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偽物勇者とメイド天使  作者: ああああいい
第2章 ギルド編
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第25話 勝利への渇望

「こちらを」

「木刀?」


 木刀を手渡されるリズ。

 どうやら、決闘は木刀で行うようだ。


(ふっ、いいだろう。相手に合わせて戦うのも王の務め)


 リズが木刀を握りしめ掲げる。

 その目はキラキラ輝いていた。


「アレスさん。大丈夫かな」


 ユウキが心配そうにアレスを見ていた。


「あれー、ユウキくんはアレスが負けると思ってるのかなー?」


 酔っ払い女が後ろからユウキに抱きつく。


「酒臭いぞ。アン」


 近くにいたランドルフが酔っ払っているアンを注意する。


「すいませーん」


 アンが適当に謝る。


「アンさん。さっきは触るなって・・・」

「うーん?よーく見たら可愛い顔してたからユウキくんはオッケー」


 ユウキにほっぺすりすりをするアン。


「そんなことよりさっきの話。ユウキくんはアレスの何を心配しているのかな」


 アンがユウキに質問する。


「えーと、今日のアレスさん。いつもより怖いっていうか、余裕が無い感じで・・・」


 理由を話すユウキ。


「そうか、そうか。ユウキくんは知らないのかー」


 うんうん、と頷くアン。


「アレスは後輩や一般人にはいい顔するけど、先輩相手にはクソ生意気なんだよー」

「えっ、そうなんですか」


 アンの言葉に驚くユウキ。


「あいつはプライドが高くて極度の負けず嫌いだからな」


 ランドルフがアレスについて話す。


「アレスの実力はギルドでも中くらいだが実際に戦ってあいつに勝てるギルドメンバーはほぼいねー」


 ランドルフが話を続ける。


「アイツは絶対に負けを認めない。何度でも立ち上がって襲いかかってくる」


 ランドルフが当時のことを思い出すように遠い目をする。


「ユウキくん、ユウキくん」


 アンがユウキの頬をつんつんする。


「ユウキくん。ギルドに来た日、先生・・・ランドルフさんと決闘したでしょ」

「は、はい」


 アンの言葉に頷くユウキ。


「あれ、アレスもやったんだ。ユウキくんと一緒でギルドにきたその日にね」

「アレスさんが僕と同じ・・・」


 ユウキは当時のことを思い出す。

 ランドルフに一撃で負けた苦い記憶を。


「アレスねー。何度、先生に叩きのめされても負けを認めなくてさー。ほんと死ぬ寸前まで行ったんだよ」

「あれはマジでやばかった。俺はただでさえ手加減が下手だって言うのに」


 アンの言葉にランドルフが頷く。


「本当だにゃ。反省するにゃ」


 いつの間にかいた猫耳メイドのマスターがランドルフを嗜める。


「悪かったって。あの後はアンが本気で殺しにきたし・・・返り討ちにしたけど」

「あはは・・・弟を殺しかけたことはマジで許してねーからな」


 アンがランドルフにブチ切れながら言う。


「はい、本当に反省してます」


 珍しく畏縮するランドルフ。


「でも、マスターも決闘を見に来たんですね」


 ユウキがマスターに言う。


「まあ、アレスさんの決闘となればにゃ・・・」

「?・・・あっ」


 ユウキは気づいた。

 ギルドの中でも実力派のメンバーがこの決闘を見に来ていた。


「おっ、そろそろ。決闘が始まるみたいだな」


 ランドルフが言う。


「悪いな。私語はここまでだ・・・ここから先は目を離すわけにはいかねーからな」


 ランドルフが鋭い目つきでアレスを睨む。


「これより決闘を開始します」


 カーン、と音と共にリズとアレスの決闘が始まった。

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