第64話 クレアの用事
翌朝、アレスとリズは街の入り口付近に隠れていた。
「なんでリズさんがいるの?」
アレスがなぜかいるリズに聞く。
「弟子は師匠の後を追いかけるものだ」
リズが答えた。
「意味が違うような・・・まあいいか。僕の側から離れないようにね」
「うん、分かった」
アレスの言葉にリズが頷く。
それからしばらくして・・・
(・・・来た!)
クレアが街の外に出ていく。
(周囲を警戒している様子はない・・・人に見られても構わないってことか?)
アレスが考える。
(それなら・・・)
隠れていたアレスが飛び出す。
「クレアさん」
アレスがクレアに声をかける。
「あれ?アレスさんに・・・リズさん?」
二人を見てクレアが驚く。
「どうしたんですか?こんなに朝早く・・・」
声をかけてきた二人にクレアが聞く。
「実は・・・」
アレスが事情を説明する。
「そうだったんですね・・・ご心配をかけてしまってごめんなさい」
クレアが謝った。
「いや、謝ることじゃないよ・・・それより、僕達もクレアさんの用事に付き合ってもいいかな?」
アレスがクレアにお願いをする。
「そ、そんな。本当に大した用事じゃないので・・・」
クレアが遠慮する。
「同じギルドの仲間なんだから遠慮するな。それに魔物がでたらアレスが守ってくれるぞ」
「うん、そうだね」
リズの言葉にアレスが同意する。
「クレアさんには普段から薬草の採取や治療でお世話になっているからね。だから、手伝えることがあったら手伝ってあげたいんだ」
アレスが補足する。
「リズさん、アレスさん・・・分かりました。ご厚意に甘えさせていただきます」
クレアが二人の同行を許可した。
三人はクレアの用事を済ませるために草原を越えた先にある森を目指した。




