第14話:揉め事と面倒事
オシャレな技名を考えられる人って本当に尊敬します
「あ!そこにも生えてるわ!」
「こ、これか……な?」
優達は今、町の近くの草原に来ている
優達が受けた依頼は薬草の採取で、採ってきた分だけ報酬になるそうだ
「2人とも〜、そろそろ夕暮れだから帰るぞー!」
優は薬草を摘めないため少し離れたところで日向ぼっこをしていた、この世界は車も何も無いため空気が非常に美味しいのだ
「「はーーーい!!!」」
少ししてから2人は優と合流し町に戻りギルドで報酬を受け取る事にした
すると…
ドスっ
「……チッ」
ギルドに入ろうとした陣と出てきた他の冒険者の肩がぶつかった
「あっ、す、すみませんっ!」
「あ゛ぁ゛ん?何がすみませんだぁ?俺様が気分の悪りぃ時によぉ、あ?わざとか?」
冒険者がすごい剣幕で陣に詰め寄る
「す、すm「わざとかどうかを聞いてんだよ!」
「わ、わざとじゃないです……」
「嘘をつくんじゃねえっ!」
直後、陣に冒険者は殴りかかった
すると楓が陣を引っ張り、冒険者の拳は空を切った
「こっ、このアマぁ!なに勝手な事してんだ!」
「人の仲間にいちゃもんつけて殴りかかって、何が勝手なんですか?」
優は怒りをあらわにしつつも落ち着いて対応した
「今度はテメェかよ!変なモンに乗りやがって…ギャハハハ、こいつ良く見たら脚がねぇじゃねーかよ!そんなんで俺とやり合うってのか?」
「いやいや、町の中で暴れる訳にもいかないのでここは穏便に済ませませんか?」
冒険者は優の脚がない事を笑い、挑発をしてきたが、優はいまだに落ち着いているように見える
しかし
「じ、陣。優、ヤバくない?」
「う、うん。確かにヤバい」
長年の付き合いである2人は気付いていた
そう、優は完全にキレているのである
常日頃から基本的に物腰の柔らかい優であるが自分はともかく仲間を侮辱されたのが逆鱗に触れたようだ
「なんだぁ?這いつくばるしか出来ない芋虫のクセして人間様に反抗するってのかぁ?」
「それ以上突っかかって来るならこちらも受けて立ちますよ」
なおキレ続ける冒険者に対し優は挑発をしかけた
すると……
「俺様をバカにしやがって!」
冒険者は腰の短剣を抜き、優に襲いかかった
「チッ…….大人しく引いてれば良いものを……だから、バカは嫌いなんだよ。『人車一体』」
「うおおおおおお!死ねえええええええ!」
優がスキルはスキルを発動したが冒険者はすぐ目の前まで迫っていた
「ギャハハハ!もらったぁ!」
冒険者の凶刃が優の目の前に迫る
しかし、優は紙一重のところで後ろに下がり攻撃を避けた
「くそっ、避けやがって!これならどうだ!」
続く第二刃、三刃と優は避け続ける
しかも、全て紙一重で
優は『人車一体』により車椅子との完璧なシンクロを成していた。それにより、優は完璧なまでの車椅子の制御を可能としていた。
「そろそろ、終わりにするか……『体当たり』」
優は冒険者の攻撃をわざと大袈裟に避け、側面に回り込むと『人車一体』により威力の上がった『体当たり』を発動し、凄い勢いで冒険者に突撃した
「ぐがあああああ!」
短距離で超加速した車椅子と優は衝撃波を纏い冒険者と衝突し、冒険者は1mほど飛んだ
「ふぅ、スッとした。てか、生きてるかな?あ、ピクピクしてる……なら、大丈夫だな」
優は吹き飛ばした冒険者が生きている様子を見て安心し胸を撫で下ろした
すると、優の背後に大きな人影が現れた
「おい、お前。何が大丈夫なんだ、状況を説明してもらおうか」
「?!あの〜あなたは?」(この人、これだけ近づいていて気配どころか足音すらなかった……!)
優は急に背後に現れた男に警戒しながら正体を探った
「俺はジスプロ!このギルドの責任者だ。さて、たっぷりお話をしようか。」
「アッハイ」
優は面倒な相手に見つかったと思ったのであった
個人的オシャン技名作品はやはり王道を行くBLEACHと血界戦線だと思います。憧れますよね。
次回の更新もお待ち下さい。
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