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再会の絆(SIDE:ウォンバット)

反政府軍の騎士たちとともに私は地下牢を上へ上へと地上目指して脱出して行った。途中、番兵との戦闘で流れ弾に当たり私は気を失ってしまった。気づくと騎士のひとりに背負われており、そこはすでに地上であった。


秋の高い青空に白い雲が流れていた。


街の広場には大群衆が集まり、熱狂と喧騒と混乱の極みに達していた。

いま、この国に、革命が起ころうとしているのだ。


櫓の上で、反政府軍が演説していた。ここからは遠すぎて内容までは聞こえない。が、やがてすさまじい雷鳴のような歓声とともに、処刑が始まった。

ここ、アダスカトリア帝国の国王、デンデン3世がまず断頭台にあげられた。続いてその妃と王族のものたち。長年にわたりこの国を私物化し、私利私欲のために好き放題の悪事を繰り返してきた特権階級の者たちが、次々に処刑台で首を刎ねられていく。


血しぶきと流血。

まさに今、輝かしい新しい歴史の1ページがめくられようとしているのだ。

私は胸が熱くなった。


と、この大群衆のなか、奇跡的に私はオムライスたち一行と再会した。

「おお、無事だったか、オムライスよ!。」


「ああ、なんとかここまで逃げてきただぜ…。光への塔が倒壊しちまったんだ。」


そして、なんと、オムライスと一緒にいるのは、目つきの悪い赤髪の少女…

「なんとまあ、トッポギちゃんじゃないですか。」


「な、なんだ、知り合いなのか?。」、オムライスが驚いて言った。


「こんなやつ知らねっス。」

トッポギはそっぽを向いて言い放った。

…うーむ。相変わらず、生意気なやつだ。


私が以前、彼女の才能を見出し、我がウォンバット騎士団に、それも相当の地位で入団させてやろうとしたときも、この小娘はにべもなく無視を決めこんだのである…。


と、群衆が再びざわめきだした。

見ると、凶暴な肉食系恐竜の騎竜隊と戦車隊の大軍団が、いつのまにか我々を含む群衆をぐるりと包囲していた。


「ちッ、包囲殲滅陣かッ!?。」


「ハシビロコウ将軍の軍隊だ。デンデン3世が処刑されたこの瞬間を狙っていたんだ!クーデターだッ!。」


戦車が群衆にむかい発砲しはじめた。



ズドーン!!。



ボカーン!!。



バコーン!!。



大音響と悲鳴。群衆は大パニック状態だ。


「えー、ど、どうすればいいんだ?逃げ場がないだぜ。」


トッポギは地面に魔方陣を書きはじめたが、にげまどう人々に踏まれて消されてしまう。

「あらら、ダメっス。仕方ない、みんな手を繋いで輪になるっス。」


私とオムライス、トッポギの3人が手を繋いだ瞬間、大量の魔力が体に流れこんできた。

赤い光に包まれ、気づくと、小高い丘の上に立っていた。


空をヒヨドリの群れが飛んでいく。

どこかで野を焼く煙の匂いがする。

先ほどの広場からは遠く離れた田園地帯のようだった。

瞬間移動魔法だ。


「しかも今のは…無詠唱魔法ッ…!?。」

私は驚いて言った。


「えー、何ですその無詠唱なんちゃらって?。」


「ふむ、最新の現代魔法のテクニックだが…きちんと使いこなせるのは魔道士のなかでもひと握りの魔道奨励会の会員やプロの者たちだけだ。」


「そ、そうなのか!、えー、トッポギさん、スゲーっス!。」


「まあ自分は現代魔法あまり好きじゃないっス。いろいろ省略し過ぎてるし…魔方陣のバリアがないと万が一のセキュリティが甘いっス…まあそれはともかく、大変な事態になったっス。」


「たしかに大パニックだな…。でも、えー、いったい、この国は、いま何が起こってるんだ?

この異世界、ちょっと政情不安定すぎやしませんか!?。」


「ふむ。…ではこのへんですこし、この国のことを説明しておこう…。」


私は新参者のオムライスのために、(そしてまたこれは読者諸氏も知りたいことであろう)、このアダスカトリア帝国の歴史と現状について語りはじめた。

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