三話
ルールは簡単です、と三ツ眼鴉は言う。
「相手のチームを全滅させた方が勝ちです。こちらのチーム名は青龍です」
三ツ眼鴉は建物の中に入って行く。二人は慌てて後を追う。
「武器は配給されます。食料も同様です。ここが、青龍派の本拠地になります」
三ツ眼鴉は言う。
「なお、生き残った人間のみ、帰還が可能です。お気を付け下さい」
そこはとある部屋だった。突き当たりには、扉が二つある。階段があることから、二階もあるのだろう。
ソファーがあり、カフェテーブルがあり、本があり・・・と、リラックスは出来るよう場だった。
「武器は右の扉、食料は左の扉です。風呂などは下になります。着替えも下です」
「・・・え?着替え?」
高木が聞く。
「はい、誤って味方を殺さないためです。ここでは、各校の制服になります」
三ツ眼鴉が言った。
「では、私はこれで。なお、ゲーム中は私はここにおりますので」
三ツ眼鴉は出ていった。
「・・・着替えるか」
久里が言った。
「あぁ・・・」
心残りがあったが、仕方ない。と、高木は思いながら、階段を登った。
「!?み、みんな!」
高木は、否、久里も階段を登りきった時、驚いていた。そこには、いつもの部活の面子がいた。
「おせェよ、高木、久里。みんな待ちくたびれたぜ」
浦瀬が言う。
「早いとこ、着替えて下さい。日が暮れます」
未沖が言う。
「あ、あぁ」
高木は兎に角、着替えることにした。