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二話
「…は?」
「ですから、殺し合いをしてもらいます」
高木は耳を疑った。殺し合い!?
「嘘だろ?」
「いいえ、本気です」
高木の体がガタガタ震え始めた。無論、恐怖にだ。
「こちらに来てください」
三ツ眼鴉は羽ばたいた。高木は後を追った。
しばらくすると、コンクリートで出来た豆腐の様な建物が、見えてきた。そして、そこには━━、
「久里!」
━━久里の姿があった。
「よかった!高木、無事だったんだ!」
「うん、久里も無事で良かった!」
二人が再会したのを喜んでいると、三ツ眼鴉が「宜しいでしょうか?」と、二人に聞いた。
二人が三ツ眼鴉の方を向いたことを、確認するとこう続けた。
「説明を始めます」
【続く】