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気まぐれセカンドライフ  作者: 誰かの何か
第1章 はじまりはじまり
11/78

11 なんか、地面から出てきました

魔法使っちゃいます。


 やってきました。森の中。まだ日が出ているはずなのに中は薄暗い。虫もいっぱいいる。しかもジメジメしてる。うん、最悪だね。


「ま~だ~?」


 セレンに聞く。


「まだよっ!うっさいわね!!」


 大分厳しい言い方…もっと優しくしてくれてもいいじゃん。ツンツンめっ。


「すぐに怒るなんてカルシウムが足りないんじゃないかい?」


 牛乳嫌いな俺が言えたことじゃないけど。


「森に入ってから5分おき位に言われてれば誰だって苛立つわよ!ジュンの方が我慢が出来ないなんてカルシウムが足りないんじゃない?」


 言い返されてしまった…読者の皆さんだって俺の方が正しいと思うでしょ?え、お前が悪いから謝れって?俺が間違ってたの?そうだったのか。


「セレン。脳内会議の結果、俺が悪いと分かったよ。悪かった」


 そう言うとセレンは顔を赤く染めて、


「わ、分かればいいのよ。変なジュンね!・・・・・私も言い過ぎた、ごめん」


 と返した。最後の方はよく聞こえなかったが、俺の情報(もちろんラノベですが?)によると聞き直さない方がいいとなっているので無難に、


「おう。今度からは気を付ける」


 と言っておいた。

 

 こんなやりとりをしていたら森を抜けていたようだ。うん、太陽って素晴らしい。

 あれ?そういえば1回も戦闘がなかったな。俺の予想の常に正反対を貫きやがって、作者の天の邪鬼め。

 あとは平原を5分ほど歩けば、歩けば…


「何て村だっけ?」


 誰にでもど忘れはあるよね。あくまでもど忘れです。忘れているわけではありません。大切な事なので2回言いました。


「キルファ村よ。300人位の人が住んでる小さな村。周囲を大きな川と森、山で囲まれているから基本的に自給自足で成り立っているわ」


 だそうです。


「ありがとう。助かったよ」


 するとセレンは顔をさっき以上に

真っ赤に染めて、


「ふ、ふん、常識よっ!ジュンも早く覚えてよね!」


 と言って早足で前に進んでしまった。可愛いヤツめ。だんだんいじるのが楽しくなってきちゃったじゃないか。

 俺は「善処する」ととりあえずは言っておき、歩みを進めようとした。そう、進めよう(・・)とな。


(地面の下に何か居る!?)


 咄嗟に気付いた俺はセレンにも声を掛けた。


「セレン!下から何か出てくるぞ!!」


 俺の言葉にセレンは、え?と反応をし、ヤツに気付いたのか走り出すが、ダメだヤツの方が速い。


(ヤバい、このままだと間に合わねぇ)


 何故か知らんが地面の下のヤツの狙いはセレンだ。しょうがねぇ。


「安定する体勢になって剣の腹をこっちに向けろ!」


 そう言うと、セレンは有り難いことにすぐに行動に移してくれた。間に合うか…


「凍りやがれ!グランドアイスッ!吹き荒れろ!テクノウィンド!!」


 中級氷魔法を詠唱してセレンの足下やその周囲50メートルの地面を凍り漬けにする。その後に詠唱したテクノウィンドという中級風魔法を、セレンの剣の腹に1点集中させることで瞬間的に遠くまで滑らせる。

 セレンが滑っていった直後、さっきまでセレンがいた場所の地面から氷を突き破って直径2メートル位のやたらでかい緑のワームがでてきた。


(なんとか間に合ったな。正直魔法に頼るのは賭けだったけど)


 ちなみにさっき使った魔法。グランドアイスはアイスの1つ上の魔法で、地面を凍らせる範囲魔法。テクノウィンドはウィンドの1つ上の魔法で、対象に鎌鼬をぶつける技だ。今頃セレンの剣はボロボロだろう。後で謝んないと。

 因みに、ちょっと飛ばす方向間違えちゃって、セレンが木にぶつかって気絶したのは俺と読者の皆さんとの秘密だ。くれぐれもセレンにばれないようにな?


「デカブツめ。よくもセレンを吹っ飛ばしたな!覚悟しろよ?」


 皆さん、頼むからそんな目で俺を見ないで。・・・新しい境地に目覚めちゃう。


 グォオオオァ!!


 ワームが待ちかねて吠え出しちゃったよ。じゃ、冗談はここら辺にして、


「俺がセレンを気絶させたのをお前は見てたからな。悪いが口を滑らせないように殺させてもらうぜ」

 ニヤリと笑みを浮かべながら俺は言う。

 え?悪役になってるって?バカ言っちゃいけませんよ。俺は善良な一般ピーポゥ(ネイティヴっぽく)ですよ。

 って、また冗談始まっちゃったよ。俺の意志は生卵よりも柔らかいな…ま、いっか、俺らしいし。


 グオォォとワームがこっちに向かって突進してくる。ハッキリ言ってめちゃくちゃキモいっすワームの兄さん…

 さて、あれだけでかいと物理攻撃は効きそうにないな~。魔力もまだ余裕があるから魔法で戦うか。


 あ、そうそう、気づいてる人も多いと思うけど、今回はここまで。後書きに俺が習得した魔法を載せとくから、それでも読んで予習しつつ次の投稿をお楽しみに!

 どうした作者?え?魔法の説明に文字数使いそうだからここで次回予告しとけって?ハイハイ、了解。


─────────────────────────────────


潤「次回予告なんて誰得なコーナーだよ、と最近思い始めている潤君で~す☆次回は皆さんの想像通り、ワームとの戦いです。一刻も早く倒して俺の心の安寧を取り戻せ!」


      ~魔法一覧~

《下級魔法》

 ・サンダー 対象に雷を落とす魔法、のはず。本編じゃ残念な結果に…

 ・ファイヤー 対象を燃やす魔法。外で料理するときに便利。

 ・アイス 対象を凍り漬けにする魔法。風邪を引いたときにも使えるぞ☆

 ・ウィンド 対象を細かい風で切り刻む魔法。キャベツの千切りにもってこい。


《中級魔法》

 ・サンダージャッジメント 10~20個の雷球を対象の周りに浮かべ、任意のタイミングで一斉に雷球から雷が対象目掛けて飛んでくる。

 ・サンダーボイル スーザン・ボイルとは関係ない。サンダージャッジメントの派生系。10~20個の雷球を1つ圧縮し、対象にぶつける魔法。

 ・ファイヤーウォール 別に何かのシステムの名前じゃない。炎の壁を作り出し、任意のタイミングで倒して対象を焼き尽くす。防御としても使える。

 ・ダークネスファイヤー ファイヤーウォールの派生系。炎自身をも焦がす温度の黒い炎を対象の地面から柱状に発生させる魔法。

 ・グランドアイス 対象の足下を中心に半径50メートルの地面を凍り漬けにする。

 ・ピアシングアイス グランドアイスの派生系。対象の足下を中心に半径30メートルの地面からドデカい氷柱を出現させる魔法。

 ・テクノウィンド 対象を鎌鼬で四方八方から切り刻む魔法。潤君は頑張って1点集中させました。

 ・ウィンドバースト テクノウィンドの派生系。自分を中心に半径10メートルに鎌鼬を起こす。これも防御にも使える。

 ・ディザスタラスクエイク 対象の地面をひっくり返す魔法。農業に使えるかも。

 

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