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ビジネスでの課題解決手法を使って自己分析してみましょう

 今回はビジネスでの重要なファクターである課題解決手法ベースに考察をしてみましょう。


 いきなりですが、東進ハイスクールの講師で今では有名になっている林先生は「仕事ができる人の条件は解決する能力と創造力」であると言っています。これは私もとても共感ができる言葉です。では、この「解決する能力」とは何でしょうか? ずばり「理想像とのギャップを埋める能力」となります。


 例えば、「自分は100ptを取る事ができない底辺だ」と感じている書き手様がいるとします。それは自身が創作した作品で100ptを取る事ができない事が課題であると定義ができます。そうすると100ptを取れるためにはどうすればよいのかという考察にはいればよいかという話になります。ただ、このような話は今回の趣旨とは外れるので一旦置いておきます。


 ビジネスでも同じですが、課題は色々と周りに沢山あります。人それぞれ課題を抱えているのですが、上手く課題解決できる人と、課題解決が中々できない人がいます。課題の大きさの差と思われる方もいますが、同じような課題でもできる人とできない人がいるのがいるのも事実です。


 では、課題解決が上手な人とそうでない人の差はどこにあるのでしょうか? 理想像がわかっているのですから、理想像になれるように向かえば良いのに差が出るのは不思議に感じないでしょうか? 同じ課題なのに解決できない人は、以下のような共通点があります。


『現状の把握ができておらず、正しく目標が設定できていない』


 自分の事は自分が良く分かっているという方もいるかもしれませんが、かのローマ帝国建国の英雄であるユリウスカエサルはこのように語っています。


『人は見たいと欲する現実しか見ていない』


 人というものは自分に甘いのと同時に出来ている事にも気づかないという性質があります。その本質はユリウスカエサルによって2000年も前に語られているというのに、産業革命を経た今でも変わっていないというのが現実です。


 よく目標の方が大事という人もいますが、私から見れば「現状分析が正しく出来れば、目標設定はビジョンのようなものでよく、細かく中間目標を立てながら軌道修正をすればよい」ということになります。この事は戦略論で語られるのですが、計画した戦略を実践に即しながら創発的な戦略を混ぜて、現実的な戦略にする事に似ています。つまり、最終目標は同じかもしれませんが、途中の目標はその時の現状によって変えていかないとビジネスは成功しないのです。


 では「なろう」において、どのような自己分析ができるのでしょうか? 一番分かり易いのは数字化となります。「なろう」の機能に「平均点順作者一覧」というものがあるのを知っていますでしょうか?「小説を読もう」ランキングにその機能があります。見たことはありますでしょうか?


 では、少し私を使って分析をしてみたいと思います。まずは現状の数字をとります。

 ※なろう戦歴確認メーカーも使っています。


・4作品以上投稿書き手の数:33,479人(平均点順作者一覧より)

・私の平均点順位:4,724番目

・投稿数:35作品 平均点: 379pt ブックマーク合計:958件


 とても残念な数字にも見えますが、私は100PT以上の作品を書いています。簡単に分析が可能そうな数字は3番目でしょうか?


 私ならここで注目するとすると「ブックマーク合計/作品数」でしょうか? 27件/作品という感じになります。周りをみると100件/作品ぐらいになっていますので、ブックマークを頂ける作品を書いていないという事になるのではないかと分析できます。


 ブックマークが少ないのは短編が27作品あるので仕方ない傾向ではありますが、短編でもブックマークを沢山獲得して1000pt以上を獲得する書き手様はいますので、魅力的な短編も書けていないという分析も加わります。


 つぎにトップ集団を見てみましょう。大体8作品ぐらい公開しており平均は7万pt越えです。ただ、ポイントについては書籍化先生となりますので、後付けの可能性もあると考えると、見るべき点は作品傾向かなと感じます。何人かの先生方の作品をみるとジャンルが固まっている事が見受けられます。つまり、得意ジャンルを絞っている可能性が高いです。


 さらに書籍化されている先生が少なくなってくるのは、600位ぐらいからでしょうか? もちろん例外的な方もいらっしゃいます。ただ、ざっくりと見てみるとジャンルが固まっている方が多いように感じます。


 このように見た時の自分の現状分析は以下のようになります。

・私はブックマークが沢山付けて頂ける作品が書けていない

・上位は得意ジャンルが固まっている傾向なのに、私は得意ジャンルが決まっていない


 現状分析ができれば、後は目標を設定してギャップ埋めをする事になります。ブックマークを沢山つけるとするなら、短編よりも長編の方が有利です。長く読んでもらえるようになればブックマークも沢山つきます。10万字のコメディ小説を書いたときに付いたブックマーク数が200ですから、私の実力の場合は50万字ぐらいの長編小説を書くとブックマークが1000付くかもしれません。星評価も合わせて1000pt越えを目指すなら15万文字ぐらいという事になります。


 短編が多いのに平均点がそこそこあるのは、個人企画に参加したり、逆お気に入りユーザー様と多く交流を持たせて頂けている所もあります。100ptを目指したいという方は、私と同じようなサークル活動のようなものをするのも一つの方法だと思います。


 さて、正しく目標設定することを間違えると大変なことが起きる例を上げさせて頂きます。ある海外の車メーカーの話ですが、日本車に販売を押された為に現状分析を行いました。その会社は自社の車が重くて燃費が悪く価格が高いという分析結果を出しました。そこで重さと価格に対して数字目標設定したのです。しかしながら自社の技術力を正しく把握しきれていなかったため、安全を犠牲にしてしまいました。その結果の代償はリコールという社会の信用失墜です。


 努力目標はよいのですが、達成目標になった瞬間にノルマになってしまって他の事が見えなくなる場合があります。なろうにおいても最初は「読んでもらいたい」と思って書いていたのが、いつの間にやらポイントを取る事が目標になっている事はないでしょうか? 噂ですが規約違反の複垢を作ってポイントを入れている人がいるという話を聞きます。それならサークル活動をした方がよいと感じます。


 私は自身の実力を把握しているので、ラッキーがあれば別かもしれませんが書籍化は難しいと思っています。理由は私自身が昔からのモノ書きではないからです。イラストなども描きますが所詮は趣味レベルです。冒頭に紹介した林先生はある番組で「やりたいこと」「できること」マトリックスの解説というものを紹介しています。仕事としてするのであれば「できること」を優先すべきという言葉が響きます。林先生も言っていますが「やりたくて出来る」を否定していません。それは幸せな事だと思います。


 マズロー的な分析を考えると、おそらく読んで頂けるという事が嬉しいというのは承認要求かもしれません。人によっては書きたい事を書くのだという人もいると思います。書籍化を目指している人が公募だけのチャレンジではなく「なろう」に登録をしているという事は、読んで頂いてポイントを獲得し注目を得るという目的があるのではないかとも考えられます。


 求めている結果に応じてビジネス視点を利用し、本当の課題解決手法を使って、自分の立ち位置や目指したいと思っている姿を見直すというのも必要なのかもしれません。もし、書籍化を目指されているならPT自体は殆ど参考にしかならないというのが現状ですので。


 いかがでしたでしょうか? 「なろう」の世界をビジネスとして捉え、「まだまだPT獲得にやれることがある!」と思われた方がいらっしゃれば、書いた甲斐があったかなぁと感じております。

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― 新着の感想 ―
[一言] >仕事としてするのであれば「できること」を優先すべきという言葉が響きます。林先生も言っていますが「やりたくて出来る」を否定していません。それは幸せな事だと思います。 やはり林先生はいいことを…
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