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気まぐれセカンドライフ  作者: 誰かの何か
第2章 ギルドでお仕事
22/78

22 なんか、恐いです

スカイツリーは634メートル。

すみません。意味はありません。


 何か前回いい感じで終わってしまって、まだ城に居たことをすっかり失念してしまっていた羽山 潤です。あ、そうそう、失念って108個ある煩悩の1つなんだよ?やったね。コンプリートまであと107個だ。え?別に興味ない?さいですか。

 それにしても、


「今日初めて人を殺しちゃったけど…不思議と平気なもんだな」


 まったくと言っていいほど罪悪感とかが無い。


「ジュンの世界では、人は死ななかったの?」


「少なくとも俺の周りではな」


 実は嘘なんだが、今言うことでもないのでとりあえず逃げておく。


「そう…誰かを守る為だったりする時は人を殺す事も仕方のない事だと思うわ」


「そうだな」


 そうは言うものの、あまり慣れない方が良いに決まってる。気を付けないとな。




「さて、いつまでもここにいてもしょうがないし、城を出るか」


 兵士がゾロゾロと出てこられても面倒だからな。


「出るって、どうやって出んのよ」


「そりゃ、正面から?」


 そう言うとセレンはあからさまに溜め息をついて、


「あんたバカ?そんな血まみれな格好で出してもらえるわけないでしょ」


 と返してきた。今俺は王の返り血で服が赤黒くなっている。

 じゃあ、どうするかな~。魔法使って壁突き破って行くか?いや、音で兵士たちが寄ってきそうだしな。

 音?う~ん、やってみるか。


「セレン、倒れてる兵士の剣を3本抜いて2を詠唱の間の入口に刺して、1本は護身用にセレンが持っといて」


 セレンは今戦う手段がないからな。


「分かったけど、何をするつもり?」


「ちょっと科学の実験をな」


 後ろで科学?何それ。という声が聞こえるが気にしない。魔法中心のこの世界では、科学なんて栄えてこなかったのだろう。




「まず、氷塊よ!アイス!」


 そう詠唱して、剣を刺した場所辺りに氷塊を作る。


「続けて、炎球よ!ファイヤー!」


 続けて詠唱し、氷塊を溶かして水にする。


「そして、雷光よ!サンダー!」


 最後にセレンが刺してくれた剣に向かってサンダーを放つ。何をしようとしてるか分かった人も居ると思うが、今俺は水を電気分解して水素と酸素を作り出した。水素ってのは可燃性で爆発を起こす。酸素も助燃性で火には相性が良いからな。


「仕上げの~、燃えちまえ!ファイヤー!」


 バーンッと大音響をさせて火に触れた水素が爆発をする。

 出来るもんだな。


「よし、直ぐに兵士たちが来るだろ。セレン、逃げるぞ~」


「な、何で急に爆発したの?」


 と、謁見の間の入口を呆然と見ている。ダメだ。完全に惚けてる。


「ちょっと失礼」


 そう言って俺はセレンを片手で抱き上げる。もう片方はまだ役目が残ってるからな。


「ちょ、あんた何してるにょよ!」


 真っ赤な顔をこちらに向けて言ってきた。

 ・・・噛んだことはスルーすべきなんだろうか。まあいいや。


「脱出するんでちょっと大人しくしてくれよ?」


 返答を待たずに強化しっぱなしの脚で思いっ切りジャンプする。そろそろ1階に兵士たちが集まってくる頃だからな。2階は人が少なくなってるハズ。

 そう思いつつ、迫ってきた天井を右手に 持った黒刀で切り裂き穴をあける。気分は斬鉄剣を持った某怪盗の仲間である。


 そのまま2階、3階、4階・・・11階、12階の天井を…って、何階まであんだよ!!

 と思っていたら15階の天井で最後だったらしく、屋外に出る。下を見ると兵士が王であったもののもとに集まっている。

 前を見ると、この国を一望できるくらいの高さらしく、カラコルの街のどでかいギルドとか見える。 


 あ、そうそう、実は俺って・・・高所恐怖症なんだよぉぉぉ!めっさ恐ぇ!脚がガクガする~!


「セ、セ、セ、セレンさん?じ、実は俺、恐所高怖症、じゃねぇや、高所恐怖症なんですよよよ。ちょっと一旦しばしの間、お、降りて戴いてもよ、よろしいですませんか?」


「あんた、何言ってるか分かんないわよ。いいから早く降りなさいよ」


 セレンが言ってくる。わ、わりゅかったな。何言ってるか分かんなきゅて。めちゃくちゃ噛みまくったが、き、気にしないでくれ。


「い、いや、だからセレンが一旦降りて下さい。お願いします」


 そこでセレンは何かに気付いたような顔をした。


「あぁ~、もしかしてジュン高い所こわ…」


「言わないでぇ!お願いだからそれ以上言わないでぇ!」


 と、恥も外聞もなく叫んだ。(潤の口調がウザいので、ここからは普通の口調に吹き替えさせていただきます)

 誰にだって言われたくないことの7つや8つあるんだよ!大分多い?俺はこれでも足りないがな!


 まぁ、とりあえずセレンが降りてくれた。


「で、どうやって降りる気なの?」


 セレンが聞いてくる。よくこの高さで平然としていられるな。


「そりゃ勿論、城での騒ぎが収まって俺たちの事が忘れ去られた頃に…」


「そんなの何年掛かるか分からないじゃない!」


 良いじゃないか別に。せっかちな奴だな。


「じゃあセレンは何か意見ある?」


「そうねぇ、こんなのどう?」


 そう言ってセレンが俺に近づいて来る。

 なんだ、その笑みは。ま、まさかお前…


「逝ってらっしゃい♪」


 俺を突き落としやがった~!!しかもこの小説で初の音符をあんなのに使いやがって~。後お馴染み過ぎて忘れるところだったけど誤字~!!しつけ~よ、そのネタ!


「この悪魔~!!」


 と、俺はだんだんと遠ざかるセレンに向かって叫んだ。

 悪魔はあんたなんでしょ?と、声が聞こえた気がしたが、それは気のせいったら気のせい。


次回予告


潤「あぁぁぁ~!!!!!落ちてる!俺落ちてる~!!次回予告どころじゃないよ!落ちてるよ今!うわうわうわ~!!」

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