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第74話 決まっていた結末
「私はギルドには帰らない」
リズが言う。
「どうして?」
アレスが聞く。
「冒険者は魔物から人々を守ってる・・・それなのに魔物の私がギルドにいたら示しがつかない」
リズが答える。
「・・・そうだね」
アレスが肯定する。
・・・本当は否定することもできた。
でも、そうしなかった。
なぜなら、連れ戻すのはアレスの役割じゃないから。
「じゃあ、僕は冒険者をやめる・・・だから、僕も連れて行ってよ。リズさん」
アレスがリズに言った。
「・・・」
リズがその言葉に固まる。
そして口を開いた。
「駄目だぞ、アレス。お前にはアンが・・・ギルドのみんながいる。だから、連れて行けない」
リズが優しく諭すように言った。
これはリズがアレスのことを思い身を引いた。
そんな美談・・・ではない。
(これはただ僕が・・・)
君にフラれただけの話。
でも、こうなることは分かってた。
僕は君のことが好きだけど。
君はそうじゃない。
だから、これは最初から決まっていた結末だった。




