第101話 クレアと慈善活動
「それじゃあ、行ってきますね。クレアちゃん」
「本当に私が居なくても大丈夫?」
クレアが心配そうにマリアを見つめる。
マリアは今日からシスターの業務である慈善活動に参加することになった。
もちろん、一人で行くわけではない。
他のシスターも同伴だ。
「大丈夫ですよ。私、頑張っちゃいます!」
マリアは張り切っている。
彼女は教会でシスター達のお世話になりっきりだったのを気にしていた。
だから、今日の慈善活動でみんなの役に立ちたいのだ。
「それじゃあ、行ってきます。クレアちゃん」
そう言って、マリアが歩き出す。
そのまま閉じたままの扉に突っ込んでいく。
「止まってください!マリアさん」
他のシスターが慌ててマリアを止める。
(本当に大丈夫かしら)
そんなマリアを見てクレアが心配する。
幼いクレアはまだ慈善活動への参加は許可されていない。
今日は神父と一緒にお留守番である。
(後で町の人達にマリアがどうだったか聞こう)
実はクレアは時折、町に行き一人で慈善活動を行なっていた。
それはシスター達の行う神への信仰を伴った本格的なものではない。
町の人のお願いを聞いて、できる範囲で叶えてあげる小さな活動だった。




