3話
前のルイのやつ彼女がいやがったのか、気が合うとかいったが前言撤回する
この子が一向に泣き止みそうもない。こんなかわいい子に泣き付かれた事なんてないからとても焦る。
さて、どうしよう?
ここに選択肢が3つある。A抱きしめる B舐める C揉む
いずれかの選択肢をハガキにご記入の上こちらの宛先まで送ってね☆
なんて、やってる時間もなさそうだし、とりあえず抱きしめて話しかけるとする。
「すまない、何も覚えてないんだ。ただ、君の事はとても大切で、守りたい、そんな存在な気がする」
80点はもらえるであろうくさい台詞を恋愛したことがない俺が言ってみたところで泣き止んだ。
ラブコメの知識が役立った。
やはり俺の青春ラブコメの知識は間違っていないようだ。
「じゃあ、これからも一緒にいてくれる?」
「ああ、これからも一緒にいてほしい」
周りの視線が痛いが、気にしないでおこう
とりあえず安心したようだ。
午前中は魔法理論やら魔法講義やらいきなりついていけないのでフィリアに魔法について軽く教えてもらうとする。
「フィリア、魔法について教えてほしいんだがお願いできるか?」
「任せて!あと、フィリアじゃなくていつも通りにフィリーって呼んでほしい」
「分かった。それじゃあフィリー、世の中にはどんな魔法があるんだ?」
「魔法はね、炎、水、土、風、雷、治癒の6つに個性魔法があるの!」
「個性魔法というのは何だ?」
「人の中にある力の根源でオリジナルな魔法が1つあるんだよ」
補足すると炎、水、土、風、雷、治癒は誰にでも覚えられるが2種類3種類と増やすごとに難易度が増すらしい。
そして1人1つだけオリジナルな魔法があるらしい
ちなみに治癒魔法は自分自身にかけることはできないそうだ。
前のルイは全属性を初級まで扱え個性の重力魔法は使えるものが周りにいないレア魔法で強力だったようだ。
フィリーの話だとエリートと呼ばれる人で
炎魔法を覚える→炎魔法だけで1ヶ月
水魔法を覚える→水魔法だけで3ヵ月
土魔法を覚える→土魔法だけで6ヵ月
風魔法を覚える→風魔法だけで10ヵ月
雷魔法を覚える→雷魔法だけで15ヵ月
治癒魔法を覚える→治癒魔法だけで21ヵ月
魔法順は不問
と、公式的に必要期間が増えていくようだ
合計で56ヵ月。
4年と8ヵ月、エリートでこれだ。一般人には大変かもしれない。
エリートでも全部覚えるには期間がかかりすぎるので皆は3つか4つを突き詰めながら個性魔法を強くするようだ
個性魔法はいつの間にか使えるようになるらしい。
前のルイは4年生になったばかりで実質3年ちょいで全属性をマスターしたことになる。
確かにそれは天才だな…
うらやましい、イケメンでそんな強かったらチートじゃねえか。
この恨みはらさでおくべきか
改めて前のルイの強さを認識し嫉妬したところで自分はどうするか考えてみる。
とりあえず斬撃を飛ばしたり空を飛んだりできるかもしれないので風魔法を覚えることにする。
ミル先生に風魔法を専攻する旨を伝え午後の授業からは風魔法を習うことにした。
昼休み、この世界にも時計があるらしく時計の針は地球でいう12時30分。時間の流れは一緒のようだ。
窓から正門を見ると弁当販売の人たちがかなり来ていた。俺は朝にサンドから弁当代としてもらった銅貨5枚を握りしめ正門に向かう
だが。フィリーが俺を呼ぶ。
「ルーイー!今日ね、心配だったから弁当作ってきたんだ一緒に食べよー」
フィリーはかわいい上にめちゃくちゃいい子だ。
惚れ申した!!と某主人公のセリフで傾いておく
こんな子にさっきはDQNといってしまって申し訳ない気持ちになったので自分の顔面を右ヒジと左ヒジで交互に殴りながらフィリーの元へ向かう。
そんな俺を見るとフィリーが少し引いたような気がしたがそこはスルーして隣に座る
フィリーの弁当はめちゃくちゃ豪華だ。たぶんあれなんだろう、貴族か何かだろう。
卵焼きを口に運ぶ。
「……賀はっ具えっ」
