『魔王様の誘惑』『世界の半分をどうこうする権利なんてあるわけないよね!』
一応一区切り……?かもしれません。特に魔王の気持ち的に。
●魔王様の誘惑
そのままかなり離れた場所まで走り、ワープで魔王様に戻る。
私や勇者はともかくココは死にそうな表情をしていた。
「一体何があったんですか……。」
目を回すココに勇者は植物の種を渡す。
「回復したら頼む。」
とりあえず今の段階でココに話す気は無さそうだ。
植物が生い茂るエリアを出た。
「勇者。私には話すべきでは?」
他の者がいないところまで来て、勇者と目を合わせて睨む勢いで問いかける。
勇者はため息をついて、目を閉じた。勇者が逃げに走るなんて珍しい。
「お前を守るためにはこれが最善だと考えた。」
「私を守るため?」
つまり私の身に危険が迫っていたということだろうか。頭によぎるのはあの金髪の男。
「私を倒せるのも、いやダメージを与えられるのもお前くらいしかいないんだぞ。」
「それは現時点の話だ。」
じゃあ現時点でそんなに危険は無いのでは無いだろうか。
「お前の情報をお前を殺そうと考えている奴らに渡したく無い。どの情報を元にお前を殺す勇者を育ててくるか分からないからな。」
勇者は言う。どうしてこうも神経質なのか。
「姿を見られたくらいで、そうも変わるものか。」
「変わる。姿が分かるか分からないかはとても大きな問題だ。」
勇者の声は淡々としていたけれど、何かにひどく怯えているようだ。よく分からないけれど。
(お前は、何に怯えている?)
私より強くて、私をこの世界で今現在唯一倒せる存在のくせに。
「……あの男がそんなに怖いのか?」
勇者がバッとこちらを振り返る。その目は揺れていた。
「あの金の髪の男。あれは王族かな?」
「見たのか……。」
「見たよ。」
そして多分こちらの姿も見られている。だけど
「私も敵を見た。姿が大きな情報だと言うのなら、こちらも大きな情報を得たことになるだろう。」
胸に手を当てて堂々と言う。
お前が本気で私を守ると言うのなら、お前だけに全てを背負わせるのはあんまり気持ちが良いものじゃない。
「勇者。お前は以前、仲間なんていないと言った。」
勇者は怪訝そうに頷く。
「でも、お前は私達の仲間になりたいと言っただろう。」
「それ……は……。」
そうだ。全部、お前が言ったんだ。
私を守りたいと言ったのも、
健やかでいて欲しいと言ったのも、
(お前が言った通り、私は面倒見が良いんだぞ!)
「私なんかを守りたいと言った愚かな人間の若者よ!」
「なんかとは何だ?」
「茶々を入れない!!」
「だがお前が自分のことを貶めるような言い方は気にくわない。」
真面目な顔でそんな事を言う勇者にちょっとイラッとする。
「そんなの、こっちのセリフだ!!」
「は?」
「私を唯一倒せる勇者がそんなに自分に自信がないってどうなんだ!!少なくともお前は強いぞ!……悔しいけど、私より。」
「魔王……。」
「お前が何に怯えてるかなんて分からない。だけど私はお前の強さを知ってる。それこそ……私の仲間にならないかって言いたくなるくらいには。」
勇者は目を見開いた。
●世界の半分をどうこうする権利なんかある訳ないよね!
勇者は目を見開き固まる。
(ふふん。私の言葉に感極まって何にも言えないか。)
勇者が口をゆっくり動かして、言った言葉は
「これ、『はい』って答えるとバッドエンドの流れなのでは?」
お前、今までの自分の行いを振り返ってからものを言え?
