアイツも…。


回復なんて攻撃受けなきゃ必要ねーから無視。

職業は初期のでいい。みんなと早く合流したいから無視できるものは放置だ。


サポキャラ?なんだよそれ…。

あっ、意外と可愛い! ちっこい妖精。

色くらいは選べるのな。

名前はテキトーに。


よしっ、零くん待っててね。今迎えに行くよ!


…………

………

……


「ねぇ…なんで詩乃姉も女のままなの?」

「だって〜違和感がすごかったんだもの〜」

たしかにその口調で男キャラとかオネエでしかねーけど。


「そういう由乃姉は?」

「ふふん…見た目はうちのままだけど、零くんをモノにするモノはもってるぜー」

「なにそれ!?ずっる…私なんて普通に男キャラにしたのに」

「理乃。口調、直さないとへんよ〜?」

「そうだった。僕はリオ。よろしく」

「うちはユナにした」

「変えなきゃだめだったの〜?私シノのままよ」

「まぁ、そうそう知り合いに会うことも無いだろうからいいでしょ」


いきなりパーティも組めるってサポートキャラが言うから、姉妹で組む。

ただ、サポキャラが可愛くない。見た目だけで、会話は決められた事を話すだけ。

質問しても返事もしやしねー。


「みんな職業は…?って聞くまでもないか」

シノ姉はデカハンマーを片手で振り回てるし、リオは細身の剣。

うちは…やっぱこれだよな。釘バット、じゃなく棍棒。棘のオプションつき。



チュートリアルとやらは、馬車が襲われてて、どっちが襲ったかもわかんねーから全部叩き潰した。

へたり込んでギャン泣きした姫みたいな格好してたのは、”戦いもせずにうるさいわぁ〜”ってシノ姉がハンマーでふっ飛ばしたからどこへ飛んで行ったのか。

どうせイベントのNPCだから別にいいでしょってリオも言ってた。


「チュートリアル終わったの?」

「さぁ? おい、サポキャラどーなんだよ」

「…………」

「使えないなぁ」

「使えないと言えば、あの子は〜?」

「あの子?」 

「ほら…零くんの…彼…女…」

そこまで言ってストレスがマックスだったのかシノ姉はハンマーを地面に叩きつけた。

めっちゃ揺れたな?


「うーわ…地面割れたし。シノ姉、どんなパワーしてんの?」

「…知らないわ〜」

これ、ゲームの中でも正面から戦ったら勝てねーわ。


「リアルサポートキャラがいないとどうしたらいいかわからないね」

「コイツら役に立たねーなぁ」

「殴ったら動くかしら〜」

「ばあちゃんちの昔のテレビじゃねーんだか…」

……遅かった。


シノ姉が振ったハンマーが当たり、キラキラと粒子になって消えた。

「役目放棄したよ!?」

「いや、今のはシノ姉に消されたよな?」

「うん〜?」

「「なんでもない!!」」


とりあえず森を出ようって話になって。

でも道すらないからわからない。

ないなら作ればいいよな。ここへ来るまでもそうしたし。

三人で木々をなぎ倒しながら進む。


「零くんだったらどこに行くと思う?」

「街じゃない? 零って繊細だし野宿とか無理でしょ」

「じゃ〜まずは街を目指しましょう」




一方その頃、零の彼女(仮)は、三人と合流するため、チュートリアルの行われる、始まりの地を目指していた。

「しまったなぁ…ここからだとかなり遠いよ」

よりにもよってワンッダにいたものだから、森までかなりの距離がある。

ワンッダの街は大きいから色々と便利で、拠点にする人も多いんだよね。

この街で待っていれば、チュートリアルを終わらせたお姉さん達と会える筈なんだけど、なんとなくチュートリアルをマトモに終わらせない気がした。

その場合大変な事になる…。行かなきゃ。そう思い、街を出発。


近くまでは馬車に乗るのも考えたんだけど、出発までかなり時間があるから走った。

それはもう全力で走った。

ようやく森が見えたと思ったら、何度もすっごい振動で地面が揺れた。

「な、なにっ!?」

こんなイベント聞いたことないよ!?


