떡볶이弾幕大決戦
禍々しい暗黒の雲が空を覆い尽くし、遠くで雷鳴が轟いていた―――
「我こそはこの塔を統べる者、深淵の魔術士ハンプティダンプティ…。」
「オムライスの人、後ろに下がってるっス。すさまじいスコブル値の波動を感じるっス…さすがラスボスっス…!。」
「だ、だいじょぶですか?」
俺はササッとトッポギ氏の背後に身を隠した。
「わかりませんが…なんとかやってみるっス。トッポギの本気中の本気見せてやるっス!。」
バトル開始ッ!。
「떡볶이交響FANTASY!!。」
トッポギ氏はいきなり秒速で呪文を唱え、焔を纏ったトッポギ弾幕の雨を降らせた。
ズドドドドドドドドドッ!!
「子どもだましだな…。バリアー」
ハンプティダンプティは両手を広げバリアーを張った。
カキーンカキーンカキーン。
「ぜ、ぜんぜん効いてないっス!や、やべーっス…。」
「えー、や、やばいですか?。」
「やべーっス。いまのでMPが尽きたっス。ラスボス戦前にMP回復しとくの忘れてたっス。初歩的ミスっス。」
「ま、マジか〜!!。」
「こうなったら剣で勝負っス。トッポギ流剣術見せてやるっス」
トッポギ氏は袋から剣を取り出してホウキの代わりに装備した。
魔道士ハンプティダンプティも剣を抜き、剣術の勝負が始まった。
「でやあああっス!」
キンキンキンキンキンキンキンキン
キンキンキンキンキンキンキンキン
「はあッ!」
キンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキン
「とりゃ〜っス!!」
キンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキン
「ぐぬぬ…」
キンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキン
「くッ、ゲシュタルト崩壊しかかってるっス!」
キンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキン
ポキーン。
「やべ、剣が折れたっス」
「どうやらこれで終わりのようだな…。」
ポキーン。
「な、何ッ?こちらの剣も折れたか!」
「これで互角っスね…最後はぶん殴りあいで勝負っス!。でやあああっス!」
ボカスカ。
「たわけ。私はまだMPが残っているぞ。」
ハンプティダンプティがゆっくりと呪文を唱えようとしたその時、トッポギ氏が秒速の早口で呪文を唱え、至近距離からトッポギ弾幕を浴びせかけたッ!
ズドドドドドドドドドッ!
「な、なん、…だと…?」
「実はMPまだ残ってたっス。油断させて近づくための作戦っス。」
「ぐ、ぐぬぬ…!。」
バタンQ〜。
「やった、深淵の魔術士を倒した!。なんという最速クリアッ!。」
「ふう…。やれやれっス。ざっとこんなもんっス。」
「と、トッポギさんマジすげ〜っス!。天才っス!。」
すっかりトッポギ氏の口ぐせがうつってしまった俺は感嘆の声をあげた。
と、そのとき、だった。
地底の奥深く、その深き深淵からすさまじく重い重低音が轟きわたり、空気がビリビリと振動したかと思うと、突如、塔全体が激しく揺れだした。
グラグラグラグラ〜。
「じ、地震発生〜ッ!。」
俺は思わず叫び声をあげた。