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実力主義高校の日常  作者: Haruhi AA
4/5

4、本気と書いてマジと読む

ホームルームが終わり、一時間目が始まった。

一時間目はグラウンドに行って体力測定というか実力測定をするらしい。そのことを聞いた途端急に不安になってきた。俺は何もできないのだがいいのだろうか。

いや、これでAクラスにふさわしくないということが分かれば下げてもらえるかもしれない。Aクラスはみんな怖くてなかよくできそうにないのだ。そう考えると落ち着いた気がする。


グラウンドに来た。まず肩慣らしにグラウンドを走るらしい。アリス先生の先導のもと2列になって走っていく。走り終わったら体操をする。ここまでは予想内だ。問題はここからだ。測定って言って何をするのだろうか。ついにその時が来た。


「おい!聞けよー体操とかやって体がほぐれたと思う。というわけで、そろそろ実力測定するぞー。どの種目でやるかというと……鬼ごっこだ!」


鬼ごっこ?小学生の定番、鬼ごっこ?


「わからないやつのために一応説明しておくとこれはただの小学生の定番、鬼ごっこではない。なんでもありの鬼ごっこだ。なんでもありだから自分の持ち武器を使っても何してもいい。鬼はほかの奴らを全員捕まえればいいし、逃げる奴は鬼から逃げ切ればいい。」


なんでもありといったのでちょっと怖いが鬼ごっこならそこまで怖くないだろう。安心したところで先生が言う。


「ちなみに何でもありといったから同盟を組んだりするのもありだぞ。例えば鬼と鬼、逃げる奴と逃げる奴は定番だが、鬼と逃げる奴が同盟を組んでもいい。しかし、そうすると全員が同盟を組んだりするかもしれないので同盟を組むのは一人につき一つまでとする。また一つの同盟につき2人までとする。同盟を組んだら証拠としてじゃあこの紙に書いておいてくれ。第3者にもわかるようにな。わからない奴いるか?大丈夫そうだな、じゃあ鬼はこちらで決める。」


そういって先生はくじを引いた。番号をどんどん言っていく。


「今の番号のやつが鬼だ。ちなみに番号は出席番号な。」


俺は鬼だった。あと、レオも鬼だった。

逃げるよりかはよさそうだ。


ついに本気の鬼ごっこが始まった。ほかの人は最初から武器を使っていくのかと思ったら意外に使う人は少なかった。

ちなみに持ち武器といってもみんな体力測定をやるものだと思っていたらしくて武器を持っている人は数人しかいなかった。だから今大体の人が持っている武器は学校からの貸し出しされた武器である。

みんなまだ慣れていないからなのかな。と思ったら一人目の逃げる奴が捕まったらしい。

でかでかと牢屋と書かれた円の中に入っていく。そこを鬼役の門番が見張っているのだが、急に今捕まったやつが逃げ出した。


門番は追いかけようとしていないのでそいつと同盟を結んだのだろう。しまった。同盟のことを忘れていた。ちょっと思ったが門番と同盟を組んでしまったら鬼の勝ち目はなくなってしまうのだが。というか同盟って双方の意見が合致してはじめて結ばれるもんじゃないのか?見たところ逃げる奴の方にしか利益がないように見えるが。ずっと考え事をしていると不意に誰かに肩をたたかれた。驚いて振り向く。

レオだった。


「どうした?」


そう問いかけてくる。


「いや、ちょっと考え事をしてて。」

「そういうことか。始まってからずっと動かないからほかの鬼の奴から心配されてたぞ。怪我でもしたんじゃないかって。」

「そうだったのか、心配かけさせちゃったな。ありがとう。後でみんなに謝っておく。教えてくれてありがとな」


なんかクラスメイトから心配されていたらしい。Aクラスにも優しい人はいるんだな。そう思い動こうとした矢先、レオからこんな声がかかった。


「俺と同盟を組まないか?」

「え?」


急に同盟を組もうだなんてどうしたのだろう。


「いや、さっき捕まえたやつが門番と組んで逃げ出したというのがあるじゃないか。あいつを捕まえたのは俺なんだけどその光景を見てムカついたんだ。けど1人じゃ捕まえられそうにないから助けてほしいと思って。」


そう言うことか。確かに俺も何でもありだとは言ってもちょっとムカついた。


「わかった。同盟組もう。証拠はどうする?」

「あぁ、それに関しては問題ない。レオンなら承諾してくれると思って先に書いておいた。」


うーん、抜かりない。レオって実はエリートという種類の人間なんじゃないか?まぁいい。


「それじゃ問題なさそうだな。じゃあまずはどうする?」

「とりあえず鬼の人が集まってるところがあるからそこまで行こう。後のことはそれから考えよう。」

「OK、じゃあそこまで案内してくれ。」


次も鬼ごっこの続きです。

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