第16話:今後の方針
体調不良により少しばかり投稿が滞っておりました。読者の皆々様も体調には是非ともお気をつけて下さい。
「そういえば、昨日ギルドで確認したステータスを全員で共有したいんだが?いいか?」
優は話題を切り替えた
「僕は構わないよ」
「私も賛成!」
2人は頷き手元にあったメモ紙にステータスとスキルを書き込んだ
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それぞれの紙を回し終わりステータスやスキルについて話し始めた
「みんな結構個性が強く出てるけど総じてかなり高いな。で、気になるとしたら俺の魔力の〈???〉ってとこだな」
優はまとめつつ気になる点を挙げた
『その点については私からお話ししましょう』
優には聞き覚えのある声が響いた
「「!?」」
今度は優だけでなく陣と楓にも聞こえているようだ
『今はまだ、こちらから語りかける事しかできません。よく聞いて下さい。優、あなたのステータスの魔力の〈???〉というのは所持しているリソースがあまりにも膨大で表示できていないだけです。そして、敏捷にも注目して下さい。敏捷のステータスは誰にでも最低1はあります。ですが、優のバッドステータスの《部位欠損》により0となっています。本来ならば0だと動く事すら不可能です。しかし、優、あなたは車椅子に乗っています。それにより、優の0に車椅子の分が加算され動けるのです。さて、もうそろそろ時間切れです。最後に、西の泉に向かいなさい、きっとあなたの力になりますよ。それでは、また、きっと近い内に…』
すると、それきり声は聞こえなくなった
あまりに一方的ではあるが必要な情報ばかりではあるので助かるのも事実である
「ゆ、優、あの声は?」
「ああ、あれは俺を守護する者だそうだ。こっちに来てから目を覚ます前に俺に説明したのも
あの声だったんだ。あの声を聞いているとどことなく懐かしいような安心するんだ。」
「へー、そうなんだ。何か女の人の声みたいだったね」
楓は優の言葉に少し不満そうに返した
「そ、それでこれからはどうするの?」
陣が今後の予定について尋ねた
「取り敢えずはその西の泉に向かおうと思う」
「待って、優。私達ってこの世界についてあまりにも知らなさすぎじゃない?そんな状況であちこち動き回るのは良くないと思う」
楓が優を遮るように言った
「確かに楓が言うことも一理あるな」
「じゃ、じゃあさ、この世界にある程度慣れるまでこの町に滞在するのは?せっかくギルドに登録したんだからもっと色んな依頼とかも受けてみたいし」
「お!いいね!何をするにもこの世界のお金は必要よね!優はどう思う?」
楓は陣の提案に乗り、優に同意を求めた
「そう……だな。ちょっと早まり過ぎた。俺もそれがいいと思う」
「そういえば昨日、優がギルドの人と話してる間に受付嬢さんからギルドについて色々話を聞いたのよ」
楓からの説明をまとめるとこうだ
・依頼は基本的に誰でも受けられる
・掲示板に依頼書が貼ってありどの依頼にす るかを受付嬢に伝えればギルドカードに登録される
・討伐系、採取系と多岐に渡る
・依頼の達成度、ギルドへの貢献度等によりギルドカードのランクが上がる
・ランクはF,E,D,C,B,A,S,SSの8段階
・ギルドカードのランクによって受けれる依頼も変わる
・依頼の完了は討伐系ならギルドカードで確認、採取系なら現物を渡し報酬を貰い終了
・基本的に早い者順
・実績によっては指名が入る場合もある(強制力は無し)
・依頼の達成度はギルドカードを通してギルド本部が管理し、貢献度上位者は支部を通してランキング形式で公表する
ちなみに上位のS,SSランクは人外レベルの強さらしく、中には救国の英雄なんかもいるそうだ
「つまり、俺たちは最低のFランクだから現状簡単な採取系ぐらいしか受注できないってことか」
「そうね!ランクが高い方が報酬も良いでしょうから積極的に依頼を受けいきたいわね!」
楓はランク上げに積極的なようだ
「ぼ、僕はちょっと怖いなぁ……特に討伐系とか戦うの怖いし……」
陣が及び腰なのは相変わらずのようだった
「ま、まあランクの事は依頼を受けながら考えることにしよう。明日も午前中は依頼に行くんだから今日は早く休もうか」
3人は話もそこそこに明日に備え休むことにした
(依頼、ランク、旅……いつまでもアリンさんのお世話になり続ける訳にもいかないしな……数日中には指針を決め……ない……と……)
優はそんな事を考えながら深い眠りについたのだった
今回もお楽しみ頂けたでしょうか?
次回の更新をお待ち下さい。
実はこの話、話数的にはもう少し早い話のはずだったのですがストックからの投稿ミスにより大幅な書き直しが発生したりしました。多少の違和感はお許しください。