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気まぐれセカンドライフ  作者: 誰かの何か
番外編 クリスマス♪
40/78

ただの、番外編です(クリスマス編1)

なんとかクリスマスに滑り込みました。


いきなり話が変わるのは許してください…



「クリスマス、とな?」

「はい、クリスマスです」

 俺は今日が元居た世界での12月25日に当たる日だと聞き、女王やメイドさん、セレンが揃う夕食にこの話題を切り出した。

「この世界にはそんなの無いけど、どんな行事なの?」

「う~ん、街が綺麗なイルミネーションで飾られて、皆がハッピーになる日?あぁ、あとよい子にはサンタクロースからプレゼントが貰える」

 間違ってはいないはず、間違っては。

「サンタクロース?プレゼントを配るなんて物好きな奴じゃの」

「子供好きなんじゃないですか?」

 適当だな俺。

 女王は少し悩む素振りをみせて、何か決めたようだ。

「よし、妾がサンタクロースになって国民に幸せを届けようぞ」

 おぉう!斬新な思いつき!まあ、こっちにサンタクロースはいないだろうからな…

「メイドよ、…………………」

「はい、承知いたしました」

 女王とメイドさんで何か打ち合わせをしたようだ。

「ところでジュン、そのサンタクロースってどんな人なの?」

「あぁ、サンタクロースは赤い服を着て、プレゼントを入れた袋を担いだ優しそうなおじいさん?」

「何で疑問文なのよ」

「誰も見たことはないからな、あくまで俺の想像だ」

「ふ~ん、変な人なのねサンタクロースって」

「ハハッ、まあ、確かにサンタクロースを知らない人が聞いたら変な話かもな」

 セレンの尤もな言葉に思わず笑みが零れる。



 夜7時になり、国民は全員広場に集められた。

 この広場、滅茶苦茶広いな…だいたい5000万人位の人が集まれるって…

 俺がそんな事を考えていたら、いつの間にか女王が全体を見渡せる台の上に立っていた。

「今日はよく集まってくれた。今日皆を呼び出したのは他でもない、クリスマスを開催するためじゃ」

 クリスマス?何だそりゃ。というような声があちこちから聞こえる。

「クリスマスというのは、彩られた街の中でプレゼントが貰える祭りの事じゃ。今日は皆が集まっている間にメイドが皆の家にプレゼントを置いてきた。わかりにくい場所に隠しておるから探すとよい」

 いくら何でも速すぎないか?何者だあのメイド、鍵をかけたはずなんだが、というような声がチヤホラ聞こえる。

 メイドさんをただの人と思っちゃいけないぜ?俺もよく知らないけど…

「うむ、ではクリスマス開始じゃ!各々の家を探すがよい、その者の最も欲する物が置いてあるはずじゃ」

 そう宣言すると、街に一斉に光(あれは魔法の光だな…)が溢れ、街を彩った。

「綺麗…」

 とセレンが思わずといった感じで呟く。

「あぁ、魔法ってこんな使い方もあったんだな」

 そう言う俺も感心している。

「ほれ、お主らも自分の部屋でプレゼントを探さぬか、せっかくの祭りじゃぞ?もっと楽しめ」

 女王が八重歯を見せながら笑いかける。

「えっ!?プレゼントって私たちにもあるんですか?」

「当たり前じゃろう、お主らはもう我が国の民じゃ」

 ありがたいお言葉で…だけどそんな簡単に国民にしちゃうといつか滅びるぞ。ならず者が入ってこないとも限らないわけだし。

 まあ、クリスマスにこんな事考えるのは無粋ってやつか?

「そりゃどうも。んじゃ、部屋でプレゼント探しに行きますか」



 って事でやってきました俺の部屋。せっかくだから探してみますか。

「前と変わった所は・・・・・ないか」

 流石メイドさんだな。ぬかりがない。

「楽に見つけられるほどプレゼントは甘くないってか」

 いいぜ、やってやる。クリスマスの趣旨と違う気がするがこの際気にしない。

 机の下及び裏、ないか。

 クローゼットの中、やっぱりない。

 ベッドの中も、ないな。

 

「見つかりましたでしょうか?」

「おぉっ!ビックリした~、驚かさないで下さいよメイドさん」

 プレゼントを隠した張本人、メイドさんのご登場。

「その様子だとまだのようですね。ヒントを差し上げましょうか?」

「ヒントがないと分からないような難しい場所なんですか?」

「ジュン様のプレゼントのみ、わたくしが全力を以て隠しましたので、ヒント無しでは難しいかと」

 メイドさぁぁぁん!何で俺だけ難易度最高なの!?

