9話
「ここは?」
僕は、暗い洞窟のような場所にいた。頭が痛いとてつもなく。確か僕は……あの化け物みたいな、少女に……では、何故こんなところに?
「ようやくお目覚めか。」
奥から身長170センチ位の男が出てきた。
「あなたは?」
この男は何者だ?敵なら僕の【炎魔法】で倒すのみだ。
「俺は、カルセスお前の仲間を殺した者の主と言った方が分かりやすいか?」
……こいつ…殺す!!!
「『我が敵を、その清き炎で滅せよ!』
【炎魔法】獅子の神火!!」
勝った!これで仲間の敵を……そう思っていた。しかし、いつまで経っても炎の獅子は、現れることはない。
「満足かね?」
男は不気味な顔で僕に言ってきた。
「何故!【炎魔法】が使えない!?」
「それは私の魔法がまだ効いているからだよ♪」
また奥から一人の少女が現れた。その少女には見覚えがあった。何故なら僕のパーティーを一人で壊滅させた、化け物なのだから。
「お、お前は…」
「私の魔法は【涙魔法】体を状態異常にすることが出来る魔法なんだ!」
「ずごいでしょ」と無い胸を張っていた。
「だから、貴方の体から魔力を無くすことも可能だったんだ。正確には魔力を体から出さないようにしているんだけどね♪」
厄介な能力だ。魔法は千差万別このような魔法があってもおかしくは、無いか。
「お前の持っている情報を寄越せ、そうすれば命を助けるチャンスをやろう。」
情報?そんなもので命が助かるのなら……
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
捕まえた男からは有益な情報が手に入った。
主に冒険者の事が中心だったが。
「これで助けてくれるんだろ!?」
「助ける…とは言っていない…」
この男には俺の実験に協力してもらう。
「約束が違う!!」
「約束?俺はチャンスをやると言った。お前には俺と戦ってもらう勝てたら…何処にでも行くがいい。」
そう言って俺は先程ルユが殺した男の持っていた槍を手に持つ。
「ルユ…魔法を解除しろ。」
魔法を使えない者とやっても…平等では無いからな、人を殺ろす…手が震えそうになる。だが俺は、やらなければならない!!
「さっきは油断した今回は最初から全力だ!
『太古の昔火から産まれた巨人が居た、その巨人は全てを壊した炎の原点を今解き放つ!』
【炎魔法】イフリート!!(炎の巨人)」
長い詠省が終わり現れたのは全身が炎で出来た巨人だった。
「イフリート叩き潰せ!!」
イフリートと言われた巨人が大きな腕を俺に向かって降り下ろした。
「『未来視』」
イフリートの攻撃が俺に当たることはなかった。
俺は祝福の【未来視】を使った。便利だすごく
「もう一度奴に攻撃がしろ!!」
何度も何度も何度も俺はイフリートの攻撃を避けた。
「終わりにしよう。」
そう言うと俺は駆け出して、冒険者の間合いを取り槍で冒険者の腹の辺りを突き刺した。
「す…まな…い、み…んな」
冒険者は定番の台詞を言い力尽きた。
「勝てたか…次は人間の村にでも行くか。」
今日はもう寝たい。