5 なんか、作者に嫌われた気がします
人に、会いたいです。
無事作者の悪意を倒して、今は広い平原の中を移動中(ちなみに元の世界で死ぬ直前の服装は上下ともにジャージなのでパジャマで戦闘というシュールな画にはならなかった)。ってか広すぎじゃね!?周りに何もねぇよ。KY女神は忙しいのか繋がらないし…こう何もないと方向が合ってんのかすら分かんね~よ。
~1時間後~
「まだかよ~そろそろ木の1本でも見えていい頃だろ~」
~2時間後~
「・・・・・・・」
~3時間後~
「作者ァァァァッ!!こりゃ何の嫌がらせだぁ!さっきから石ころとか花の位置が何一つ変わってねぇよ!風景のスペックが低いなんてレベルじゃねぇぞ!?」
~4時間後~
「作者さんよ~。このままだと予告で言ってた第1異世界人に会えずにこの話終わりそうだぞ~?」
ガタン
「ん?何の音だ?って、やっと風景動いた~!うわ~、前に進めるって素晴らしい!」
お~、森が見えてきた。何か達成感で涙が…
あ、そうそう、KY女神も居ないし1人で喋ってても危ない人になっちゃうから、こっからは心の中での呟きで。
森に入ってからは空も暗くなり始め、良さそうな場所(サバイバルの経験なんて無いのであくまでも良さそうな場所)も見つかったので、今日は野宿することとなった。食事はしょうがないから木に実っていた果実らしきもので済ませた。
・・・・・そういえば今回って人と会うんじゃなかったっけ?まぁ、思ったより進まなかったから断念したのかな?
そんな事を考えながら俺は寝る準備をはじ…
ヒュンッ
何かが俺の耳元を過ぎていった。ナイフだ。その時俺はこう思わざるを得なかった。
人と会うってそういう事~!?
確かに第1異世界人だけれども、確かに盗賊じゃないなんて言ってなかったけれどもっ!
俺がそんな事を思っていると、森の中から2人の盗賊(仮)が姿を現した。
「よぉ、にいちゃん。こんな時間に森にいるたぁ感心しないなぁ」
と、盗賊1(仮)
「そうそう、俺たちみたいな奴に狙われるぜぇ?」
と、盗賊2(仮)
「もしかしなくても、あなたたちって盗賊ですか?」
と、俺は盗賊(仮)に尋ねた。すると盗賊1(仮)は、
「あぁ、そうだぜ?さっきも街道を歩いてた新人っぽい冒険者を殺して金を奪ってきた。なぁ、相棒?」
と下品なニヤツキを浮かべて隣をみた。しかしそこに盗賊2(断定)の姿はない。
「あぁ、隣に居た人ならさっきあなたが『あぁ、そうだぜ?』と言った瞬間に殴り飛ばしたんで今頃はどっかの木にぶつかって気絶中かと」
決して作者が戦闘描写が下手だから何時の間にか終わらせておこうなんて考えたわけじゃない。
「てめぇ、よくもっ!!」
盗賊1(断定)は顔を真っ赤にして懐から大振りのナイフを取りだした。ちなみに顔を真っ赤にしてってのは恋する乙女的な感じじゃなく、怒り心頭って方の…え?分かってる?さいですか。
そうそう、顔を真っ赤にするって言えば、俺が中学2年生の時に…
「死ねや!」
盗賊1(断定)が俺に向かって手に持っているナイフを振り下ろしてきた。
まだ話の途中なのに…昼に出会った狼たちよりせっかちだな。しょうがない、サクッと終わらせますか。
「舐めた真似しやがって」
再び俺にナイフが迫る。白刃の煌めきは今まさに俺の命を刈り取ろうと…やめたやめた。俺にこんな高度な思考なんて似合わないな。
「そんなもん振り回して危ないですよっと」
そう言って俺は振り下ろされたナイフを避け、盗賊1(断定)に足払いをして前向きに倒れさせようとする。案の定盗賊1(断定)は倒れ始め、俺は盗賊1(断定)の鳩尾目掛けて膝蹴りを食らわした。盗賊1(断定)は膝蹴りがクリーンヒットして肺の中の空気と共に血を吐いて気絶した。
「ふ~、終わったな」
そう言って俺は盗賊たちを放っておいて夜の森を後にした。眠気?命のやりとりをした後にそんなもんありませんよ~。
「あ、どうせなら街道への出方聞いとくんだった」
次回予告
潤「最近後書き以外で名前が出てこない潤君で~す☆え~っと、次回はいよいよ街に入るのか?ってかろくなもん食ってないんでマジで入れて下さい。あと作者、盗賊の表記がいちいち鬱陶しいんだけど。俺の扱いも酷いし…後で覚えてろよ~」