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校外学習。
学習である。校外での学習である。
たぶん校内では学べないことを外で学ぶとかそんな理念があっての活動なのだろう。知らんけど。
それを踏まえて、
「ミュージカル鑑賞から何を学べと?」
「うーん……難しいけど、作品を通じて背景にある文化や歴史の理解を深める、とかかな?(ちょっと、校外学習が嫌だからって盛り下がるようなこと言わないで)」
ただのひとりごとのつもりだったのだけど、クラスの中心たる天羽さん的には聞き捨てならない発言だったらしい。
どうせ俺の発言なんて誰も聞いちゃいないんだから適当に流しておけばいいのにわざわざそれらしい言葉が返される。
ちなみに席は当然のように隣だった。
なんなら天羽さんの周囲は尽く天羽さんと繋がりが薄く、天羽さんに話しかけることがないような大人しいクラスメイトばかりだった。
絶対なにかしらの根回しをしたんだろうけど何をどうしたらこうなるのか真面目に教えて欲しい。
「(凄く頑張ったの。せっかくプロの舞台が見れる機会なのに横から話しかけられて台無しなんて絶対嫌だから。おかげで寝不足よ)」
さいですか。
普通は頑張ったくらいじゃこうはならんと思うけど、まぁそもそも天羽さんが普通じゃないし。
「……始まる」
なんてことを考えていると開演直前を告げるブザーが鳴った。
その音にいつもよりもさらにほんの少しだけ弾むような声色で天羽さんは呟く。
どうやら、俺が思っていた以上に天羽さんは今日を楽しみにしていたらしい。
俺としてはミュージカルにのめり込んでくれるならそれに越したことはない。
バスの中みたいに無言なのに寝ることも許されず愚痴を聞かされるのはごめんだ。




