第35話 薬草探し
「薬草探しですか?」
受付嬢のルイが商人に聞き返した。
「は、はい。薬草を積んだ馬車が盗賊に襲われてしまいまして・・・」
商人が汗をタオルで拭いながら話す。
「盗賊の捜索は難航しおりまして・・・このまま薬草が無くなったままだ非常にまずく・・・」
男から汗が絶えまく流れる。
彼はとても切羽詰まっているようだった。
「あの薬草は王国と近隣の村々に納めるはずだったもので・・・なんとしてでも盗まれたのと同じ数の薬草を今日中に集める必要が・・・」
どんな傷でも癒す薬草は人々にとって生活必需品だった。
それが不足するというのは国の一大事だ。
「分かりました。その依頼受けさせていただきます。それで必要な薬草の数と言うのは・・・」
ルイが商人に聞く。
「そ、それは」
商人は言い淀む。
そして申し訳なさそうに口を開いた。
「・・・千個です」
商人が自身から流れる大量の汗を拭きながら言った。
「せ、千個ー!?」
ルイが驚きの声を上げた。
今回の件を受けて冒険者達に緊急の招集命令が下った。
現在街にいる全ての冒険者がギルドに集まった。
「・・・というわけで、みなさんには薬草を集めてきてもらいます。それでは出発ー!」
「おー」
ルイの言葉を受け冒険者達が一斉に街の外に飛び出す。
こうしてギルド全体を巻き込んだ薬草探しがスタートした。




