『永久の氷室』
●永久の氷室
「氷山の上に入口があるのに、ダンジョンは下に潜るとはこれいかに。」
「敢えてそういう構造なんだろう。一応設定では敵組織に気付かれにくくするためらしいぞ。」
「満身創痍の仲間とか戻ってこれないだろ、このダンジョン。」
透明度の高い氷で出来た建物は結構見ごたえがあった。
「お前の姿、見ていて寒いんだが。」
「そういうお前も特段あったかい恰好じゃないよな?」
「へそ出しのお前に言われたくない。」
でも服についた魔石のおかげで本当に寒くないから仕方ない。それにどちらかと言えば私は寒さに強いのだ。別に熱さにも耐性はあるけれど。
「私としては、お前の温度調節の方が不思議なんだが。」
「俺もマントに魔石がついてるだろ。これの効果が多い。」
「ふうん?」
一応道具頼りだったのか。大体いつも自分の力でどうにかしてるパターンが多いからそうなのかと思っていた。
「それにしても出てくるアイスゴーレム爆発させるのはどうなのよ。」
「粉々にしないと環境のせいですぐに再生するからな。」
「氷なんて冷たいばかりだからね。一応城にもそういう魔族のためにこういうエリアがあるみたいだけど。」
見て楽しむ以外に使用用途なんてありゃしない。そういえば勇者はぱちくりと目を瞬かせた。
「食材の保存とかに使えるぞ。あと氷菓系は氷が大事だしな。」
「え?まさかの食べ物に活用できるの?」
それは聞き逃せない。
「……アイスとかもそうだな。」
「よし!アイスゴーレム連れて帰ろう!!」
「城で探してスカウトしろ。遺跡の魔族は遺跡外で活動しないからな。」
「あー、そういうバグが起きても安心設計なわけね。」
「まあ、この辺の氷が綺麗ならかき氷もありかもしれないが。」
「雪を掻く感じ?」
「漢字としては同じかもしれないが、いやそっちも掻くとか欠くとか色々言われてるが、作り方はだいぶ違うな。」
「ふむ?」
「さっきから俺がアイスゴーレムを爆発させてるだろう。状態としてはあんな感じに粉々にする。」
「マジか。」
私は張り切ってアイスゴーレムを勇者と一緒に爆発させた。
「あ、でも衛生的によろしくないからやっぱりかき氷は無しで。」
「えー?」
もはや魔力どころか神気すら含んでそうな氷を食べれるのは少し楽しみだったんだけどな。
アイスゴーレム以外にも氷上の踊り子やら雪の騎士やらが出てきたけど勇者と一緒にかかればそこまで強敵ではなかった。悔しいけど勇者が強いんだよな、やっぱり。
ちなみにここの石板にもやっぱり色々書かれていた。要約すると
神様が頑張って無の大地にも生物作り出そうとしたよ!って話だった
勇「ちなみに今回のタイトルは、とわのひむろと読むらしい。」
魔「響きは無駄にかっこいいな。」
勇「そして次回は『厨房の冷蔵・冷凍設備』『悪夢じゃないならなんだと思う?』だな。夢と聞くとあまり良い予感がしないな。」
魔「最近私もそうなんだよね?なんでだろう。本編のせいだね、うん。」




