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レストの物語 笠羅木りさの魔法講座

作者: 瑞木美海

楽しんで下されば幸いです

ここはラード王国の東の端、深い森に囲まれた洞窟の中


洞窟の中には、これでもかと高く聳え立つ塔があった


洞窟の高さに合わせて作ったわけではなく、塔の高さに合わせて洞窟の天井部分を20メートルも削ってあるのである


しかも、先にいくに従って急速に細くなる塔は、本来の洞窟の天井部分を最後に部屋はなく、単なる飾りでしかなかった。洞窟の中だから誰にも見えないのに…バカの所業である


そのバカの塔を建設し、ただ一人で相棒の狼型自律ゴーレムのロボと住むのが、我らが笠羅木りさである


「あっははははははははははははは!!ただいまご紹介に預かりました。メタネタの天使こと笠羅木りさですよ〜。性別は女の子。年は聞かないで。スリーサイズは124、63、100よ」


「リさ博士、いきにゃり壁に向かって笑い出したかと思ったら、おもむろに自己紹介とかどこの電波野郎にゃんですかにゃ!!恥ずかしいから、まずはその胸をしまうにゃ。上半身裸でそんにゃことするにゃんて恥ずかしくにゃいんですにゃ!?」


りさのフリーダムに解放された胸は、持ち主のこれまたフリーダムな行動に影響を受けて、揺れに揺れている


「メタトロン様のネタには事欠かないと言われるこの私に対してなんという言い種。許さないわ!!特別にバニースタイルに着替えます!!」


「ここはレストにゃ。そんにゃ名前の天使は居ませんにゃ。バニースタイルにゃんて卑猥にゃもの勇者位にしか需要にゃいんですが良いんですかにゃ?」


「勇者がこの私のIカップの胸を揉みしだきに来るのね。興奮するわ」


「いや、たった三十年前に抜群のプロポーションで肌の張りも凄くて、牛チチと呼んでも問題にゃい爆乳で、超絶美女、でも…ひいひいひいばあさんと同い年の女の子はお断りだ、と当時の勇者にすげにゃく断られたのは忘れたんですかにゃ?」


「私の乳首は牛みたいに長くない!!搾乳器なんて付けられないわ!!」


「ツッコミに対する返しはそれでいいんですかにゃ!?まぁいいですにゃ。そろそろ魔法講座を始めましょうにゃ。お客さんに看板に偽りありだ、とヨーカンを投げられますにゃ?」


「わかったわよ。行き遅れの魔法研究者のちょっとした息抜きじゃない。どうせここには私の作った貴方しかいないしね」


「それが…この一連の流れは笠羅木りさの魔法講座として、インターネットにさらされるそうですにゃ。良かったですにゃ、貴女の変態性が皆さんの知るところとにゃりますにゃ」


「えっ!!……嫌っ!!」


「あー、あんにゃところまで走り去って、仕方にゃいにゃぁ」


「嫌っ嫌っ」バニースタイルに身を包み椅子に腰かけて首を振る。胸もそれに付き従うように蠢いた


「済んだことを嘆いても変わらないですにゃ?」


「そうだけど恥ずかしすぎるー」


「あの高笑いがですにゃ?それとも、そのだらしにゃい体ですかにゃ?」


「興奮するわって言ったこと…」


「はいはい、じゃ講座開幕にゃ」


「えーっ。冷たいなぁ」


「惜しげもにゃく青春を使い込んだ研究結果を発表して下さいにゃ」


「なんって、ひっどいことを言うのかしら!!」


「私を作ったのも、青春を使い込んだ実績を築き上げたのも貴女ですにゃ。諦めてくださいにゃ」


「やりますよ。やればいいんでしょ」


「はい。どうぞですにゃ」


「レストにおける魔法の階級についてお伝えします」


「まず、全6階級を挙げますにゃ」


「初級、中級、上級、信頼級、心酔級、蕩涎級ですね」


「基礎だにゃ」


「ただし、これらはそういう区分けがあると言われているだけで、明確に判定する方法がありませんでした…今までは」


「それを判定できるようにしたのにゃ」


「あー私のセリフー」


「黙って先を進めるにゃ。構造と理論にゃ」


「うー。魔法は多岐にわたる形態があります。回復魔法、攻撃魔法、精霊魔法などなど、下手すると人の数だけ魔法は存在すると言えます。一部の技術すら含まれますからね」


「構造の部分だにゃ」

「そして、それぞれの熟練度にあたるのが、階級ですね」


「構造の第二部分だにゃ」


「そして、私はそれぞれの魔法には相性の値があることを突き止めました」


「理論の部分だにゃ」


「初級を手に入れるのに必要な相性値は10です。その後使い続ける事により、階級があがります」


「理論の第二部分だにゃ


「具体的には中級は100、上級は1000、信頼級は10000、心酔級は100000、蕩涎級は1000000の相性値が必要と判明しました」


「理論の第三部分だにゃ」


「以上の確認を、この自律ゴーレムのロボを開発してから行って来たわけです」


「私のことにゃ」

「このロボは、対象者の魔法関係スキルの階級を把握し、このディスプレイに表示できるのです」


「わわっやめるにゃ。恥ずかしいにゃ」急に胸をはだけられ、そこにあるディスプレイを指差されて、狼少女型ゴーレムが身悶える


「更にその階級の横に相性値を表示することに成功しました」


「触ったらダメにゃ。嫌にゃ」ディスプレイに触れながら説明したら更に身悶えた。感覚があるらしい


「そして、この相性値10785046を示しているのが、私が検証のために使用したスキル【自慰】です」


「ドン引きだにゃ」


「貴女は知ってたはずでしょう?」

「私は計測するだけで、自分で画面確認できにゃいにゃ、そんにゃ能力を伸ばし続けて、計測してたにゃんてドン引きだにゃ」


「だって調べるには新規でスキルを手に入れないと、初級とかの値がわからないじゃない」


「例えそうだとしても、相性値が一千万を超えてるって、どんだけ好きにゃんだにゃ」


「いや、それは蕩涎級の次があるか確めないといけないでしょ?」


「イけにゃいの間違いじゃにゃいかにゃ」


「そんなことー、あるわね」


「うわっ、こいつ認めやがったにゃ。人としてもうダメにゃところまで来てる感じにゃ」


「因みに各階級では、補正がかかるわ。初級2倍、中級8倍、上級32倍、信頼級128倍、心酔級512倍、蕩涎級2048倍になるわね」


「アンタの場合、何に補正がかかるにゃ?」


「アンタ呼ばわり?創造者に対して酷くない?」


「酷いのはアンタの脳ミソの使われ方にゃ。さっさと答えるにゃ」


「仕方ないわね。もちろん快感が中心よ。回復力とかその他諸々も補正がかかるけど、一番はそれよね」


「ダメだ、こいつ、本当に何とかしないと」


「さて、魔法講座を終えましょうか。私はそろそろ日課に移るわ」


「に、日課って何ですにゃ?」


「それ、聞く必要ある?」


「聞くまでもにゃいですにゃ」


「そうよ」


笠羅木りさは自室に去り、ロボだけが残された


「ご主人…折角エルフの生まれで頭脳もプロポーションも容姿も最高レベルにゃのに、何でこうにゃったー!!」絶叫が響いていた

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