勇「これで晴れて俺も魔王の仲間ということか?」
魔「調子には乗るなよな!」
勇「お前は仲間を大切にするからな……。正直エールやブール……お前が守りたいと言っていた魔族たちが羨ましいとも思っていた。」
魔「何を羨ましがる?今やお前も私の一味!そして実力的には私を守れる唯一なんだぞ?」
勇「……。」
魔「黙って顔を背けるな。私が変なこと言ったみたいになるだろ!!」
勇「あれだ、こういうのが、お前そういうとこだぞっていうやつだ。」
魔「こそあどが多くて意味が伝わってこないんだが。」
勇「どは使ってない。」
魔「そういう問題かな?!」
勇「一段落とか言ってるがタイトル回収もまだだしな。続くぞ。次回『魔族的には食べ物に見えない』『しょんぼりされると堪えます』」
魔「食べ物の話もまだまだ続くんだな?本筋にはいかないのか?」
勇「ギャグのタグをつけているので茶番こそ本筋なのでは?」
魔「なん……だと……?!あ!以下はここまでに登場したキャラクターの軽いデータまとめです。見なくても良いかもしれないけど、一応まとめておきますですます。」
勇「どういう語尾なんだ?」
魔「かしこまりたいけど、かしこまり過ぎない時に良いかと思って。」
勇「……。」
ここまでのキャラまとめ
☆勇者
人間
男
レベル150
攻撃1755
防御1500
魔法1660
魔防1450
スキル「取得経験値アップ」
スキル以外にもいくつか加護が付与されてる
髪は黒、目も黒、マントが青
タイトル通り2週目なので色々知ってる、色々思ってる、
だけど未だに語らない
ちなみに魔王以外は勇者だということを知らない。エールとブールはユーシャという名前の人間だと思っている。他の魔族はユーシャって名前の魔族の用心棒だと思っている。
☆魔王
女
153歳
レベル89
攻撃750
防御900
魔法800
魔防600
スキル「攻撃拒絶」
自分よりステータスが下の相手からの攻撃・状態異常などを受け付けない。例えば物理攻撃でダメージや状態異常を与えるならそれが物理攻撃力、物理防御力、およびそれらの合計を上回っていなければいけない。魔法も同じ。
スキル発動上限攻撃1650
スキル発動上限魔法1400
髪と目が赤、角と服は黒
魔王バトルロイヤルで勝って魔王になり、城をもらった。城は基本的に敵意がなければ開放していて、城の構造も城の魔族のこともまだまだ把握していない。
☆エール
魔人
女
レベル80
攻撃760
防御680
魔法250
魔防250
髪は赤(魔王よりピンクがかっている)
服はメイド服
ぬいぐるみをサンドバッグと呼んだりする。力こそ正義と思ってる節があったり。
魔王第一主義なところがあり、人間は基本どうでもいい。人間に手を出して魔王に危険が及ぶなら、手を出さなくても良いと思ってる。
☆ブール
悪魔
男
レベル81
攻撃550
防御450
魔法810
魔防750
スキル「嘘発見機(勇者命名)」
メガネをかけてたり執事服を着てる。
手先も魔法も得意で色んなものの隠蔽、遮断、管理などをしている。元々過多労働気味だったのに、同性だからと勇者の面倒も微妙に見ててさらに大変。
魔王第一で行動するけど、基本手に人間は滅ぼしたい。
☆ミンムー(眠夢)
夢魔
女
308歳
露出が多い服を着ている
魔王バトルロイヤルの裏で暗躍していたメンバーの下っ端。下っ端すぎて情報をほとんど持っていない。
☆ウォール
魔獣(モコモコ族)
ぬいぐるみ職人。
一応一人称は「私」
☆ウィプス
精霊
火の玉そのもの
料理長予定。
☆ハッパ―
精霊
スケボーサイズの葉っぱに手足が生えている。植物系の魔族なので一応植物魔族の王族とかの指揮系統にいる。
☆ココ
魔人(植物系の魔族の第4王子)
ポッチャリ系で洋服はサスペンダーだったりする。魔王城の植物の魔族の中では一応トップの権力者。植物を任意で育てることができる。美味しいという感覚も好きなので、食材としての植物を育てる仕事は多分彼に合ってる。
コーヒ王子は第1王子で、ココは兄弟の末っ子。




