3 なんか、緑のものが…
やっと異世界に到着
「何なのこのテンプレ展開」
転生した瞬間、といっても床に穴が開くとかじゃなく、眠くなって意識失って目覚めたらここに居た。俺の目の前には体長2メートルを越そうかというキツネ色の体毛を纏った狼っぽい生物が3匹居た。
それもうキツネでいいんじゃね?
とか思った奴、後で屋上来い。キツネは狼より愛くるしい顔してるよ。目を見ろ目を、丸いキュートな目とつり上がった獲物を狙う目だよ?どっちがかわいいかなんて分かりきってるじゃないか。同じネコ目イヌ科だとは思えないね!まぁ、実際にキツネも狼も動物園でしか見たこと無いんだけれども…そう、俺とキツネとの出会いは小学3年生のとき遠足で…
「潤君。作者も読者の皆様も飽きてきてるよ?作者に至っては敵を狼からミドリムシにしようか悩み出したよ?」
「ミドリムシッ!?敵じゃねえじゃん!ってか戦闘に持ち込むほど作者に才能があるようには思えないよ」
~ミドリムシが現れた~
「何かデカいミドリムシきた~!ってか変なテロップ流れた~!」
ミドリムシなんて教科書でしか見たことないからあれがそうなのか分からないけど!狼と同じ位の大きさの緑の物体に紐みたいなのついてるぞ奴は。あれは教科書の写真と一致する(大きさ以外はな)。
「あ~あ、作者怒らしちゃった。じゃ、あとは頑張ってね~」
KY女神はそう言うと俺との交信を切った。クソッ、自分だけ作者の怒りから逃れやがった。
「はぁ…しょうがないからやりますか」
そう俺が言うと、今まで律儀に待ってくれていた狼が一斉に向かってきた。ミドリムシはその場で待機のようで…
「戦闘描写とか作者は書けんのか、なっ!」
真っ正面から突っ込んできた狼その1を避けてすれ違いざまに狼その1の首ら辺に肘で1発打ち込んだ。その1発で狼その1は気絶をした。急所だからちょっとした力で気絶させられる。
続いて狼その2が、俺が1匹倒して油断している所を狙ったのか、後ろから飛びかかってきた。
「俺の辞書に油断の2文字は、ないっ!」
振り返るような時間的余裕はないので、狼その2に回し蹴りを食らわす。そうすると狼その2が5メートル位吹っ飛んでやっぱり気絶。
狼その3は自分1匹だけじゃ倒せないと悟ったのか、逃亡した。相手の実力を理解したのか。なかなか賢い狼だ。
「あとはコイツだけか…」
今まで空気となっていた、作者の嫌がらせの象徴であるミドリムシ様が鞭毛運動をしている。
人類と単細胞生物の決戦が今始まる?
次回予告
潤「次回はいよいよヤツと戦闘だぜ!作者はまだまだ戦闘描写に慣れてなさそうだけど、頑張って書いてくれよ?」