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第105話 神父と揺るぎない正義
「あっ、あっ」
クレアが声にならない悲鳴をあげる。
・・・目の前には血塗れの神父が倒れていた。
魔物の攻撃からクレアを庇ったのだ。
『ニヤ、ニヤ』
黒い山羊の姿をした魔物が笑う。
子山羊の姿はクレアを油断させるための仮の姿だった。
『ニヤリ』
魔物が前足をあげる。
黒いモヤ・・・呪いがクレアめがけて飛んでいく。
「・・・!」
しかし、その呪いがクレアに当たることはなかった。
血塗れの神父がクレアを庇ったのだ。
瀕死の重傷を背負い。
その身を呪いに蝕まれても・・・
神父はクレアを守るように魔物の前に立ちはだかった。
神父がナイフを取り出す。
目の前の悪を討ち滅ぼすために。
「全ては絶対的正義のために」
神父マリベルの戦う意志は揺るがない。




