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ENDLOSS 〜終焉日記〜  作者: fars
第一章 オレン王国編
5/20

004. “親愛なる我が息子へ”

説明回その2+ネタ回よ〜


以下要約




思兼に貰った身分証が実は≒王侯貴族用だったから超絶美人のデザートエルフの息子にされた




要約すると意味わからんので本編読んでください。

※本編読んでも分かりません






ルナさんに連れられて詰所に来た。

詰所に入ったところでザニンさんに会ったが、なんかとても複雑そうな顔をしながら見送られた。


ルナさんは無言のまま2階にある隊長室に着くと、そのまま部屋に入って行ってしまう。


「これ、ここで待ってて事?入れって事?」


ステラさん、この人の考えを普段から汲み取って組織を回してる貴方を本当に尊敬します……!


「来て?」


くだらない事を考えていると、ルナさんが部屋から顔を出し一言発した。と思ったらすぐ戻って行った。

来てと言っていたしここで話す気なのだろうが、いつも話す時は談話室とか会議室だったから少し戸惑ってしまう。

まぁ悩んだところで結果は変わらないのだから、さっさと入ってしまおう。


「失礼します」


「ん。ここ」


入ってびっくり、ソファに座っていたルナさんがここと言って叩いてたのは自分の膝の上だったー(棒)


「座りませんよ?何時になったら俺が小さかった頃と接し方が変わるんですか」


「……?ベントはまだ小さいよ?」


「あぁもうこれだからエルフは!」


ルナさん――本名ルナ・テミス。褐色の肌としなやかに引き締まりスラっとしたその体躯は、一目見ただけでも人族とは何処か違うと感じさせる。そして何よりも決定的な物は彼女の持つ先端が尖った両耳だろう。

彼女はエルフの中でも更に少数の、デザートエルフと呼ばれる種族だと初めて会った時に俺とルナさんを引き合わせた母から説明された。

その頃は俺もまだ小さく、されるがままに彼女の膝の上にぬいぐるみの如く抱えられていたがそれはもう十数年前の話だ。成人も過ぎているのに、いや過ぎてなかったとしても小さい子供ではないのだから女性の膝の上になど座れる訳はない。


「何回も言ってますが、俺はもう成人を過ぎた歴とした大人です。なので貴女の膝の上には座る事は金輪際ありません」


「? 早く座る」


「聞けや!」



閑話休題



5分ぐらい押し問答を続けていたが、唐突にステラさんが部屋に入って来たと思ったらルナさんの頭に拳骨を落とした事によりルナさんの隣に座るという事で決着が着いた。


……対面にもソファあるのに。解せぬ


「それで、結局俺はなんでここに連れて来られたんですか?」


「これ」


一言だけ呟いてルナさんが机の上に出したのは、門の前でも見せられた俺の身分証だった。

あの時は確か、これが本物だから着いて来て的な事を言われた気がする。


「この身分証がどうかしたんですか?」


「魔力流してみて?」


思兼にこれを渡された時も同じ事を言われたな〜と思いながら魔力を流す。

すると、何も書いておらず真っ白だった筈の身分証に複雑な模様が浮かび上がる。


「やっぱり……」


ルナさんはそれを見て何を納得したのか1人頷いた後じっとこっちを見てくる。俺は訳も分からず取り敢えず見返しているが、一向に目を逸らす気配がない。


ルナさんの瞳、ルビーみたいで本当に綺麗だよなぁ……あ、今まで気付いてなかったけどルナさんって虹彩に金色入ってるんだ〜。ステラさんの髪色を瞳に湛えてるってなんか良いなぁ



て、そうじゃなーい!


「ルナさん、魔力を流しましたがこれが呼ばれた事にどう繋がるんですか?」


「これ、ベントの物」


そういえば、思兼に言われて魔力を流していた時にこれで貴方の物よって言ってたし魔力を流すとで持ち主の判別が出来るって事なのか。


「はい、信頼できる方に貰った物なので偽物だと困ります」


「なら、ベント王族になった?」


ちょーっと話飛んだなー?


「すみません、もうちょっと詳しく説明して下さい」


「説明苦手……伝わって?」


「無理です」



そこからなんとか聞き出した情報を繋ぎ合わせると、どうやら思兼から貰った身分証は神聖皇国が王族の為に発行している身分証で、王族以外の人間でこれを持っているのはそれこそ発行している国である神聖皇国の教皇様と聖女様くらいなものらしい。


なんちゅう貴重品を渡してくれてんだあのアホ姉ぇ……!


