オムライス爆誕(前編)
「わたしの名はウォンバット。伝説を作りし者…を目指してがんばりし者。よろしくな!」
「は、はあ…。えー、よろしくおねがいします…」
「で、さっきの天才的なキックからして、あなたは相当の武術の達人とお見受けしましたが!!、一体どこのギルドに入ってらっしゃるんですかっ!!?、ちなみに私は元帝国軍歩兵部隊…」
「えー、ギルドって何ですかね…」
「えッ」
「えー、あー、いやその…実はこの世界についさっき初めて足を踏み入れし者…でありまして…」
「ええーッ!!?、もしかして、初心者冒険者さん!?、そんなに強いのに??」
「えー、まあ、そんなとこかな…」
と、ここからのウォンバット氏の変貌ぶりがすごかった。俺が初心者とわかると急に先輩風を吹かしまくってくるのだった。
「じゃあまず冒険者ギルドに案内してやるんで、俺についてこい!!」
「は、はあ…。」
えー、異世界に転生早々に、なんだかめんどくさいやつと絡んでしまったようなかんじなのだが…まあ、いろいろと知らないことを教えてもらえそうだし、とりあえずこのままこの人の案内に従ってみるか。
冒険者ギルドは古塔の正面の入り口から入って階段をのぼった2階部分、もとの世界の商業施設ではちょうどインフォメーション・センターがあった場所だった。
建物の装飾や雰囲気は中世ファンタジー風だが、おおまかな構造はどうやら元の世界とあまり変わってないみたいだな。
「と、いうわけで、君にはまず、私が個人的に主催している自己啓発系ギルドに入ってもらう」
「…んん?」
「そして、私が初心者にいつも熱烈におすすめしているジョブ、「オムライス」にジョブチェンジしてもらう」
「…んんん?」
かくして、えー、ウォンバット氏の熱烈なる意向により、半強制的に、俺はオムライスにされてしまったのであった。




