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▼日常として。
――普段と変わらない日常。
そして…変わらない喧嘩。
…いつだっただろう。
親が喧嘩をやり始めたのは。
たぶん、最初はあたしが物心ついてないとき。
だって、本当のお父さんの顔なんて、思い出せない。
あたしに何をしてくれたか。
何を買ってくれたか。
全く、思い出せない。
では、何故、日常として、喧嘩の声を聞いているか。
それは…もう何人目だろう。
あぁ、3人目だ。
今のお父さんと喧嘩をしているから。
あたしは、慣れたけど、ストレスが溜まっていく一方。
――どこにも、ぶつけようがない、怒り、悲しみ、苦しみ。
それを乗り越えるためにやってきたもの。
それは、
――リストカットだった…。