職業選んできました
「あの、すみません…ステータス、ほんっとにこれが初期値ですよね?」
「イヤそうですって!俺今まで1回もCodeは使ってませんよ!?」
いきなりなんでこんな事になっているのか。それは、20分ほど前に遡る。
ー20分前ー
「うおっ、初めて職業選択所来たけど凄え広いなぁ…」
俺はメルトだ。20歳になったから、職業を選ぶために職業選択所、通称「Worc」に来ている。
職業にはいくつか種類があって、俺が志望しているのは騎士、
ナイトだ。まぁ、頭もそこそこだし、手先も器用、力もあるんで、魔術師だろうが、KnightGuild本部の役員だろうが、配達者だろうが何にでもなれたが、せっかく剣の扱いが特に得意なんで、騎士にした。
「ようこそ、Worcへ。お客様は、はじめてのご利用ですね?」
「あ、はい。騎士になろうと思ってて…」
取り敢えずなりたい職種を言えば、向こうの権限でこっちのステータスを確認して適正かどうかを教えてくれる。
「分かりました。では、ステータスを確認させていただきますね。椅子にお掛けになって、お待ちください。」
ー5分してー
やっぱりなんか…… うむ、おかしいぞ…
おい、メルトっての担当したの誰だ?
うん?なんか俺の名前が聞こえたような?
「どうかしたんですか?」
「あ、お客様!」
なぜ慌てる、美人な受付のお姉さん…
「どうしましょう…言ったほうが良いのでしょうか…?」
「え、ちょっと待て、俺のステータスなんか足りなかったんすか!?」
「いえ、違うんです…足りないというよりか、十分過ぎていて…」
…………………………は……………………い………………………………?
「大変重厚な魔術的ロックが掛けられていたので解錠に時間が掛かってしまったのですが…」
「え?俺のステータスに?!ちょ待ってください、何なんですか?!それ?!」
「えぇと、正直に申し上げますと、お客様は、狂乱状態なんです。」
「狂乱?いや何言ってんですか?俺普通の人間っすよ?」
「いえ、違うんです!あの、お客様のスキルが干渉していて、ステータスが『バーサーク』になっているのですが、そのスキル名が…」
ゴクリ……
「『abnormalmad』なんです。」
説明しよう。abnormal madというのは、本来禁忌事項であるCode打ち込みを後天的に行わなくては発現しないスキルで、正気を保ちながら狂乱状態、つまりバーサークで存在できるスキルなのだ。
ーそして冒頭に戻るー
「う〜ん、ほんとにCodeを打ち込んでないのなら、恐らく自然的に発生した最初の例なのですが…確かにあなたの家系は優良認定をこの国の政府から受けてはいますが…」
「あの、お願いします。取り敢えず聞きたいのは…」
取り敢えず騎士になれるのかどうかだけは知りたい俺なのだ。
「あ、はい!メルトさんはステータスが騎士になるには十分なので、職業は決定しておきますね。国の国境近くに仮でホームが建っているので、それをお使いください。」
よかった〜…。
「ありがとうございます。」
「あ、でも、そのスキルのことは隠したほうがいいかも知れません。abnormal madは禁忌ですから。」
ー仮ホームにてー
よし、着いたと。家は普通で良かったな。すぐにボックスでも確認するか。
「うわぁ、これは凄いなぁ…」
なぜこんな間延びしたかというと、入っていた武器が異様にハイスペックだからだ。
俺のステータスでは、魔力が必要分だけ供給されるような数値の動きがあったようで、稼働に多大な魔力を要する武器、「Highmagicclouds」という片刃の剣、そして、人智の結晶とも言われる「ruiggcaver」という、同じく魔力を使う盾だ。
「武器は武器で相当だが、防具もすげぇな。Melguasじゃねえか?これ。」
Melguasと言うのは、S級と呼ばれる区分にいる超危険モンスターだ。雷を呼び、嵐を従え、すべてのモンスターがMeluguasを前にしては逃げ出す。正面切って戦うアホは、例外な区分である、骸魂龍呼ばれるモンスター、Boruivaと、我々人間だけだ。
…………この前の襲撃のときに寄付された素材だろうか……?
取りあえず、装備は揃っている。十分過ぎるくらいに。
さて、まず何から始めよう?
ダラダラやって二作目。
一作目は放棄して、こっちガンバリマス。
早くて一週間で一回更新したいな