変換しきれない叫び声が出た
貴族ゆえに料理は自分でやらないのだろう。
これは不味い実に不味い、暗黒物質とはこの事か …少し涙目になる
「どうしたの?おいしくなかった?ごめんね…」
泣きそうになりながら謝ってくるフィリーを見ると申し訳ない気持ちになったので、
「いや、まだ体調が優れないんだ。でも、大丈夫フィリーのおいしい弁当を食べたら元気になりそうだ。」
口に入れた食べ物を吐きたい気持ちを抑え俺は最高にイカす台詞を吐いた。
「ほんとう?良かった。おいしくないかと思った。たくさんあるからね、はい、あーん」
俺はこれを、全部たべるのか…
ルイ・ウォルコット逝きまーす
全部食べ終わり軽い毒状態になってる俺の元へ4人の男達がやってきた。
「おい、ウォルコットお前記憶なくしてGランクになったんだってな、だったら、とっととAクラスやめてフィリアから離れろ」
今まで俺に無関心だったクラスの男子4人だ。意を決したように詰め寄ってくる。
今の俺には魔法が使えないので為す術がない
「あなたたちルイから離れなさい。」
フィリーが助け舟を出してくれた
「だってよ、フィリア、第8席のお前だって今のこいつと付き合ってる理由はないだろう?」
「私は強さとか関係なくルイが好きなの。きっかけは強さだったけど、今はそんなことは関係ないわ」
驚いた、フィリーは第8席だったのか。
貴族だからしっかり教育されてるのだろう。
「ちっ、今度の校内トーナメント楽しみにしとけよウォルコット」
そういって彼らは立ち去った。
フィリーがかわいいが故に俺に対しての嫉妬だろうな。
「ありがとうフィリー。助かったよ。」
「これぐらいは任して!」
「奴らが言っていた校内トーナメントというのは?」
「この学校で毎年10月に開かれる6年生以外の全校生徒のバトルトーナメントよ 。1つの学年で予選をして10名の選抜を出すの。その10名の5学年でトーナメントをする。そして、この学校の上位8人を決めるの。」
「でもMPで既に優劣がついてるんじゃないか?」
「あの機械で計るMPはそこまで正確じゃないしそれだけで戦いは決まらないわ。」
確かに戦いというのはいくつもの要素がある。それだけでは決まらないか。
「武器は使用できるのか?」
「殺傷能力が低いものや魔法で作ったものなら大丈夫よ。」
うーん、剣は殺傷能力が高いだろうから無理だな。
残念だが木刀やら何やらを探そう。
ひとまずトーナメントを目標にがんばってみるか。
午後はミル先生との個人レッスンだった。
ミル先生はあまりの俺の衰えぶりに驚いいたが、辛抱強くおしえてくれたお陰で、弱い扇風機の小ぐらいの風をおこせるようになった。
この世界では詠唱というものがないらしい。
念じるか、技名を声にするだけでいいのだ。
正直あんな長い文章を覚えられる自信がなかったのでとても助かった。
今日はこれぐらいにすると言われ授業を終える。
「先生、武器で魔法って作れるんですか?」
「作れるけどあまりオススメはしないわね」
どうしてかと思ったが武器の形状を維持するのにMPを使用するのと、それなら武器を持った方がいいからだそうだ。
フィリーとは帰り道が途中まで一緒らしく一緒に帰ることになった。
というか、いつも一緒に帰ってたらしい。
「記憶が無くてもルイはルイだから大好き!」
帰り道にふとこう言われた。こんな美少女にこんなことをいわれるのはとても嬉しいが、本当のルイは死んでしまっている。
記憶喪失と偽ってこの体に入っている俺としては多少申し訳ないのだ。
落ち着くために一旦胸を見る。しかしフィリーには胸がない。
無いわけではないがほぼ無い。
「今、胸のこと考えてたでしょう ルイはいつもこうなんだから」
やはり前のルイと俺は近しいようだ
ここまで読んで頂き誠にありがとうございます。これからも宜しくお願い致します。
つまらないと思ったあなたに、フルスイングは勘弁してくださいと、地べたを這いずりお願いします。