「すぐに見つけられてはこちらが面白くないからです」

 また心を読んだし…

「メイドさんの全力じゃヒント無しでは見つかりませんよ。ヒントください」

 メイドさんはいつもの無表情で、

「ヒントは、、、この部屋にプレゼントがあります」

 と言った。

 うん。全然ヒントになってない。部屋にあることは分かってるんだけどな~。

「もうちょっと分かりやすいヒントとかは…」

「あとはご自分でお探し下さい。では」

 そう言うとメイドさんは部屋から出てしまった。

 結局ヒントは貰えず、か。あのメイドさん、絶対俺の事嫌いだろ…

「プレゼント探し、再開しますか」

 このまま見つからないのも癪だしな。

 闇雲に探しても見つからないだろう。メイドさんの隠しそうな所は…


 そういえば女王は分かりにくい場所に隠してあるって言ったよな。って事はプレゼントの隠し場所は女王も知ってるのか。

「女王が隠しそうな場所を探せと」

 女王なら新参者の俺たちに国の特色を知ってもらいたいはずだ。そこまで考えてるかは些か疑問だが。

「この国の特色……ユリナントよりもテレビが普及してるか?」

 そう思いテレビの周りを探してみるが、ない。

 いや、女王は俺が異世界人って事を知っている。隠すとしたらこの世界にしか無いもの。

 ・・・・・あるじゃないか、魔法の本が。


 本棚にしまってある魔法の本を出してみる。

 あった。『クリスマス』と書かれた包装紙が魔法の本の奥に入っていた。

「これか」

 ティッシュの箱くらいの大きさの包みだ。重さは…重くもなく軽くもない、手頃な感じだ。

「プレゼントって事は開けて良いんだよな?」

 誰もいるはずのない部屋で誰とはなしに呟く。

 まあ、開けるしかないよな…


 包装紙を破り箱を開けると、

「携帯電話か」

 黒い折りたたみ式の携帯電話が入っていた。ちゃんと説明書と保証書の入った安心設計だ。

 俺の一番欲しいもの、か。確かに当たってるかな。あれば便利だし。

 そういえば女王と初めて会った時もテレビやら携帯電話やらで泣きじゃくってたんだっけ……


 おっと、懐かしんでる場合じゃない。俺もやる事があるからな。



「女王様、携帯電話ありがとうございます」

 俺は今、女王の部屋に入れてもらっている。

「うむ、見つかったようじゃの。勝手に選んでしまったが良かったかの?」

「ええ、とても気に入りました。それで、よかったらこちらからもプレゼントを贈りたいんですが」

「なんじゃ?妾にもくれるのか」

 女王が興味津々に顔を近づけてくる。女王といってもまだ俺と同じ子供、プレゼントを貰えると聞いて悪い気はしないんだろう。

「もちろんです。クリスマスは皆に平等ですから。・・・ちょっと目を閉じててください」

 俺がそう言うと女王は素直に目を閉じた。ちょっとは疑ったりしないものかね…

「・・・はい、もう目を開けて良いですよ」

 その言葉と同時に女王は目を開け、自分の首元を見た。

 俺がプレゼントしたのはネックレスだ。女王からすれば安物にしか見えないかもしれないが、あまり気の利いたプレゼントが思いつかなかったのでネックレスで我慢して貰うことにした。

「この首飾りを妾にか?」

 ネックレスと俺を交互に見る女王。

「はい。安物で申し訳ありませんが、女王様に似合うかなと思いまして…これが俺なりのプレゼントです」

「安物なんて、そんな事はない!妾は今、とても嬉しいぞ。こんなに心の籠もったプレゼントなんて初めてじゃ」

 女王はニコニコしながらネックレスを抱えている。うん、微笑ましいな。

「では、俺はこれで」

「うむ。感謝するぞ」

 そんなやりとりをして部屋を出て行った。


 これは完全に気分で書いたもので、1時間掛けずに書いてしまったものです。

 1月の半ば頃に消そうと思ってるのでご安心下さい。


 万が一、残して欲しい。また、クリスマス編の続きが気になるという方が1人でもいらっしゃったらご連絡ください。何とかします(笑)

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