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気まぐれセカンドライフ  作者: 誰かの何か
第1章 はじまりはじまり
9/78

9 なんか、旅に出ます(出発編)

0時に間に合わなかった…

「お待たせ~」


 予定の時間より15分早くギルド前に着いたが、そこには既にローブをご丁寧にフードまで被って着ているセレンが立っていた。


「遅いわよ!私なんか1時間前からずっと居たのよ!」


 もう一度言うが俺は遅れたわけじゃない。ってか早いな!1時間前って、今11時45分だから10時45分には居たのかよ。30分で準備終わったのか~。


「悪い悪い。待たせたついでにもうちょっと待ってくんない?」


「何よ、まだ準備終わってなかったの?」


「ちょっと約束があってさ~」


「まったく、さっさとしてよね!」


「サンキュー」


 さてさて、セレンから了承も得られたところで、約束通りセレンと合流するまでの回想をしますか。

 

─────────────────────────────────


 図書館を出て俺は武器屋へと入っていった。

 カラコルという街は貿易都市と呼ばれるだけあって(6話にちょこっとだけ書いてある)武器の種類は豊富だ。

 剣、鎌、槍、ロッド、ハンマーなどたくさんあった。

 ちなみに俺は魔法で戦っていこうと思うのでロッド希望だ。前衛後衛のバランスを考えてもセレンは明らかに前衛だからな…

 というのは建て前で、ホントのところは怖いからだ。命の奪い合いなんて元の世界じゃしたことないし、相手の命を奪うことに躊躇して殺されるかもしれない。そんな前衛に少女であるセレンを出すのはどうかと思うが、こっちの世界で戦ってきたセレンの方が俺より適任だ。いずれは俺も最前線で仲間を守れるようになりたいが…

 まあ、今こんな事を話してもしょうがない。


 さて、この店にあるロッドだが、

・天雷のロッド(雷強化) 1万ワロ

・業火のロッド(炎強化) 1万ワロ

・氷雪のロッド(氷強化) 1万ワロ

・風斬のロッド(風強化) 1万ワロ

・店先に落ちてたロッド  1ワロ

 が、主なロッドだ。ちなみにワロというのはこの世界の貨幣で、スーパーで100円で買えそうな缶詰めが10ワロだったから1ワロ10円と思ってくれて良さそうだ。


 ・・・・・もう突っ込んでいいよな?最後のって商品なの!?売る気ゼロだろ!


「すいませ~ん」


 まあ、とりあえず俺が店員を呼ぶと、店の奥から若い男性が出てきた。


「どうしたっすか?」


 口調軽いなこの人。


「この『店先に落ちてたロッド』って何ですか?」


「あぁ、それっすか?それは先週1日の仕事を終えて店をしまおうと店先に行ったら『持ち主を見つけてやってください』っていう張り紙と一緒に落ちてたんっすよ~。で、一応誰かが持ち主になってくれるように売ってるんすよ」


 変わった人も居たもんだな~。まあ、そんなロッドの持ち主を本当に探す店主も変わり者ってか。


「へ~、じゃあそれ俺が買ってもいいですか?」


 そして俺も変わり者ってことで。

 1ワロだしな。損はしないだろ。


「へい、まいどあり~。代金は1ワロっす」


 1ワロス!?と、つい反応してしまった俺だがすぐにこの人の口癖と理解する。


「はい、1ワロス」


 しまった!!そんな事考えてたらつい言っちまった~!!


「? ありがとうございました~」


 良かった。店員はスルーしてくれた。 

 さて、時間もちょうどいいし、ギルドに行きますか。


─────────────────────────────────


 って感じでした。


「サンキュー、終わったぜ」


「終わったぜって、あんた何もしてなかったじゃない」


 変なの、と半眼で見られてしまった。


「さて、準備が整ったわけだが、どこに行こうか」


「え!?そんな事も決めてなかったの?ホント馬鹿ね!」


「ごめんなさい。じゃ、どっか静かな村みたいなのってある?」


 この街は人が多くて住むには落ち着かない。東京育ちの俺とは思えない科白セリフだな。


「この辺りだったらキルファ村かしら?カラコルから南東へ3時間くらい歩いた所にあるわ」


「じゃそこにしますか。それではそれでは、出発~!」


「ちょっと待った」


 歩き出した俺の首ねっこを掴まれて立ち止まる。


「どしたの?」


「どしたの?じゃないわよ!まったく…街を出たらいつ魔物に遭遇するか分からないのよ!?戦う時のこと考えないと」


 あぁ、そうか。今までは俺1人で戦ってたから全然気にしてなかったな~。反省。


「俺はロッド持ってることから分かるように魔術師。後衛で応援、もとい支援がメインだな」


 いざとなったら前衛でも頑張るけど。いざとならない限り大して仕事する気も無いけどな。


「ちょうど良かったわね。私は剣士で前衛タイプよ」


「じゃ、戦闘がはじまったら・・・・・



 と、打ち合わせをした。じゃ、今度こそ、


「行きますか~」

 

次回予告


潤「いよいよ出発か~。オラ、ワクワクすっぞ。ええっと、次回は俺とセレンによる初めての共同作業。だそうです。どうせ戦闘だろ?期待させて落っことすのは作者の常套手段だからな…みんなも気をつけろよ?」

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