「そしたら、この身分証は無闇矢鱈に出さない方がいいって事ですね。でもそしたら身分証なくなるなぁ」


「ん。これ、あげる」


使えるけど使えない身分証をどうするか悩んでいると、ルナさんが懐から何かをまた取り出す。


「これは、俺宛の封筒?」


「そう。読んで」


ルナさんはそう言ったきり目を閉じてしまう。


もしかして、この封筒の中を見ない為に気を遣ってくれたのかな?いや、それならそもそも隣じゃなくて対面に座るで良かったんじゃ……


「読み終わったら声を掛けますね」


「ん」


その返事を聞いてから、そっと封筒を開け中の物に目を通す。



それは、5年前に亡くなった母からの手紙だった。





「読み終わりました」


「どうする?」


手紙を読み終え、考えを纏めてからルナさんに声を掛けると彼女は端的に聞いて来た。

その質問を聞いて、ルナさんはこの手紙を預かってからずっと母との約束を忘れずにいてくれたのだと気付き少し嬉しくなる。

エルフは、その長い生の分大切な記憶以外が残り辛いと言われている。そして、それは歳を重ねるほど顕著になるそうだ。

俺はルナさんの実年齢を知らないしそもそもデザートエルフもエルフと同じなのかすら分からないが、もし違ったとしても母との約束をずっと覚えていて亡くなった後でもその約束を果たしてくれたのなら、それが嬉しくない訳がない。

だからこそ、俺の返事は最初から決まっていた。


「ごめんなさい、俺は母さんとルナさんのいたパーティに加わる事は出来ません。俺は、ポーターにはなりません。」


「そう……」


俺の返事を聞いて、ルナさんは少し寂しそうにしていた。


その顔を見て、胸がチクリと傷んだが答えは変えられない。

ここで答えを変えたら、これからの旅で同じように相手を傷付ける選択をする時に、それを躊躇って最悪の結果になる事がある。何故かも何時かも分からないが、それが起こるという事だけはハッキリと判る。


「説得は、出来ないんだね」


「はい。すみません」


「それなら、家族になろっか」


「はい。すみま……へ?」


今、なんて……?


「本当に言質取れた」


下げていた頭を上げると、ルナさんは手に録音の魔道具を持ちながら驚いていた。


驚いた時に自分より驚いた人がいると冷静になれると聞いた事はあるが、仕掛けた張本人が驚いている場合は混乱が勝つらしい。


「失礼するよ。おや?どうやらジャストタイミングだったらしい。ルナの反応を見るに成功したようだね」


混乱していると、ノックも無しにステラさんが入って来て更に混乱する。


「はいこれ、精神を落ち着かせるハーブティー。適温になってるからすぐに飲めるよ」


「は、はい?ありがとうございます?」


取り敢えず、渡されたハーブティーを一口飲む。確かに、スッキリとした香りで思考がリセットされた気がする。


「あ、そうだ。ちょっとこの紙持って貰える?カップはここに置いてね」


「はい。あ、ハーブティーありがとうございます。落ち着く香りで美味しかったです」


「それは良かった。あぁ紙はもう大丈夫だろう、ありがとうね。それじゃ続きはルナと話してくれ。俺は少し用事があるからこれで失礼するよ」


「はい、ありがとうございます」


「うん。では、ごゆっくり〜」


そのままステラさんは部屋を出て行き、またルナさんと2人きりになる。


「ステラ、すごい……」


「あははは……ステラさんにしては珍しく、嵐のように来て過ぎ去って行きましたね」


「うん」


「って、それは別にいいんです。家族になろうってどういう事ですか!?」


ステラさんの勢いに流されて危うく忘れるところだったが、いつにも増して言葉が足りない所為でルナさんの考えている事が分からない……!

何が如何なったらパーティ加入を断った結果家族になるって話に転がるんだ!?


「大丈夫。ナハトはお母さんのまま」


「それを心配している訳では無いです」


「私はママ」


「違うわ!」


余りにも当然の如く言い切られた所為でつい本気でツッコんでしまう。


「俺はルナさんを母と呼ぶか否かを聞いてるんじゃなくて、そもそも家族になるって判断した経緯についてを聞いてるんです!じゃないと了承出来るものも出来ませんよ……」


「でも、もう家族になったよ?」


「判断が早い。俺はまだ家族になるなんて一言も言ってない」


「さっきステラに拇印採られてた。だから、私たちはもう家族」



………………は?






手紙の内容は今のところ出す予定はありません。家族に宛てた手紙は他人が見る物じゃないのでね。

気の迷いでss回を作ったらそこで出すかも。



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