表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2週目勇者様は魔王ちゃんを可愛がりたい  作者: 星野 優杞
勇者が起き上がり、仲間になりたそうにこちらを見ている!
7/154

『勇者の呼び方』

●勇者の呼び方


「お前!私に睡眠魔法かけやがったな?!」


朝起きて第一声がそれである。

勇者は悪びれず頷くと


「睡眠も状態異常だからな。」


と言った。

つまり私を魔法で状態異常に出来るこいつは、私に睡眠魔法をかけたのだ。


「不眠は健康に良くないからな。」

「勇者に状態異常付与で眠りに落とされたくないんだけど?!」

「じゃあさっさと眠れば良かったんだ。」

「大体全部お前のせいだからな?」


ため息をつきながらとりあえず魔法で着替える。

寝坊するとエールが部屋まで来るからな。


「おい、お前とりあえずここから出るなよ。」

「まあペットとしてその言いつけは守ろう。」

「お前のことペットだって認めたわけじゃないからな?」

「そこでだ。」

「どこだよ。」

「エールたちにペットと聞かれた時に色々面倒だろう。俺の呼び名を再考するべきなのではないだろうか。」

「私の言葉はスルーなのな?」

「勇者様は駄目らしいし」

「お前は魔王に様付けで呼ばれたいのか。」

「……やぶさかではない。」

「聞いたこっちが悪かった。とんだ藪蛇です。」

「でもまあ、お前を魔王様と呼びたくないからな。妥協しよう。」

「ペットを志願するなら魔王様って呼べよ?」

「妥協して……名前っぽい感じで……」

「スルーか。」

「とりあえず、ユーシャでどうだろう。」

「ユーシャ?」

「種族人間で、名前はユーシャ。それっぽくなってきたな!」

「それっぽいって何?!」


私に人間を飼う趣味は無い!!

強くそう思えば顔に出ていたのか、勇者が口を開く。


「それくらい知ってる。」

「知ってるならやめてくれよ……。」


勇者は少し考えて


「番犬……用心棒的な役割を期待したペットということにしよう。最悪、俺の実力を疑った連中には思い知らせてやれば良いし。」


と言った。

確かに変な趣味を持ってると思われるよりはマシだけど……


「あれ?」


何か私、流されてない?

魔「ユーシャって安直すぎないか?」

勇「意外にばれないもんだろう。名前と職業が一致している人物もそこまでいるわけじゃないし。」

魔「そんなもんですかねえー?」

勇(それより個人的にはお前の騙されやすさとかお人好し加減の方が気になって仕方がないんだが)

魔「後は様付けで呼ばれたい欲求に恐怖しか感じない。魔王を倒して屈服させたい系勇者なのか?とんでもなく身に危険しか感じないんだけど。」

勇「とりあえず次は『魔人エール』『悪魔ブール』だ。」

魔「私の味方が増える予感がするっ!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