『魔族的には食べ物に見えない』『しょんぼりされると堪えます』
一応今回から2章かなと思っています。2章の区切りはタイトルを思いついてからしたいと思います。
読んでいただいてありがとうございます!
ここまで来てもタイトル回収ができてませんが、引き続きお付き合いいただければと思います。ブックマークや感想もありがとうございました!!
●魔族的には食べ物に見えない
「また人間界に行ったんですか?」
にっこり笑うブールが怖くて仕方ない。けれど今回はお土産があるのだ。
「そ、そうなんだけど、今回は人間界についてのお話があります!」
ブールとエールが首を傾げる。
「何か魔族が狩られるから人間界をどうにかしようと思ってたけど、そのどうにかするの内容について!」
私はお土産のパンを2人に渡す。
「人間たちを滅ぼすって意見も多々あるけど……それを食べてみて。」
「「これ食べ物なんですか?!」」
勇者が視界の端でため息をついた。
●しょんぼりされると堪えます
「噛みごたえは無いけど何かすっごく強いですね!!口の中のこの、物理じゃなくて特殊攻撃みたいな感じが凄いです!!」
「……!!!?」
めっちゃ喋るエールと衝撃を受けて固まるブール。2人の反応が楽しい。
ブールも次々口に運んでいるところからして気に入ってるみたいだし。
「で、これが人間界の食文化です。それは序の口でまだまだ色んな味のものが色々あるのよ!そんな人間界を滅ぼすなんてもったいなく無い?!」
「確かにそうですね!!」
「だよね!!」
エールは私の言葉に食い気味に賛成してくれた。
一方ブールはプイッとそっぽを向いてしまう。すっかり平らげといてこの態度はどうなんでしょう。
「確かに良いところもあるかも知れません。けれど人間界を滅ぼす選択肢は」
「パンはまだあるぞ。」
勇者がクロワッサンを袋から出して言う。
「冷凍のパンも後でウィプスに焼いてもらうんだけど。」
ブールがグッと歯を食いしばる。もう一押しな気がするんだけど……。
「仕方ありません、魔王様。それは私達だけでいただきましょう。」
仕方ないとか言ってる割には良い笑顔だね?エール。
「エール……。」
私は少ししょんぼりしてみせる。
「皆で食べた方が美味しいんだけどね……。」
そう言えばブールがイスから転げ落ちた。それから恨めしそうにこちらをみて
「滅ぼさない道を考えるだけですからね……。」
と呟いた。
勇「お前のあれは、わざとなのか?」
魔「わざと?何かよく分かんないけど、ああするとブールはお願いを聞いてくれることが多いから。」
勇「理由は理解してないが利用するとか、質が悪いな。」
魔「りりり……。質が悪いとは失礼な。とにかく!次回は『炎の料理長』『甘いのか、人たらしなのか』」
勇「炎の料理長って何かかっこいいな?」




