8 なんか、旅に出ます(準備編)
小説長文化計画実行中
中国語みたいです…
結局セレンが泣きやむ頃には夜になってしまい、夕飯を俺が(ここ重要)作り、普通に寝た。自分で作ったとはいえ、調理したものがあんなに美味しいとは思わなかった。なんせその時まで俺は野宿で木の実とか食べてたわけだからな。あの時はつい悲しくもないのに涙が出てしまったね。
で、今は俺が作った(ここにアンダーライン)朝食も終えてひと息ついているところだ。
「ところでジュンはいつ出発するの?」
セレンが唐突によく分からないことを尋ねてくる。
・・・・・はい?何のこと?
「何惚けた顔してんのよ。ここで1泊したらまた旅に出るんじゃないの?」
そうだったっけ?ってか俺って旅してたんだっけ?いや、違うはずだ。そもそも俺はこっち(異世界)に飛ばされてこの街に流れ着いただけのはず。待てよ?人生という面においては俺は旅人だな。そう考えると俺はた…
「違ったの?酷く難しい顔してるけど。べ、別にジュンなんか居ても居なくても変わんないから居てくれてもいいのよ?」
顔を真っ赤にしながら提案してくる。おおぅっ!俺が考えてる間にセレンはツンデレレベルを上げていたらしい。だいぶいいデレだったぞ!
「マジっすか!?でもここにずっといるわけにはいかないからそろそろ行こうと思う」
そう言うとセレンはショボンとした顔になった。
分かりやすい表情だな~、ホント。
「で、提案なんだけど、セレン、お前も一緒に来ない?俺はこの世界についてよく知らないし、何よりお前と離れるのも寂しいしさ~」
ホントのところはコイツをこのまま放っておけないからなんだけどな。
・・・・・あとボケとツッコミを1人2役やるのが大変という理由もあったりする。俺がボケ担当でセレンがツッコミ担当。うん、これ安定。
「な、なに言ってんのよ!ま、まぁ、そんなに言うんなら一緒に行ってあげないこともないけどっ!」
とは言うものの、セレンの表情は喜色満面といった感じだった。
「じゃ、早速出発!と、いきたいところだけどお互いに準備もあるだろうから、出発は今日の正午。ギルド前で」
「分かったわ。じゃあ、またあとで」
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今街の時計は10時15分を指している。
「さて、何を準備しようか」
まずは食料と思い、スーパーみたいな所に入る。こっちにもスーパーってあったんだね…
中は野菜や干し肉ばかり、ということはなく、冷凍食品とかインスタント食品、缶詰め、お惣菜までもが売られていた。
確かに旅には便利だけどさ、何かちがくね!?せっかくの異世界なのに普通すぎでしょ。おい作者、俺のこの気持ちどうしてくれる。
スーパーで水や、保存が効きそうな缶詰め・インスタント食品を買って、俺は図書館へと向かった。
上の段落だけ見たら俺が異世界にいるなんて誰も思わないだろうな~。
図書館へ向かった理由?それは異世界に来たら魔法を習得しないと。KY女神は前にこの世界には魔法があるって言ってたからな。
((確かにあるよ~、っていうか実際に見せてあげたじゃん))
((おおぅ、久しぶりに出たなKY女神。セレンに活躍の場を取られそうだから慌てて出てきたな?))
((違う違う。今日はあなたに連絡があって繋いだの))
((連絡?何~?))
((今日から出張があってさ~、しばらくの間繋がらない所にいるから連絡は出来ないよ?))
((遂に作者がリストラを始めたか))
((リストラ違~う!出張って言ったでしょ!居なくなるのは少しだけだよっ!!))
((分かった。分かったから落ち着け、頭に響く。ところでさ~、魔法って誰でも使えるの?))
((うん。魔力の量には個人差があるけど、基本的に誰でも使えるよ~))
((ちなみに俺の魔力はどの位だ?そして増えることはあるのか?))
((あなたの魔力量は…平均的な魔術師くらい。一般人よりは高いかな。あと、魔力っていうのは身長みたいなもので、あなたくらいの年齢で魔力の増加は止まるんだよ~))
((じゃあもう魔力の増加は見込めないと、それだけ分かればいいや。じゃ出張頑張れよ~))
((あ、ちょ、最後に読者の皆様に挨拶を…))
あっ、交信切っちゃった。ま、いっか。話してる内に図書館にも着いたし、早速入りますか。
図書館の中はギルド並に広くて壁には本がギッシリ詰まっていた。
「これだけの図書館、元の世界じゃ見たことないぞ」
学校の図書館以外利用したこと無いけどな。
それにしても、こんなに本があると探すのも大変だ。とか何とか思っていたら検索用のパソコンを見つけた。見つけてしまった。
夢壊しすぎだチクショーッ!!
まあ、便利なことには違いがないので、俺はパソコンで『魔法』と打ち込み、魔法に関するそれっぽいのを探す。
C区画の15の棚だな。
そこへ行き、パソコンで調べた本を取ってみる。
『魔法のように相手を惹きつける10の方法』
はっ!つい自分の興味のある本を手にとってしまった。まさに魔法だ。
『初級者の魔法』
今度は真面目に取って来ました。
『第1章 まずは魔法について正しい知識をもとう。・・・』
面倒くさいので読み飛ばす。
『第2章 じゃ次、魔力がなんなのかやってみようよ。・・・』
さっき聞いたから読み飛ばす。ってかだんだん馴れ馴れしくなってるな。
『第3章 魔法を使う時の注意、は後で他の本読んで学んで』
2行で終わったァァァ!!後でこの本の著者に文句言ってやる。
『最終章 簡単な魔法を使ってみよう!』
これこれ、じゃ、早速学びますか。
『・サンダー 対象に雷を落とす魔法。
使い方:適当に詠唱して雷のイメージが明確になったら「サンダー」と唱える。
・ファイヤー 対象を炎で燃やす魔法。
使い方:適当に詠唱して炎のイメージが明確になったら「ファイヤー」と唱える。
・アイス 対象を氷漬けにする魔法。
使い方:適当に…以下略
・ウィンド 細かい刃の風を起こす魔法。
使い方:適当に…以下略
・フォースグラビティ 重力をあやつり身体能力の強化、敵の無力化に使用する上級魔法。
使い方:使用する場所の標高などから、大気圧、位置エネルギーを計算し、それに見合った重力を計算し、その計算結果以内の重力を対象の周囲1メートルの範囲で操作する。詠唱は「太古より流れたる大地の力、我の魔力を礎として今ここに具現せよ。(発動する場所の緯度経度を正確に言う)。フォースグラビティ」である。まあ、ファイト☆』
だそうだ。ってか突っ込みどころ満載過ぎだろコレェェェッ!!誰だよ著者。
『著者 誰かの何か』
作者ァァァァァ!!ふざけんじゃねぇぇぇぇぇ!!だいたいお前はな、(しばらくお待ちください)なんだよ。ったく、気を付けてくれよ?
もうお別れの時間?じゃ、あの後の行動をササッと纏めますか。
あの後俺はなんだかんだで中級魔法も習得して、上級魔法もと思ったが、上級魔法は難し過ぎて分からなかったので、とりあえず図書館を後にした。
その後俺は武器屋に行って武器を買って、ギルド前でセレンと合流した。ここら辺はまた次の話で…
次回予告
潤「何で俺が食料を買えたかって?そりゃセレンにお金を借りたからですよ~。そういえば魔法覚えたよ魔法。どんなもんなのか今から楽しみだな~。・・・忘れてた、次回は武器屋行ってギルド前でセレンと合流して旅に出ま~す。って事で次回もよろしく」