第100話 クレアとマリア
ある日の教会。
「あれ?マリアがいない」
クレアが少し目を外した隙にマリアが消えた。
「マリアー、どこいったのー」
クレアがマリアを探して教会内を探し回る。
すると、シスターの一人が・・・
「マリアさんなら私がお風呂場まで案内したよ」
マリアの居場所を教えてくれた。
「ありがとうございます。でも、なんでお風呂場に?」
クレアがシスターに聞き返した。
「えっ、マリアさんに頼まれたからだけど・・・」
「な、なんですって!」
シスターの言葉を聞いてクレアの血の気が引く。
「あの馬鹿!勝手に一人で行動して・・・」
クレアがお風呂場に向かって走り出した。
「クレアさん!?」
クレアの尋常じゃない反応に他のシスター達も後を追うことにした。
「ぶくぶく・・・」
クレアがお風呂場に駆けつけると、マリアが湯船で溺れていた。
「だから、言わんこっちゃない!」
クレアが他のシスター達と協力してマリアを湯船から救い出す。
そして水を吐かせた後、人工呼吸をする。
「はっ、私は一体・・・」
意識を失っていたマリアが目を覚ました。
パンッ。
クレアがマリアの頬に平手打ちをした。
クレアは目に涙を浮かべていた。
「クレアちゃん?」
突然の出来事にマリアが驚く。
「馬鹿!なんで一人で入ったの!死んだらどうするの」
クレアが泣きながらマリアに怒る。
「ごめんなさい・・・」
マリアが謝る。
「分かってくれたならいいわ」
クレアが涙を手で拭う。
「でも、なんで一人で入ろうと思ったの?」
お風呂には普段から一緒に入っていた。
なのに今回はどうして・・・
「ずっと・・・だったの」
「えっ、なんて?」
マリアの声が小さくて聞こえない。
「ずっと、恥ずかしかったの!裸を見られるのが!」
マリアが顔を真っ赤にしながら打ち明けた。
「えー!?」
その言葉にクレアが驚いた。
「だから、一人で入れるようになろうと思って・・・」
裸のマリアがもじもじしながら言う。
「って、あれ?もしかして・・・」
マリアがあることに気づく。
マリアは目が見えないため気づくのが遅れたのだ。
「ごめんなさい。私一人じゃ、マリアを湯船から出せなくて」
クレアはまだ子供だった。
そんな彼女ではマリアを・・・大人一人を持ち上げることはできない。
そこで他のシスター達に助けてもらった。
この場には助けてくれたシスター達と心配して駆けつけたシスター達がいた。
・・・マリアの裸は大勢の人に見られてしまった。
「いやー!!!」
マリアが大声をあげる。
そしてショックのあまり気絶してしまった・・・
「はは、そんなことがあったんだね」
二人の話を聞いた神父が笑った。
「笑い事じゃないです!わ、私の裸がみんなに・・・」
マリアはまだショックを受けていた。
「だから、本当に悪かったって」
クレアが謝る。
「でも、危険だからお風呂はこれからも一緒に入ります。いいわね」
クレアがマリアに言う。
「はい・・・分かりました」
マリアが渋々納得する。
「ふふ」
二人を見て神父が笑う。
「う、うー、笑わないでくださいー」
マリアが涙目になる。
「ごめん、ごめん。話の内容で笑ったわけじゃないの」
神父が弁明する。
「二人は姉妹みたいに仲良しだなーって、微笑ましくなっちゃって」
神父が内心を打ち明ける。
「まあ、実際。妹みたいなもんですよ。それも手間のかかるね」
クレアが率直な意見を言う。
「えっ、クレアちゃんがお姉さんなんですか?」
マリアが驚く。
「当然でしょ。あなたのどこに姉の要素があるのよ」
「胸が大きいですよ?」
マリアがシスター服ごしでも分かる大きな胸を見せつける。
「体を見られるのが恥ずかしかったんじゃないの!はぐわよ、その服!」
クレアがマリアの胸をペチンと叩きながら言った。
「いやん、ごめんなさい」
マリアが謝る。
「あははは」
そんな二人を見て神父が爆笑する。
・・・この楽しい日々がずっと続くと思ってた。
でも、現実は残酷だった。




