第15話 罠?
「アレスさんはスライムキングを討伐しに森に向かったようです」
ルイから貰ったスライムキング討伐の依頼書を見ながらメイが話す。
「ということは目的地はその森だね」
ユウキが返事する。
「いや、まずは森の入り口にある村で情報収集だ」
「分かりました」
ランドルフの言葉にメイとユウキが同意する。
「あっ、村が見えたよ」
ユウキが前方を指差す。
村に辿り着いた三人。
しかし、三人はすぐに村の異変に気づく。
「やけに静かだな」
周囲を警戒するランドルフ。
「あっ」
声を上げるユウキ。
その視線の先にはアレスが着ていた鎧があった。
「アレスさん!?」
「馬鹿、お前」
ランドルフの静止を無視して落ちている鎧に近づくユウキ。
その時、鎧から何かが飛び出してきた。
「うわっ」
驚いて尻餅をつくユウキ。
鎧から飛び出してきたのは一匹のスライムだった。
それが合図となったのか村のあちこちからスライムが飛び出してくる。
「ちっ、罠だったか」
剣を抜くランドルフ。
じりじりと近づいて来るスライム達。
戦闘は避けられないそう思われた瞬間・・・
「待ってください」
メイがランドルフを止める。
続けて衝撃的なことを言う。
「このスライム達は人間です」