その少し後に、悲鳴をあげながら何かが上空を飛んでいった。

よく見えなかったけど、新しいイベント?追いかけたい気もするけど、今はそれどころじゃない。

初めて付き合うことになった零くんを見つけなくちゃ。

…あと、お姉さん達が怖い。めちゃくちゃ怖い。

零くんが女の人を苦手になる理由がわかった。

理乃さんだけは学校で知り合いだからまだ大丈夫だけど、他の二人が…。あとお母様も…。

私は絶対優しくするから! 苦手を克服させてあげるんだから。

そう思っていたら今までで最大級の揺れがきて尻もちをついた。

「もう…ほんとなんのイベント?聞いてないよー」



ようやく森へ到着。

「なに…これ…ドラゴンでも落っこちたの?」

チュートリアルの森は、木は根本からなぎ倒され地面は抉れ、見る影もない。

揺れの原因これ!?

もしここにお姉さん達がいたら危ない! そう思って森の奥へ行くと、イベント用の馬車が走り去ること無く、ひしゃげてた。


「まさかだよね?」

ここに来てイヤーな予想が頭をよぎる。

このメチャクチャな森も、この馬車も、お姉さん達が暴れた結果?

キャラのステータスにリアルの身体能力が反映されるとは聞いていたけど、ここまで!?

「怖すぎる…」

まさかさっきの悲鳴を上げて飛んでいったのって…。 

うわぁ…。

いくらイベント用の一時的な配置キャラとは言え、あまりにもあんまりだ。

ちゃんとした本体はお城にいるからいいけど、ちょっと引く。

人気のお姫様キャラなのに。


馬車から更に森の奥へと倒れた木で道ができてるから追いかけるのは楽そうではあるけど…。

すっごい音と振動がしてるし。

怖いけど追いかけない訳にいかないよね。



〜〜〜〜〜〜


「まだ森を抜けないの?流石に疲れて来たんだけど」

「ゲームって疲れるのかー?」

「気持ちの問題ってことよ〜」

そう言われたら確かにそうだ。しかも癒やしの零くんがいないし…。


「す、すみませーん! 待ってください! お待たせしました…」

「あ?」

「ダレ?」

「また敵かしら〜」

「私です私!」

「私私詐欺か…」

「ちがっ! 零くんを助けるために協力すると言いましたよ!? 美緒です! ゲーム名はミミですけど!」

「誰だよ美緒って」

「零くんの彼女の美緒です!」

ドゴーーーン!!

うちらが三人同時に振り下ろした攻撃で、森が破壊されたけど仕方ない。

今、その名乗りはうちらには禁句だからな?誰かはわかったけど。


「ひいっ…」

「あぁ、使えない子ね〜?今更何しに来たのかしら…」

「遅れたことは謝ります! 離れた街でログアウトしていたので時間がかかりました」

それは仕方ないか…。移動が大変なのは身を持って知ったし。


リオと不機嫌なシノ姉を宥めて、ミミに詳しい話を聞いた。

「チュートリアルを進めると、馬車に乗せてもらってワンッダっていう国のお城に案内されます」

「なんで城にいくの?」

「冒険の手助けになるように、情報やお金等を貰うためですね」

「じゃあ、なんでうちらは森を彷徨ってんだよ」

「そ、それは…」

「はっきり言いなさいよ〜」

「このゲーム、自由度が高いことでも有名でして…チュートリアルをマトモに終わらせなかった場合、そのまま即、自由行動になります。 先程、乗るはずの馬車を壊しましたよね?」

あー…棍棒をブン投げた時に何か巻き込んだ気がしたけどあれかな。

戦闘の真ん中に止めてるやつが悪い。うちは悪くない。


「それより、零だよ! どこにいると思う?」

「今話した通り、チュートリアルを順当に勧めた場合はワンッダの国へ行っているはずです」

「零くんがちゃんとすすめると思う?」

「ないね」

「ないわね〜」

うちら以外の女は避けるようにしむけてきたから、姫に言い寄られても避けたはず。


「でしたら、ここから一番近いニャンダーの街へ向かったかもしれません」

「なぁ…さっきから街の名前ふざけてんの?」

「私に言われても!! そういうものだと思ってください!」

犬猫王国かよ…。さっきもいたな犬。消えてったけど。


「じゃあそのニャンダーとやらに向かおうか」

「そうね〜」

「また歩くのか…でもそこに零くんがいるなら…」

うちらは頷きあって出発した。













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